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by ruhiginoue

黒人がサンダース支持にならないわけ

 アメリカ合州国の大統領選挙で、民主党ではサンダースとヒラリーの指名争いとなっているが、サンダースはかなりの左派でヒラリーはかなりの右派である。

 ところが、公民権運動で逮捕までされながら黒人の地位向上に尽力し闘ってきたサンダースに対してなぜか黒人の支持が集まっていないらしい。それで黒人たちはサンダースについて事実を知らない人が多いのではないかと考えている人もいる。

 しかし、この支持の乏しさは、知っているのに支持していない人が少なくないほどだ。なぜか。

 前にアメリカの反体制派の弁護士(日本ではこういうのを「人権派弁護士」と奇妙な呼び方をする)が言っていた。差別や貧困の問題と向き合い闘ったため権力から迫害された人の裁判で、黒人の陪審員がなぜかそんな被告に冷淡な傾向があり不可解だった。

 こうした政治的な事件だけでなく、政治的な要素の無い裁判の民事でも刑事でも、黒人の陪審員に良い印象を与えようとして被告が慈善事業に寄付をしていたとかいう話をしたら逆効果だった。

 よく話を聞いてみると、黒人の多くは人種差別を受けてきた不信感から「リベラルな白人は偽善者」という偏見を持ってしまっていることが少なくないと気づいた。

 つまり逆説的にいうと、人種差別が原因で、人種差別に反対すると不信感を持たれるようになったということだ。
 これは「人種」を「性別」とか「出身地」とか「職業」とか色々挿げ替えてみても成り立つ。だから要注意である。


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by ruhiginoue | 2016-03-20 17:34 | 国際