米兵が起こす暴力事件は訓練の成果
2016年 05月 28日
沖縄でまた米軍がらみの事件があって、オバマ大統領の訪日などが控えている時期に最悪のタイミングだと言われているが、そういう問題ではないという批判もある。当然だ。
貧困のため軍隊に入り除隊後はベトナム戦争体験を語っていた元米兵のアレン ネルソン氏が講演で述べていた。
米兵の暴力事件が起きると、関係者らはいちおう遺憾の意を表明するが、軍の指揮官は喜んでいる。訓練の成果があったということだからだ。訓練とは武器の使用方法だけではなく、精神を作り変えることでもある。
スタンリー キューブリック監督の映画『フルメタルジャケット』で、海兵隊の新兵をしごきまくり虐めた部下に射殺される教官役は、自分の実体験に基づいて演じていて、軍隊時代のことで今も悪夢にうなされると言っていた。
この映画の日本公開で最初は戸田奈津子が字幕を担当したが、それを逆直訳して読んだ監督がダメだと言った。戸田奈津子の字幕は会話がはずむ一方で、戦争映画になると軍事に疎いらしく誤訳をすることがあるけれど、これはそういうことではなく、兵士を鍛えるさい卑猥な女性蔑視の言葉で罵倒するセリフが柔らかすぎるということだった。それで男性の翻訳家に交代した。
実際に、海兵隊ではこの映画と同じように、人間性を貶めて人命をなんとも思わないようにさせる。そこで女性蔑視や母親を侮辱する言葉を執拗に浴びせる。
こうして、戦場で躊躇わないよう「一人前」に訓練された兵士だから、暴力や殺人の事件を起こす者もいるだろう。沖縄以外でも、米兵が主婦を殴り殺した事件の犯人は、最初は金を取ろうとしただけだったが、殴ることが面白くなってしまったと供述。執拗に連打された女性の顔は原型をとどめていなかった。
ところが、今度の沖縄で女性が殺害された事件の犯人は、軍属で現役兵士ではなかったと言い訳めいたことが言われている。
しかし平成元年の89年に、東京都練馬区の交番にいた警官二人が元陸上自衛隊員と格闘して発砲までしたがアーミーナイフで殺害されたランボーみたいな事件では、犯人が元自衛官だったので、自衛隊が警察に遺憾の意を表明した。
ところがアメリカが相手だと、なんとかして無関係ということにしたいのだろう。しかし、かえって空々しい。
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貧困のため軍隊に入り除隊後はベトナム戦争体験を語っていた元米兵のアレン ネルソン氏が講演で述べていた。
米兵の暴力事件が起きると、関係者らはいちおう遺憾の意を表明するが、軍の指揮官は喜んでいる。訓練の成果があったということだからだ。訓練とは武器の使用方法だけではなく、精神を作り変えることでもある。
スタンリー キューブリック監督の映画『フルメタルジャケット』で、海兵隊の新兵をしごきまくり虐めた部下に射殺される教官役は、自分の実体験に基づいて演じていて、軍隊時代のことで今も悪夢にうなされると言っていた。
この映画の日本公開で最初は戸田奈津子が字幕を担当したが、それを逆直訳して読んだ監督がダメだと言った。戸田奈津子の字幕は会話がはずむ一方で、戦争映画になると軍事に疎いらしく誤訳をすることがあるけれど、これはそういうことではなく、兵士を鍛えるさい卑猥な女性蔑視の言葉で罵倒するセリフが柔らかすぎるということだった。それで男性の翻訳家に交代した。
実際に、海兵隊ではこの映画と同じように、人間性を貶めて人命をなんとも思わないようにさせる。そこで女性蔑視や母親を侮辱する言葉を執拗に浴びせる。
こうして、戦場で躊躇わないよう「一人前」に訓練された兵士だから、暴力や殺人の事件を起こす者もいるだろう。沖縄以外でも、米兵が主婦を殴り殺した事件の犯人は、最初は金を取ろうとしただけだったが、殴ることが面白くなってしまったと供述。執拗に連打された女性の顔は原型をとどめていなかった。
ところが、今度の沖縄で女性が殺害された事件の犯人は、軍属で現役兵士ではなかったと言い訳めいたことが言われている。
しかし平成元年の89年に、東京都練馬区の交番にいた警官二人が元陸上自衛隊員と格闘して発砲までしたがアーミーナイフで殺害されたランボーみたいな事件では、犯人が元自衛官だったので、自衛隊が警察に遺憾の意を表明した。
ところがアメリカが相手だと、なんとかして無関係ということにしたいのだろう。しかし、かえって空々しい。
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by ruhiginoue
| 2016-05-28 18:01
| 映画