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by ruhiginoue

知的障害者の臓器を欲しがる病人と家族がナチズムに走る

 従軍慰安婦問題に関して間違いを述べたことを認めて極右総合月刊誌『WILL』で謝罪した藤岡信勝が、相模原殺傷事件では「植松聖容疑者は在日」と人種差別デマを流布してまた批判されている。
 こんな人が現役の日本共産党員だった。そしてそのことが指摘されて騒ぎになってから離党したという次第。やめて転向したならまだわかるが、やめずに反対側に付いた活動を大々的にやっているのは不可解と言われていた。彼は「新しい歴史教科書をつくる会」という歴史修正主義団体で中心となっていたが、それで仲間だった西尾幹二も、藤岡信勝が実は日本共産党員のままでいたことに疑問を持ったと述べていた。
  
 それ以前に、相模原の事件は障害者差別の問題であるが、もともと障害者は生きる価値がないと言う人たちがいて、それでまず頭に思い浮かぶのはナチズム信奉などの差別主義者だけど、あと臓器移植を待っている人とその家族と支援団体の中にも「福祉作業所で単純作業してるような人たちなんか生かしておくより我々のために有効利用を」と大真面目に言う人たちがいて驚かされる。
 これは、もともと差別主義者ではない人でも、切羽詰まればそういう発想をする人が少なくないということだ。臓器移植の技術が進歩しても、移植ではる臓器は足りない。死にそうな老人の臓器では移植に適さないし、適していても免疫体質などで適合しなければ駄目だ。若くて健康な人がどんどん脳死することもない。そうなると、知的障害者の臓器に目が行ってしまう。
 こうして、もともと差別主義者というわけでない人が、最も残忍な差別を発想してしまうのだ。

 しかも、こういう問題を語ることをタブー視する風潮もある。
 昨日ここで問題にしたとおり、渡部昇一教授がナチの功績とか身障者は社会の邪魔で劣悪遺伝子を持つ者は子供作ってはいけないと説いたが、このことは、彼の勤務先の上智大学でもカトリックの教義に反すると批判されていた。彼はたまたま勤務していただけでなく洗礼を受けた正式な信者だから、なおさらだ。もっとも、これは処世術で、彼が統一教会と癒着していることは自他ともに認めることであるが。
 そんな人であるにもかかわらず、防衛医大は医療機関でありながら彼を呼んで講演させた。これについて拙書『防衛医大・・・』で述べたが、ある医療問題の市民団体の人から非難されてしまった。政治的だからというだけで内容とは無関係に駄目ということだ。この調子だから、芸能人などが政治的という不可解な非難をされて当然だろう。
 
 しかし、その市民団体の人は、医療過誤とか医療事故の被害については、ただひたすら気の毒な人であるべきだという感覚を持っていて、だから臓器移植を待ち望んでいる人たちがナチみたいな発想をしていても、気の毒な人という以上の言及はしようとせず、問題意識がどんどん低くなってしまうのだ。 

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by ruhiginoue | 2016-07-28 23:14 | Comments(0)