国旗を燃やす罪と自称愛国者
2016年 12月 06日
アメリカのトランプ次期大統領が、国旗を燃やすなど棄損した者は刑務所に入れたり国籍剥奪したりの罰にするべきだと暴言を吐いて批判されている。アメリカではすでに裁判所の判断があり、国旗を燃やすことが表現の自由の行使に当たる場合もあり、そうした自由のある国を象徴する旗なのだから、それを棄損することを罪に問うことで逆に旗の価値を損なうことにつながるということだ。これを無視したのでトランプ氏は批判されている。
ところで、日本には国旗を毀損したら罪になる法律がある。ただし外国の物に限る。これを不当だと言う人たちがいて、なんで外国のだけダメで日本のは良いのかという勘違いの発言だった。たしか石破元防衛相もその一人だった。
こういう人たちは法律を調べていない。疑問に思ったら何か言う前に調べるべきで、政治家なんか政策秘書がいて公務員として給与が出ているのだから調べさせればよい。そうでないと税金のムダづかいだ。
この法律の趣旨は、自国の旗と違い外国の旗を毀損したら、その国の感情を害して外交や貿易の支障になるから、ただ毀損しただけではなく、それにより日本の国益が損なわれた場合には罪になるというものだ。つまり、あくまで自国のため。
一方、自国の国旗を燃やすなどした場合、どう国益を損ねるのか。国のためになることが具体的に存在しないなら、国旗を棄損する罪を叫んでも口先だけの自己満足でしかない。そんな無意味ことに賛同する人はただのお調子者で、国とか社会にとっては迷惑な存在だ。
それでもアメリカでは、トランプ次期大統領が述べたことが、身内の共和党の幹部を含む議会関係者や政府当局者から批判を浴びている。そうしてアメリカでは右派も批判しているのだが、日本のネトウヨは大賛成なのだ。それにしては、日本では祝日などに日の丸を自宅で掲げている人が少ない。
実際に、ネトウヨをやっている人が誰か判ったので、その自宅に取材に行った記者などがいるけど、あくまでネット上の愛国者で、祝日の国旗掲揚なんてしてなかった。
この他にも、脅迫やプライバシー侵害で送信元開示されて訴えられたネトウヨが、過激なことを書いているにしてはおとなしそうなおっさんだったことがあり、そんな人だったから、むしろそんなことをしたと言うべきだった。なぜなら、そのネトウヨおっさんは法廷で「みんなやっていることじゃないか」と言い訳していたのだから。
また、8月15日に靖国神社に行き参拝反対する奴らに罵声を浴びせに行くぞという連中も、そうやって騒ぐだけで自分では参拝せずに帰ってしまったという話がある。
そんな迷惑な人たちに支持された政治家のために、お子様ランチ食ったあとや沿道に動員されたあとに気を付けないといけなくなるのでは、たまったものではない。
by ruhiginoue
| 2016-12-06 16:01
| 国際