原発は反対だが劣化ウラン弾は賛成の人たち
2016年 12月 18日
シリア情勢でロシアを非難する人の中に反原発の人が目立つけど、もしもロシアが拒否権発動してNATOの軍事介入を防がなかったら、今頃シリアはイラクやリビアのように劣化ウラン弾で攻撃され、福島より深刻な被害を受けたはずだ。戦闘の巻き添えで非戦闘員が死傷することはもちろん悲惨だが、汚染は後々まで深刻な影響を与える。
これについて無関心の人ならともかく、普段は反核とか反原発とかに強い関心があるという人たちが、そこまで考えられないのは、なぜだろうか。
これは、イラクやリビアの混乱や劣化ウラン弾の深刻な被害について大手マスコミがまともに報道せず、それどころかプロパガンダの受け売りと垂れ流しをしていることも原因だろう。
しかし反原発の人ほど、大手マスコミなんて信用しないと普段よく言ってるはずだ。なのに不可解だ。ご都合主義のつまみ食いしている連中が多いのだという指摘もある。
そのうえで、草の根の安っぽい正義なのだといえば説明がつく。
例えば、犯罪があるとマスコミに煽られて権力に便乗し容疑者を叩き安易に満足する人たちがいるけれど、それが一方で普段から平和とか反核にけっこう熱心だったりもする。そして権力の暴走への危惧に対しては被害者への同情を持ち出す。
これと同じで、欧米に便乗しアサド大統領を叩くのは簡単だし、大手マスメディアの報道への不信と、欧米の大国の横暴に対する危惧には、難民とかいろいろ言えばいいから、安全かつ簡易である。
こういうことに我慢ならないから、シリアの復興を助けるための寄付と同時に、あえてロシア債を云万口購入した。ささやかな抗議の意思表示だが個人としてはたいそうな額である。
ところが、なんと日本政府はロシアに3000億円出すと言う。これには敵わない。
by ruhiginoue
| 2016-12-18 15:43
| 国際