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by ruhiginoue

『日本会議の研究』の販売差し止めと名誉毀損訴訟の不公平

 菅野完著『日本会議の研究』によって名誉毀損されたという訴えに対し、裁判所が販売の差し止めを命じたと報じられている。
 これは、一か所だけ真実とは認められない記述があるということだった。他の争点では、すべて著者側の主張が認められたということだ。だから、著者と出版社は、言い分のほとんどが裁判で認められたことを強調している。

 それなのに、一か所だけの問題で販売差し止めになるとは、どういうことか。その、真実とは認められないというのは、あくまで根拠が薄弱ということであり、客観的な事実に明確に反しているということではない。
 だから、文句のある人が反論するべき程度であり、このような場合は、一部に問題があるけれど他はおおむね正確であるから違法とまでは言えないというのが、過去の名誉毀損の通例である。
 つまり、出版の差し止めを命じる要件を満たしていないのに、販売差し止めを命じたのであり、これはやはり、政権に対して日本会議が大きく影響力をもっていることから、裁判官が政治的配慮をしたとしか考えられない。

 これと次の例を比較してみよう。既に報告したとおり、2012年に杉山功郎弁護士(虎ノ門法律経済事務所)を訴えた。この人には色々な方面から批判がある。
 この結果、同年8月9日にあった東京高裁判決で、杉山功郎弁護士が書面に記述したことは、「事実として認めるに足る証拠が無いものであるといわざるを得ない」と認定された。
 ところが、これが故意であるか明確でないというので、損害賠償が認められなかった。普通、故意でないとされるのは、結果として間違っていたが、しかし、いちおうの根拠がある、という場合だ。なのに、これは被告に甘い判決である。
 このとき、杉山弁護士は東京弁護士会の役員をしていた。弁護士会は裁判官の天下り先であるから、その違法行為を裁判所は断罪したがらないことは周知のとおりだ。

 これとは違い、前にインターネット上で嘘を書かれたので訴えた複数の裁判では、相手が権力を持たない一般人だったので、どの裁判でもこちらの主張がすべて認められて賠償金も得ている。

 このように、名誉毀損の訴訟は社会的・政治的に不公平なのだ。
 



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Commented at 2017-01-08 17:54 x
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Commented at 2017-01-09 11:14 x
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by ruhiginoue | 2017-01-08 08:25 | 司法 | Comments(2)