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by ruhiginoue

器用なメリル ストリープと彼女に便乗する人たち

 ゴールデングローブ授賞式で非難されたのが面白くないからと、トランプ次期アメリカ合州国大統領は、そのメリル ストリープを「過大評価された女優だ」こき下ろしたそうだが、そのように政治的な問題よりずっと前から、メリル ストリープって何であんなに高く評価されているのか不可解だった。
 もちろん、その出演作のほとんどが趣味に合っていなかったということもあるが、その芸も特筆すべきというほどだと感じなかった。しょせん趣味の問題だろうが。

 このメリル ストリープとロバート デ ニーロは、どちらも今はトランプを非難しているが、どちらもかつて『ディアハンター』なんていう映画に出ていた。アカデミー賞作品だが、アメリカ兵がやっていた虐殺を北ベトナム兵がやっているように描くトンデモ映画だった。

 一方、ベトナム戦争映画『地獄の黙示録』の主演者マーチン シーンは、息子が主演したベトナム戦争映画『プラトーン』の監督オリバー ストーンが続けて作った『ウォール街』で共演もしているが、この時の役と同じように反権力の気骨を示すことが目立つ。
 そして、戦争反対や公害企業に抗議のデモや座り込みに参加し何度も逮捕されているし、反対運動で銃撃されそうな人に付き添い、芸能人と一緒ならテレビに映るということで、自分も危険にさらしながら身体を張って守ったことがある。
 このようなことが続いたので、マーチン シーンは役を降板させられそうになったこともあった。

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 それとは大違いのメリル ストリープは、受賞式の場で綺麗な言葉で反対勢力に沿いながら安全に批判してみせ賛辞を受けた。そんな器用な人は尊敬しない。
 そうした器用な人に便乗し、彼女はエライねえと言うことで自分も何か意味のあることをしたような態度の人たちもいる。特に醜いのがそうした日本の芸能人たちである。トランプという億万長者が政治権力まで手にした人だからと擦り寄るのも、セレブのスターがリベラルそうにしているからと便乗するのも、まったく同じことだ。
 どちらも、自分の意見が持てないとか発言する勇気が無いとか、主体性がないことでは同じなのだから。



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by ruhiginoue | 2017-01-12 11:34 | 映画 | Comments(0)