毎日新聞の社説はふざけるな
2017年 01月 14日
この記者会見でトランプ次期大統領は、CNNの記者に対し、自分は他の記者を指名しているのだから割り込まないようにと言うなどして険悪な雰囲気になっていたのだが、それを毎日新聞は、単にCNNの記者が「あなたは(ツイッターでも)我々を攻撃している。質問の機会を与えるべきだ」と迫ったのであり「食い下がったのは理解できる」とし、「それでもトランプ氏は『わきまえなさい』『質問は受けない』などと拒み通した。民主国家の最大都市ニューヨークで、トランプ氏は独裁国家の指導者のように振る舞った」と、手あかのついた紋切り型の言葉で単純に非難した。
そもそも、その「CNNの虚偽報道」は根拠が不明確であり、それをことさら思わせぶりに騒ぐから、これでは印象操作だという批判が起きている。それなのに毎日新聞は、「報道したメディアの質問を拒む権利はない。『偽ニュース』ならなおさら、質問させて堂々と答えた方が、あらぬ疑いを持たれずに済むはずだ」と、すっかり情報操作に乗っかっている。みすみす印象操作にからめとられる愚は避けようと拒絶したら、堂々と答えないのはやましいからだと非難する。これは情報操作・印象操作の常套手段だ。
このようになった場合、CNNが虚偽報道したかが先ず問題なのに、そこを検証せず「メディア差別」と非難する毎日新聞の社説は「批判の為にする批判」でしかなく、そのうえでメディアが権力を批判することは大事であるという建前をアメリカの過去の事例を引っ張ってきて取って付けて言うのは問題のすり替えであり、具体性を欠いた観念論による手抜きである。
このような怠慢だから、沖縄の二新聞を潰せという自民党や、基地反対運動は金で雇われているというテレビなど、国内のメディアと権力の問題には向き合いもせず、大上段に振りかぶって中身の無いことを外国へ向かって偉そうに言うのだ。
これは毎日新聞の社説に限ったことではないが。