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by ruhiginoue

「保護なめんな」ジャンパー弱者が更に弱者を叩く

 生活保護受給者の自立支援を担当する神奈川県小田原市の複数の職員が、「保護なめんな」「不正を罰する」などと、受給者を威圧するような文言をプリントしたジャンパーを着て各世帯を訪問していたことが問題になった。
 これは職員が自費で作ったとみられており、市は不適切だとして使用を中止させた。また専門家は「生活困窮者を支えようという感覚が欠如している」と批判している。

 同市によると、このジャンパーを着ていたのは生活保護受給世帯を訪問して相談に応じるなどする市生活支援課のケースワーカーで、在籍する25人の大半が同じジャンパーを持っていたということだ。


 このジャンパーの背面には「我々は正義だ」「不当な利益を得るために我々をだまそうとするならば、あえて言おう。クズである」などの文章が英語で書かれていて、これが報道されて映されると英語の滑稽さが指摘された。


 また「あえて言おう、クズである」は、どうやらアニメ『ガンダム』のギレンのセリフが基のようだと指摘されているのだが、否定すべき悪役の発言として語られた言葉であることが明らかなのに肯定的に使われてしまう現象が、このところ目立つ。

 あの「ラーメンマンガ」で、主人公の熱意を否定し、自分は金で縛ることでしか人を信用しないと嘯く目つきの悪いスキンヘッド経営者の「金の介在しない仕事は絶対に無責任なものになる」を肯定的に使用している人たちも、そうだ。

 これを引用して、舛添前都知事が残った仕事をこなしたいので報酬を返上してでも任期を全うしたいとか、トランプ次期米大統領が自分は大富豪で使命感から政治家になったのだから報酬は受け取らないで働くとか、そうした政治家の発言や、ひどい場合はボランティア活動にまで、的外れな非難を浴びせている人たちがいる。


 この調子では今ごろ、このジャンパーを見てNHKが真似して作ろうと考えているのではないか。「NHKをなめるな」「こちとら日の丸つけて君が代ながす放送局だ」「あえて言おう受信料不払いする者はクズである」というジャンパー作って、みんな着て訪問しようって。

 このジャンパーは2007年に制作したものだそうで、この前の2006年に「美しい国づくり」を掲げ安倍内閣成立し、2007年には北九州で生活保護を打ち切られた病気の男性が「オニギリを食べたい」と書き残し餓死している。なんと美しい国であるか。


 もともと、生活保護の不正受給と財政負担は、特に問題にしなくても良いことが数値から明らかなのに、なぜこのように変な騒ぎ方を、無知な素人ならともかく、詳しいはずの役人たちがするのか。これが問題だ。
 これについて唯一可能な説明は、福祉の仕事している人たちの中に弱い者いじめをして面白がる奴がいるということだ。前にも話題にしたことだが、福祉の仕事を志望したのは相手が弱者だから威張れるとか虐めてやれるとかいう不純な動機の人が時々いるのだ。
 そういうこと言ってる人を実際見たことがあるけれど、学校でいじめられっ子だったとか、出た高校が定時制だとか大学が夜間部だとか、そんなことを変なコンプレックスにしてる人だった。
 あの片山さつき議員が、自分は東大を出て大蔵省に入ったと誇り、年収400万円台の庶民たちを見下して悦に入り、それが良いから支持している有権者たちがいるけれど、それよりさらに社会の下位にいる者たちが、上に向かって怒りの声をあげることができず、労働運動も頼りないので、弱い者がさらに弱い者を叩くということになるのだろう。


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by ruhiginoue | 2017-01-19 15:58 | 社会 | Comments(0)