卒業式とサリン事件
2017年 03月 20日
多くの学校や大学で卒業式が行われる日に、地下鉄サリン事件が有った。個人的には「有った」というより「遭った」というべきだった。あの日は裁判所に行くため地下鉄千代田線に乗っていたが、霞が関駅が封鎖されているので、隣の国会議事堂前駅から行くしかなかった。
このときは、なにか不明だが薬物が撒かれたためだと言われていた。そして国会議事堂前駅で降りたら周囲には防護服の集団がいて、まるで『カサンドラクロス』だと思った。
その後、防衛医大の待合室には「サリン事件で被害に遭われた方はご相談ください」という張り紙がしてあり、いかにも専門家がいるように振る舞っているけど、実は俄かに仕立てられた医師が慌てて文献を読み始めたのが実態だと、研修医に聴いた。
そもそも、軍事的な医学を研究するのではないかという危惧に対して、一般の医学しか行わないと説明していたのだから、後になってから専門家がいるというのでは整合性に問題が起きる。
つまり、場当たり的にご都合主義の態度をとったということだ。
ところで、防衛医大にも制服と制帽があり、その卒業式では帽子投げをするのだが、学生の任意によるものなので投げた後で自分で拾うと、卒業生の研修医が言っていた。
しかし防衛大では恒例行事で、これはアメリカの士官学校のマネだから、みっともないのでやめた方がいいという意見も昔からあった。これは主題歌が大ヒットしたアメリカ映画『愛と青春の旅立ち』の卒業場面でも有名だが、このあたりから『愛とナントカのナニナニ』という邦題が流行したのだった。
さて、防衛大の卒業式では総理大臣の訓示があるもので、今年は安倍総理がなんだかんだと言っていることに対するいろいろな意見があるけれど、なんであれ自衛隊が重要な仕事をするという趣旨だから、それならもっとまともな防衛大臣を任命してくれと卒業生も言いたいのではないだろうか。
by ruhiginoue
| 2017-03-20 18:06
| 社会