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by ruhiginoue

今流行りの「忖度」が最悪なのは裁判官

 千葉大医学医学部生らによる集団強姦事件の裁判で、「重大と言い難い」と猶予付き判決になるなど、甘すぎるという批判と怒りが巻き起こっている。
 それ自体が酷すぎると多くの人にとって感じられるうえ、しかも、既に言われてきたとおりこの事件の犯人の一人が法曹界の大物一家の息子だから対応も甘くなっているようだと危惧されてきたら、判決までその通りになってしまったということだからだ。

 現実に裁判では、有力者とその家族とか、政府の仕事に関与しているとか、そんな話を特に必要でもないのに、わざわざ書面に書いたり法廷での弁論や準備期日ですることがよくあって、そうしておいてだからなんだとは言わず、しかし結果には見事に露骨に反映するもので、つまり今流行りの「忖度」ということなのだ。


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 私事だが、防衛医大の訴訟のときも、これはさんざんやられた。それでもこちらが勝訴して国は控訴しなかったし、防衛医大の内部からも加害医師に対して批判が起きていた。

 ところが、その後、防衛医大の訴訟代理人をしていた銀座ファースト法律事務所の田中清弁護士(東京弁護士会所属)は、無関係の別の訴訟で受任したという人から、訴訟について不満で結果は敗訴だったと「2ちゃんねる掲示板」に匿名で書かれたことについて事務所のホームページに「井上静事件」と題し「中傷誹謗をしている」と記載した。
 しかし、その2ちゃんねるに書かれた内容を調べてみると、銀座ファースト法律事務の中に入ったことのある人でないと知らないことが書かれていて、その所長である田中弁護士の配偶者が事務所で働いていることや、その趣味についてまで記載されていた。声楽であると具体的な記述も複数あった。こんなことは、同事務所の関係者か、法律相談や訴訟代理人の依頼および受任をした人だけだろう。

 なのに、前に敗訴させられたことがよほど悔しかったのか、その相手方だった者に濡れ衣を着せることで、その後に敗訴した別件で依頼人から文句を言われたことを誤魔化そうとした。それ以外に考えられない。
 そこで、名誉毀損で銀座ファースト法律事務を訴えたが、田中清弁護士は相談や依頼を受けた人について知らないと言い、配偶者の趣味については事実かと求釈明されても無視する。
 これについては、あの稲田防衛相の「法律相談も裁判も受けてない」を国会の中継で見ていて連想したものだ。

 そのうえで田中清弁護士は、まともに反論しないでおいて、自分が尊敬する何某とかいう人の著書の人生訓だというものの複写を提出して、これを読めば原告も揉め事を起こそうという気がしなくなるはずだと嘯いた。こんなことは抗弁でも反論でも事情ですらない体の良い悪ふざけであり、また法廷と相手方に対する侮辱でしかなく、とうてい法曹人が裁判でやることではない。
 そのうえで田中清弁護士は、自分はもと高裁判事であり退官後も政府の仕事をしている立場であると強調した。だから何だと言わないが、まさに「忖度」しろと裁判官に求めた。

 この結果、判決は「被告は訴えられたらホームページを書き変えており、もともとこう書くつもりだったことがうかがえるので違法行為ではない」というもの。これでよいなら、誰だってやりたい放題だろう。
 さらに控訴審では、ホームページのデータを提示して、錯誤により書き換えたという抗弁は虚偽であることを立証した。田中清弁護士はまさに「グーの音も出なかった」が、これに対して高裁の裁判長は法廷で、判決文を書く陪席判事に「田中先生のお立場を配慮しなさい」とニタニタしながら露骨に言い、傍聴席から怒りの野次が飛んだ。
 そして判決は、「反論しただけであって誰の名誉も棄損していない」というふざけたもの。問題になっているのは個人の実名を出して人違いをしたことだ。これを無視した。訴えの握りつぶしである。さらに、銀座ファースト法律事務が弁護士会の内規には違反していないなどと無関係なことが判決文に書かれていた。その判断をするとしても弁護士会の仕事であるし、そもそも訴訟とは何も関係がない。
 つまり、屁理屈すら捏ねられず言うに事欠いて関係のないことを書いて誤魔化したというわけだ。

 この田中清弁護士は、防衛医大の訴訟でも、問題の医師が心無い言葉で患者を傷つけたことについて、ただ「医師ともあろう者がそんなことをするはずがない」というだけで、従って「患者の虚言癖を如実に表している」と侮辱をしたが、この医師は後に千葉県で開業して患者にひどい言葉を浴びせ、薬の誤投与も指摘され、この被害者が大橋巨泉というたいへん有名な芸能人だったからマスコミに騒がれ、週刊誌さらにNHKまで取り上げたことは周知のとおり。

 また、安倍総理がデマをメルマガで流布して菅元総理を中傷して訴えられた裁判でも、嘘を流したけど他のことでそんな気がしたはずだから違法ではないという、むちゃくちゃな判決だったことも周知のとおり。
 これだって、裁判官が自ら、なんとかして今の総理大臣に媚びようと無理をやったという「忖度」だろう。

 このように、今流行りの「忖度」という言葉については、特にひどいのが裁判官であり、もっともしてはいけない立場の、他の者がやったら咎めないといけない立場の者が、当たり前のようにやっているため、社会が大変深刻な状態に陥っているのだ。




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Commented by ケーキイーター at 2017-04-03 20:50 x
 「裁判所は当てにならない」と思われて、リンチが横行する世の中になりそうだ。本気で嫌。

 あ。小沢健二さんの親父さん、なかなか堂々とした方みたいですね。「カローラ2ならぬ、自転車に乗って~♪」
Commented by Neutralizer at 2017-04-04 12:59 x
今や我が国には『三権分立』なぞあってもないに等しい社会になってしまっていますね。尤もそれは明治初期からでしょうけど、原発裁判にしたって安倍自民党が圧力かけて裁判官のすげ替えを平然とやっているのですから。
Commented by ruhiginoue at 2017-04-04 21:24
明治から昭和の戦前の軍国主義の真っただ中でも、国が一般人に敗訴したりとまともな判決があり意外で、むしろ戦後の民主主義の下の司法のほうが悪徳なこともあり、やはり問題は日本が敗戦で属国とか植民地とかいう状態になって媚び諂いが幅を利かせるようになったからでしょう。
そうした媚び諂いの輩が愛国者のふりをしています。
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by ruhiginoue | 2017-04-03 19:06 | 司法 | Comments(3)