井上靜の気楽な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも気楽にe-mail:ruhiginoue@excite.co.jpまで


by ruhiginoue

田植えを子供に強制するな

 報道によると、汗ばむ陽気となった6日、葛飾区の「郷土と天文の博物館」前の田んぼで、1年を通じて稲作を学ぶ同館の講座の一環の田植えがあり、親子連れなど約40人が参加、農村体験活動などをしているNPO「古瀬の自然と文化を守る会」(茨城県)のメンバーの指導で、子どもたちは「泥で足が動かないよ、助けて」と悲鳴を上げながらも、田んぼ2枚(約110平方メートル)の田植えを1時間半ほどで終えた。

 こういうの、どうなんだろうか。これはいちおう親子で自由参加なのだろうが、気が進まないのにやらされる子供は必ずいるものだ。
 かつて自分も小学五年の時、学校で強制された。身体が丈夫でないのに無理にやらされた子たちはつらそうにしながら我慢していた。今でいう「ブラック部活」と同じシゴキ感覚が、学校側にはあった。
 それを「米作りの大変さを身をもって知る必要がある」と教師は言うので、なんか中国の文化大革命の「下放」みたいだと言ったら、担任の女性教師に殴られてしまった。だから嫌な思い出だ。
 この程度のことは小学生でも五~六年生になれば普通に言う。よく運動会でマスゲームみたいなことをやらされるが「北朝鮮じゃあるまいし」とか言っていた。

 あと、ご飯を食べるなら作り方や作る大変さを知っておくべきだという、いちおうもっともな説明を教師がしても、ならコメなんて食べなくていいという子供が大勢いた。稲作は農作業の中でも特に大変な作業である。そんなことやめて他のものを食べたほうがいいのではないか。いや、もうすでにコメなんて好きじゃないからほとんど食べてないという人も、かなりいた。
 あと、左寄りな人の中には、天皇が労働とは程遠い儀式で田植えをしているのに頭にきてコメをボイコットしている人がいる。そもそも日本に貧富の差と重労働をもたらした稲作など否定し「瑞穂の国」であることをやめようというのだ。
 これは左翼だけでなく自民党など保守にも多いらしい。だからアメリカでさえトランプ大統領が拒否したTPPを促進し、日本の農業を壊滅させようとしているわけだ。

 かつて「平成の米騒動」があった。90年代は天候不順により農作物の不出来で、北朝鮮は食糧難になっていたが、日本でもコメが足りなくなっていた。この当時に若い世代の人たちは、親の世代が無理して高いコメを手に入れて大喜びしていたのに唖然としていた。
 そして、せっかく苦労して手に入れたのだから自分で全部食べればいいと親に言う一方で、おかげでコメから解放されたと大喜びで他のものを食べていた。毎日パンやラーメンで嬉しいという同級生がいたし、自分の記憶でもあの当時はパスタばかり食べていて満足していた。

 だから、なにも苦労してコメを作ることないと考える人は、今ではもっと多いのではないか。コメを一切食べなくてもいいという人はもちろん、好きじゃないからなるべく食べたくないと言う人も少なくないはずだから。
 あの「むのたけじ」という100歳で死んだ紛い物の元朝日記者は、筑紫哲也の番組で農産物自由化に反対して「稲作が輸入されて日本人は長生きできるようになった。稲作を否定することは育ての親を侮辱することだ」と言っていたが、虐待し続けた親など否定して当たり前だと思った人は大勢いて、自分もそうだった。
 なので、必要とはいえない田んぼ作業を、強制だけはやめてほしいものだ。



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Commented by ケーキイーター at 2017-05-09 20:12 x
これも個人差が有りなんだろうな。お師匠さんや私は多分こういうのには不向きなんだろうけど、「あ、これ、面白い~」ていう子供もいるかもしれないからさ。難しいのねえ。

Commented by ruhiginoue at 2017-05-10 19:04
家庭が荒れていて普段からちゃんと食べてなかったからフラフラして力が出ないのに農作業なんかさせられたらたまったものではありませんでしたが、元気がある子は平気なんでしょうね。
Commented at 2017-05-11 14:34 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by L at 2017-05-13 01:04 x
 こんばんは。みんな揃ってというマスプロ思想は嫌なものです。安上がりな教育ならぬ馴致が根っこにあるからでしょうねえ。

 お米と言えば、斉藤美奈子姐さんが「戦火のレシピ」で、”日本人が米を食べられるようになったのは台湾や朝鮮を植民地化して収奪するようになってから。戦争を始める前の日本は歴史上最も多く米を食べていて1日に5合前後。さらに酒や菓子など加工品を消費していた。米は最も安い炭水化物であった”と指摘していました。
 今は輸入小麦粉の方が安いし賃金も絞られているので粉食もよいでしょう。たぶん電気パンが一番安上がりで楽なのでは?
 稲作については一種のダムとしての価値とか生態系が何チャラとか言うのですけど、天然森に戻して緑のダムとすれば保水力、二酸化炭素の吸収、メタン排出の抑制、生態系の回復と農薬使用なしでこちらの方がよりよいでしょう。商売として成り立たないなら農業への税金投入を止めにしてそのお金でもっとましな仕事をしてもらった方がよさそうです。農家と政治家が唱える食糧安保論も眉唾で、「おにぎり食べたい」の人を食べさせられない、守れない安保ってナンセンスでしょ。高くて食えない国産よりも買える安い輸入品でしょう。そもそも、「飢饉が来たらどうする」自体が食料メジャーのプロパガンダで食料は余りまくっているのが事実。無数の餓死者は金がない事と流通の問題。値段の維持のためにはタダで食料を分けずに廃棄するから、食料が余っているのに餓死する。あるいは国内を植えさせても飢餓輸出してしまいます。
Commented by ruhiginoue at 2017-05-13 15:41
キューバはアメリカに封鎖された家庭菜園を奨励して乗り切ったけど、北朝鮮はソ連の真似して大規模農業をして環境破壊や石油不足に悩まされたけど、そもそも米作をやっていなければあんな食糧難にはならなかったでしょう。
東北が貧しくなったのも、西日本からの迫害があってからですが、そこにコメは大きく影響しています。
鈴木邦男氏が右翼の立場から、教育勅語は丁髷やお歯黒と同じで過去のもので、それ復活させれば日本が取り戻せるというのは誤りだ、という指摘をしていましたが、それをいうなら「瑞穂の国」というのも過去のものとしてとうに克服されているべきものです。
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by ruhiginoue | 2017-05-09 16:13 | 社会 | Comments(5)