朝鮮半島の両国名の略称考
2017年 06月 26日
最近、分断国家と呼ばれた国についての本を読んで感じたが、ベトナムとドイツは共通していても朝鮮半島は違うということだ。ベトナムの南北は北が南を併合して統一したが、もともと南は傀儡政権だったので国としての体裁だけだったし、ドイツの東西は西が東を併合して統一したが、もともと東は連合国の分割占領が統一されたことから取り残された地域が後から国の体裁を整えたものだった。
これらとは違い、朝鮮半島はもともと二つの国として成立しているので、片方が優勢となったり逆転したりということはあったけれど、どちらか片方があまり国ではないというベトナムとドイツの分断とは明らかにことなっていて、だから朝鮮半島にはまだ二国が存在しているのだろう。
ところで、その二国の略称は、南が「大韓民国」で、北が「朝鮮民主主義人民共和国」であり、略称として「韓国」と「北朝鮮」というのが最もポピュラーだ。
しかし日本が「北朝鮮」と言ったことに対し同国の外交官が「ジャパン」を「ジャップ」というように省略することで蔑称にしていると非難したことがある。ただ同国の人は略して言う場合だいたい「朝鮮」か「共和国」である。日本側は地域を言っただけだと反論したけれど、たしかに蔑称ならもっと省略して「北鮮」と「南鮮」と言う。
これは英語では「ノースコリア」と「サウスコリア」だから、「北朝鮮」「南朝鮮」と書くこともあり、「高麗」ともいうが語源であり、この言い方を嫌う人もいるそうだ。
どちらにしても国ではなく地域を言うだけである。
だから、米国を近隣国と区別して北アメリカ大陸にあって「アメリカ」を国名に付けている連邦ということで「北米合州国」というのと同じように、自称の「大」と「民主主義人民」を取り、南が「韓民族の国」という意味の国名にしているから「南韓民国」、北は「朝鮮半島の国」という意味の国名なので「北朝鮮共和国」というのが外国から呼ぶさいには正確であり、この略称を「韓国」と「朝鮮国」にするのが適切ではないかと思うのだが、どうだろうか。
by ruhiginoue
| 2017-06-26 16:36
| 国際