理系の前は芸術系それも音楽
2017年 08月 02日
大学で専攻したなどによって、そのことについて自分は詳しい、というのではなく、自分のやったことが属する分野を持ち上げて、だから自分は頭がイイとか、そうじゃない人はバカとか、そんな奇妙な信念というか確信というかを持って誇る人がいる。
これが大きくマスコミで取り上げられたのは、70年代の後半に起きた「芸大汚職事件」のさい問題になった音楽学部で、マスコミのインタビューに対し学生が「ボクたちのように音楽をやっているものはアンタらと違ってバカじゃないんだ」と言う姿がテレビで放送されたことだろう。
これは一時的に話題だっただけで、しばらくすると忘れられたが、一体何を考えてるんだろうと呆れられたものだ。
これを、ずっと後になってから、真似したわけではないだろうが、よく理系の人が同じことを言うようになった。大学では時間的拘束が長いので、だからたくさん勉強しているのだと、つい言いたくなるという事情もあるんだろう。
この属性に依存した空虚な自尊心は、自分のやっていることが最高だというオタク趣味の一種であるか、あるいは自分のやったことそれ自体には自信がなくて自分がやっていることが入る枠に誇りを見出そうとする「社会の落伍者の愛国」のようなものだろう。
しかし、誇るならあくまでも自分がやったことの実質的内容であって、やったことが入っている枠組みではない。あたりまえだが、自称愛国者と同じように、安易だから縋り付くのだろう。
今日の日が暮れる。
by ruhiginoue
| 2017-08-02 17:25
| 学術