24時間テレビが障害者を見世物にするのは感動ポルノではなく政治的プロパガンダ
2017年 08月 29日
過去のブログやツイッターがアクセス急増で蒸し返されたり拡散されたりするのは、そのテーマが注目を集めるようになったからであるが、今の時期は『24時間テレビ』について触れたものが、そうなっている。
また、その季節になったわけだ。
この番組、最初の頃は、まずチャリティーの番組で、かつ福祉に関心を持ってもらおうと啓発する内容で、また本当は政治の役目なんだと言っていたりしたけど、そういう訴えかけはできなくなってしまい、逆に政治の貧困をごまかすような番組になってしまった。
そして、いろんな人からいやらしいと指摘されてきたけど、ついにNHKから批判的に取り上げられてしまったのが、障害者を見世物にする企画である。
これは「感動ポルノ」というやつで、他人を見て自慰するネタであるというわけだ。
しかし、こういう番組がテレビで流されるようになった時、ちょうどあの障害者自立支援法ができた。障害者を自立させるために助けるとの名目だけども、その「支援」とは障害者は自分で勝手にしろと言うだけのことで、手を貸さなければ自分で何とかするだろうから、それが手を貸したことになるという、ほんとうに悪い冗談としか思えない無責任で凶悪なものであった。
これに合わせるように、障害者が頑張っている、否、頑張らせている姿をテレビに映し、この人は障害を言い訳にしないから偉いんだ、みんな頑張ればいい、福祉なんかいらないんだ、と宣伝するのだ。
つまり、『24時間テレビ』は福祉の大事さを訴えるチャリティー番組から、福祉を否定するプロバガンダ番組へと変質したわけである。
それなのに「感動ポルノ」と言っていては、本当の悪質さを見逃すことになる。
by ruhiginoue
| 2017-08-29 13:56
| 社会