スズメバチのアブラゼミ殺戮
2017年 09月 03日
先月、北海道の東大沼で、スズメバチによるアブラゼミ殺戮を目撃した。
日が落ちて薄暗くなったとき、テントを張っているすぐ近くの木の下で、何やらバタバタと音がするので見たらアブラゼミが草の中でもがいている。どうしたのかとよく見ると、セミの胴体にスズメバチが取り付いていた。
咄嗟にスマートフォンのカメラで動画撮影した。スズメバチは毒針で執拗にアブラゼミを刺している。ついに動かなくなったアブラゼミに、スズメバチは食らいつく。そして肉をもぎ取って飛んで行った。
この動画を見せると、他のキャンパーたちは驚き、近くで観光客相手の飲食店をやっている人は、スズメバチに刺されたら救急車を呼ばないといけないほどの猛毒で、口で吸うと口腔の傷から毒が侵入する。
そこで吸出し道具をつかわないといけないが、これは役所が店などに配布しているから、もしも刺された人がいたら連絡するように、とのことだった。
すでに北海道では熊が人里に出たと報じられることが何度もあるけれど、熊よりもスズメバチによる死者の方が数倍多い。
この動画を見ると、模様からモンスズメバチのようだ。モンスズメバチは日没後にも活動する珍しい種で、幼虫が主にセミを餌にしているから、たぶん間違いないだろう。
タイトルおよび断末魔の羽音が止んで死の静寂となったところへ音楽を入れてあるが、映画『スウォーム』のサントラ盤からパロデイ的引用なので、やや大袈裟である。
by ruhiginoue
| 2017-09-03 20:48
| 自然