高校生物は用語が多すぎ
2017年 09月 30日
高校の生物の教科書で扱われる用語が2千語を超えており、日本史のような暗記科目であるという誤解を生んでいるとして、日本学術会議の分科会が、学習すべき用語を512語に絞るよう提言をまとめて発表した。
この報道に「やはり」と思ったのは、ちょうど高校の生物の問題集(数研出版・新課程Lightノート生物)を買ってやっていたからだ。「ちょうど」といっても今年の前半のことになるが、用語の丸暗記ばかり多くて驚いた。なんと用語チェック一覧表まで付いていた。これが単調な作業でつまらなかった。読んで考えても理解できないということはなく、ひたすら暗記するものになっている。
かつては、こんなではなかったはず。
そう感じていたところ、同分科会によると、生物は扱われる用語が多く、生徒から知識の詰め込み科目だと受け止められ、大学で生命科学を志望する高校生も大学入試の選択科目で生物を敬遠しがちという報道である。
そして、生命の設計図であるDNAが二重らせん構造である説明は求めつつ、構造を発見した研究者ジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックの名は重要語から外したそうだ。当たり前だろう。これは生物学ではなく科学史に分類されることだ。
このようにして他にも、枝葉の部分で必要不可欠ではないものを整理するという。
そして改善されるのは結構なことだが、すでにやり終えた問題集で覚えたことは無駄ということになる。なぜなら、これは一般教養としてではなく高校の科目として内容を知ろうするのが目的だったからだ。
by ruhiginoue
| 2017-09-30 19:52
| 学術