まだある蛍光灯と点灯管
2017年 12月 30日
スーパー最後の営業日で混雑していたが、それは主に食材を買う人たちだった。しかしよくある店と同様に家庭内設備の消耗品も売っているので、それを買う人もいた。自分もその一人だった。
それで照明関係が並んでいるところで蛍光灯と点灯管を買った。もちろん点灯管とはスターター形の蛍光灯を点灯させる放電管のことである。グロースターターやグローランプとも呼ばれる。
もう蛍光灯の主流は消費電力が少ないインバーター式となっていて、残るは流し台など一部である。その流し台だけ自宅も従来型器具なので、交換のため時々買うことになる。他はすべてLED照明となっている。
そうしたら、年配の男性が買いに来ていて、解らないと店員に訊ねているのだが、これと同じものが欲しいと出して見せたのは黒くくすんだグロー方式点灯管であった。この生産は次々と打ち切られ、今の生産は電子点灯管へ移行している。だから、それは無いと店員に言われていた。
この男性は、その違いの意味を知らなかった。それで教えてあげた。そのグロー方式点灯管はどこの業者も製造を中止していて、電子点灯管に切り替えているのだと。しかも蛍光灯や電球型蛍光灯と共に、交換用途に絞って生産が継続されているものだ。つまり蛍光灯は主にインバーターになっているうえ、蛍光灯も交換用だけということだ。現にその男性も、流し台などで使用する15ワットの蛍光灯とともに点灯管を買おうとしていた。
またグロー方式と違い電子点灯管は一発で蛍光灯を点灯させる。このおかげで蛍光灯を劣化させ難い。 何度も点滅してからつく蛍光灯は昔のものだ。電子点灯管はやや高額だが二百円くらいの違いで、はるかに長持ちするからむしろ安い。それに早くつく。
それで、売り場には蛍光灯が10ワットと15ワットのものがあり、だから点灯管も10ワットまでのものと10ワット以上30ワット以下の二種類が置いてある。
それを説明し、これだと教えたら、その人は喜びながら「老眼だから字が小さくてよく見えない」と言った。
それより、よくいまどき生産していない点灯管を、この人は自宅で使用していたものだと不可解だったが、おそらくたくさん買い置きしていたのだろう。
だから買い置きも考え物である。生産中止になる前に買いためておいても、むしろ劣化が早いわけだし、いずれそれ自体が時代遅れで使えなくなることもあるのだから。
いずれ、自宅で唯一の蛍光灯である流し台も、蛍光灯ではなくなるだろう。
by ruhiginoue
| 2017-12-30 18:36
| 雑感