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by ruhiginoue

道徳と称した宗教の押し付け

 道徳を教科にして点数を付けるようになり、こんなことをするのではもはや道徳ではないのだが、もともとこれは偏った価値観を公教育で強制しようとする陰謀ということだろう。
 これについては、既に多くの指摘がされているから、これにからんで、ここは一つ別の問題を取り上げる。
 
 先日テレビで紹介された小学校の道徳の授業で「僕に命をくれたご先祖さま、ありがとう」と児童全員に言わせて、これに教師が満足そうにしていたという。
 こんなのはもちろん道徳ではないし、公教育で行ってはならないことだ。普遍的な価値観でもないことを強制していて、内容が一部の宗教の特徴であるから、思想信条や信教の自由への侵害であり憲法違反である。

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 これはアメリカでも問題になった。公立学校で生徒児童に「アメリカ人であることを幸せに思い、アメリカ国に忠誠を」という宣誓させているが、このさい「神に誓う」と締めくくられているので、思想信条と信教の自由を侵害していると批判が起きた。
 これに対しての反論とは、神とは特定の教会のことではないというものだった。しかし、神を崇める宗教でも「神に誓う」と言う宗教と、そうは言わない宗教があり、また神ではなく仏を信じる宗教もあり、また無宗教や無神論の人もいる。

 このようなことがあるとおり、具体的に特定の宗教ではないから良いと勘違いしている人が、どこにでもいるのだ。
 これは小学校のころの担任教師が、そうだった。給食の「合掌」の掛け声に続いて手を合わせ「いただきます」と言えと強制していた。これも具体的な宗教団体ではないが一部の宗教の特徴であり、クリスチャンなど食事前の祈りの仕方が違う。なのに、もたもたしていたり反抗したりするとビンタで、大柄な男性(当時27歳)が、年齢一桁の児童を転倒するほどの力を込めて殴る。
 それでいて、この教師は社会科の授業などで、ちょっとしたきっかけですぐに「自衛隊は憲法違反」と必ず言う。自分のやっていることは憲法違反だと思ってない。これが、自衛隊を合憲にするため改憲すべきということなら右翼なので解りやすいが、自衛隊を否定して言っているのだから奇妙である。平和主義者だが宗教に凝り固まって狂信的なのに自覚が無い人もいるから、それだったのかもしれない。

 どうであれ、宗教だけど習慣だというのは、クリスマスのように、誕生日でないのに誕生日ということにして忘年会するというような、もともと楽しんでやることだけにすべきだ。



by ruhiginoue | 2018-06-19 17:44 | 社会