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by ruhiginoue

商業主義のセンセーショナリズムにすぎない本

 事件や関わった人について特定できない形にし、しかし描き出すべきところだけ描き出すことは可能だ。
 少年事件に限らず、社会の正当な関心ごとではあるがプライバシーは尊重すべきという内容の本は、実際にそうしてきたのが普通だ。
 ところが奈良県で少年が自宅を放火した事件について書かれた本「僕はパパを殺すことに決めた」は、少年の心理や家庭環境を警察の捜査資料に基づいて詳細に綴られており、このため出版社と著者が、著しく少年のプライバシーを侵害したとして法務省から謝罪勧告を受けた。
 著者は、ためらいながらも社会的意義からあえてこのように書いたと説明しているが、先述したとおり社会性とプライバシーは両立できるし、ワイドショーなどで誤った報道がされていたならこれを是正させる権利はあくまで当事者にある。
 そのうえ刺激的な題名と、挑発ともとれる著者の記述から、伝えたいのではなく売りたいというのが本音であることは明らかだ。出版した講談社と著者の草薙厚子は猛省すべきだ。

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Commented by e-wwill at 2007-07-14 00:35
台風4号の襲来に戦々恐々としている宮崎県民です。

ふと思いついたのですが。
あり得ない話とは思いますが、もしもこの本の著者が印税を返上するとしたら、その印税は何に充てられるべきと思われますでしょうか。
被害者救済活動か、プライバシー保護関係の活動か・・・・・・。

まあ、著者は印税を全額懐に入れるのでしょうけれども。

しかし、著者は印税を全額返上すべしと考えます。(あり得んでせうが)
Commented by ruhiginoue at 2007-07-14 01:52
 e-wwillさん、九州方面は大変のようですね。
 おっしゃることで思い出したのですが、80年代に大ベストセラーとなった「積み木くずし」という本がありました。映画やテレビになりました。
 これは俳優の穂積隆信が、娘が非行に走ったことを綴ったものでした。実は父親の不倫による家庭不和が影響していたのにそこは書かれておらず、奮闘する両親の苦労と成果が一方的な美談となっていました。そして億単位の印税を手にした両親はのぼせ上がりました。
 しかし離婚などいろいろあったため、娘の非行をネタに儲けたことを批判され反省した穂積隆信は、その後は娘のことを綴った本の印税を児童福祉に寄付することにしたそうです。
Commented by ファブヨン at 2007-07-15 13:30 x
>事件や関わった人について特定できない形にし、しかし描き出すべきところだけ描き出すことは可能だ。

可能と言うよりも、そういう制限の中でも表現に挑むことこそ、価値があるというか挑戦し甲斐がありそうな気がします。

>そして億単位の印税を手にした両親はのぼせ上がりました。

そういえば、以前「積み木崩しの真実」と言うようなタイトルのドラマで、生活が荒れたことやその後の和解が描かれてましたね。
Commented by ruhiginoue at 2007-07-15 15:33
 ドラマは安達祐実が主演のものがありました。
 親は何億円も印税を稼いで、文化人気取りで講演してまわっていましたが、娘は、更正して真面目に働こうとしても「積み木くずしの娘」だからと就職を断られてばかりで、かわいそうでした。
by ruhiginoue | 2007-07-13 23:24 | 社会 | Comments(4)