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by ruhiginoue

自衛官たちと三島由紀夫、誤解していたのはどちらか

 このほど発表された文化庁の07年度「国語に関する世論調査」の結果によると、「檄(げき)を飛ばす」という慣用句を、正しく「自分の主張や考えを広く人々に知らせて、同意を求めること」と理解している人が全体の19.3%であるのに対し、誤って「元気のない者に刺激を与えて、活気づけること」と理解している人は72.9%にものぼるのだそうだ。「檄」を「激」と取り違えているためらしい。
 70年11月20日、市ヶ谷駐屯地の自衛官たちが「檄」の意味を誤解して猛反発したのか、バルコニーの三島由紀夫が誤解していて反発を呼ぶ態度だったのか。
 東京大学を優秀な成績で卒業し、小説家だから語彙も使い慣れているはずの人が間違えるかとも思うが、UFOの実在を信じたり、植物の名前を知らず松もわからないため「能や歌舞伎を愛したにしては、舞台背景に必ず描かれているのを何だと思っていたのか」と呆れられた人でもある。
 「自衛官諸君、君たちに侍の精神はないのか」
 という「檄」の下りからすると三島のほうが誤解していたような気もする。
 ちよっと体験入隊しただけで自衛隊のことをわかったような態度をとる者がいて、自衛官からもっとも嫌われるそうだ。
 上官のいじめで自殺ということがあり、裁判にもなっていて、判決で認められた例も最近あるし、そこまでいかなくても、日常に雑多な職務があって、その大変さはビジターでは到底理解不能だろうけど、にもかかわらず、と言うことだ。
 三島由紀夫はその最たるものだそうで、煩雑さは経験せず、命令も受けず、それどころか有名人なので「三島先生」とおだてられてばかりだった。
 それが大上段に振りかぶって演説し、それもクーデーターを起こせというトンデモな内容だったから「ふざけるな」などとヤジばかりが飛んで来たということだ。
 もしかすると、檄の意味の誤解が多いことに、三島由紀夫も影響しているかもしれない。

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Commented by マイノリティ at 2008-09-11 00:02 x
三島に檄の意味の誤解はなかっただろう。が・・・大きな勘違いは下文のようなところだろう。

>われわれは今や自衛隊にのみ、真の日本、真の日本人、真の武士の魂が残されてゐるのを見た。(三島、檄文より)

腹切りオタクと噂される三島にとっては自作(自殺)の大舞台。あこがれのシチュエーションにさぞや気持ち良い死であっただろう。しかし・・・
>共に起つて義のために共に死ぬのだ
と言われてもなぁ・・・ある自衛隊員から「勝手に死ね〜」と言われもしてた。死に場所(舞台)が欲しかった三島にとって「檄文」は「激文」でもなく小道具にすぎない。・・・と三島の知人からは聞いている。
Commented by ruhiginoue at 2008-09-11 11:25
 自作自演映画『憂国』ではトリスタンとイゾルデの『愛の死』を流していましたが、本番でも頭の中に響いていたのかどうか。
 しかし介錯が外れてむごたらしいことになったとも聞きます。
Commented by マイノリティ at 2008-09-11 18:59 x
介錯(カイシャク)!確かに!
所詮、素人集団。本来ならば一刀で切らねばならない三島の首には4、5回斬りつけた(切り損ねた)傷があったらしい。こんな半端な武士道では・・・あと最低10年は修行をするべきだ!ゴッコは死とともに終わった。
Commented by ruhiginoue at 2008-09-11 23:18
 肩にも傷があったとか。
 肉と骨を一緒にスパっと切るのは相当な腕前がないとできません。だから江戸時代には介錯人というプロがいて、『子連れ狼』の介添え人の拝一刀なんて話もあるわけです。
 戦時中に、玉砕で将校が切腹するとき、介錯は拳銃で頭を撃ちました。やはり難しいのです。
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by ruhiginoue | 2008-09-09 16:47 | 学術 | Comments(4)