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by ruhiginoue

「死刑執行は厳正に」なんて今さら信用できるわけない

 保岡興治法相は死刑を執行したと発表し、これは「厳正に審査」しており「執行の時期は全く関係ない」などと強調した。
 しかし、いまさらそんなことを言われて信じるのは、司法問題にまったく関心がなかった人たちだけである。
 建前としては、再審請求がされているなど何か事情がある場合を考慮しながら、判決確定した順番に執行することになっている。当たり前だ。
 しかし現実には、恣意的な執行がされていて、判決確定の順番なんか守られていない。これは客観的にわかることだ。そして、そこに多くの場合、裏に政治的な思惑があるとしか考えられないという状況証拠があるものだ。
 また、こんなこともあった。
 有実無実問わず、とらわれの身となった人たちに対する惨い扱いは、日本はこれでも先進国かと世界的に悪名高いけれど、これを問題にするとその後に不利になるから抗議できないでいたところ、ある死刑囚が、どうせ自分は死刑になるのだから、罪を償って死ぬ前に少しだけ他人のために働こうとして声を上げ、裁判にも訴えたのだが、そうしたら、その結論が出る前に死刑執行。あまりにえげつないと非難囂々だったが、当局には馬耳東風であった。
 死刑の話題は、すぐに制度の賛否をしたがる人が多いけれど、今この話題は、それ以前の問題として、現実にある制度が、その趣旨どおりに正しく行われているかどうかというものだ。うかつに信じてはいけないし、制度への賛否とは無関係なのだから、価値観とか考え方の違いが入り込む隙間が狭い。つまり問題とする優先性は高いというべきだ。
 それを、問題にするどころか、実態を知らないまま、中見もよく調べず、報道それも政府側の発表を口移ししているだけのものを斜め読みしただけで、多分正しいだろうなどと言っている人がいる。
 そういう人たちが多いと、政府の代表者が重病じゃないかと噂はされてるけどサッパリわからない、なんて国になってしまうのだろう。

 
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Commented by keity at 2008-09-11 14:23 x
そうだよね。
死刑に賛成でも、賛成だからこそ、本当に厳正か慎重に見極めないといけないのに。
賛成だからドンドンやれと言ったり、政府の発表を鵜呑みにする人たちがいる。
バカだよね。
Commented by 厳正にやってないと言える根拠は at 2008-09-11 14:33 x
確定した死刑を執行して文句言うのはおかしいと思う。
別にドンドンやれなどと狂気じみた事を言ってるわけではない。
でも、人を殺して仮出所してまた殺して…。こんな殺人鬼を仮出所させてなかったら19歳の女の子は死なずに済んだよ。
被害者側の事の方をもっと考えるべき、死んだらもう帰ってこないんだからさ。

Commented by ruhiginoue at 2008-09-11 16:38
>確定した死刑を執行して文句
 執行したことではなく執行するに当たって厳正なのかが問題だということが読んで理解できないから「厳正にやってないと言える根拠は」に続いて「 確定した死刑を執行して文句言うのはおかしいと思う」という矛盾に気づかない。
 確定したから執行でいいのなら、法務大臣として厳正かどうかなんて無意味でしょう。
>別にドンドンやれなどと
 確定したから執行して何が悪いという人は、事実上ドンドンやれという意味にしかなりません。確定してもさらにチェックするのが今の法制度なのに、それを否定するのですから。
>殺人鬼を仮出所
 これは刑務所の責任。仮出所次期の判断の誤りか、その後の対処(仮出所は放免ではない)の不備。被害者側のことも問題がごちゃ混ぜ。
 問題は、今まで厳正にやっているといいつつウソであったし、しかも今回は改造したばかりで辞任するという内閣の大臣が、その時期にやったことなので、人命にかかわることだけどちゃんと責任をとれるのかということが問題になったのですよ。
 問題の所在を理解できない人がいると言っているところへ、そのものな人が、そのもののコメントをしてくるのだから、呆れます。
 

Commented by マイノリティ at 2008-09-11 20:08 x
「厳正に審査」の厳正は、信じる信じないの問題である。要は「我々はその場を見ていない」のである。法は法曹の個人的判断にゆだねる結果になっている。
>なんて国になってしまうのだろう。
ブログ主の心配をよそに「厳正に審査」を過去と現代で比べてみよう。死刑因と言えども冤罪の可能性はある。そこで「厳正に審査」が必要なのだが、現代はDNA鑑定を始めとする冤罪を減らす技術は発展した。つまり「厳正に審査」はより発展していると言えよう。死刑はどうか。死刑因といえども人権は存在する。現代では針で刺す事も無く拷問するでも無く安楽死と同様である。一番の極刑は無実の被害者たちが味わうのである。レイプされ泣き叫び辱められ・・・。一昔に比べれば少しはましになったのだ。現代では自殺もできない犯罪者たちは最後の快楽を楽しんだ後、法曹に介錯を委ねようとする確信犯まで登場している。ぬるい今の制度では犯罪者(死刑因)は増える。せめて刑務所は新たな死刑因のためキレイにしておくべきである。
Commented by ruhiginoue at 2008-09-11 23:12
 死刑はある日突然「今から執行する」と宣告されそのまま刑場に連れて行かれるから、執行まで長いほど死刑囚は苦しみノイローゼになるそうです。とて安楽死にはほど遠い。
 楽なのは池田小事件の犯人のように自殺志願で開き直って早く執行しろと言う者にとって、です。
 DNA鑑定などは捜査ですること。それをしなかったり、してもその結果が怪しかったり、結果と矛盾してたり、そのような問題があるのに裁判官と検察官はどちらも官僚なので馴れ合い、無理矢理に有罪にすることはよくあります。
 だから官僚で無い者がチェックするわけで、官僚のように試験で採用された者とは違う国民から選ばれた代表者の法務大臣が執行命令するのです。
 なのに、すぐに改造だの辞めるだのという内閣が連続する下で、国民の命を国の権限により奪うことに、厳正な審査だとして責任をもてるでしょうか。
 そう指摘されてもまだ信じるという人は、詐欺にでも何でも引っかかればいい。身ぐるみはがされても気づかないはずですから。
Commented by F at 2008-09-12 14:16 x
 今年のはじめくらいに何度か裁判傍聴に行ってみたところ、裁判官も検察もしきりに時間を気にしてたりするし、裁判ってけっこうテキトーやなぁと思ったものでした。それでも死刑が関わるような重大な裁判だともっと細かく慎重に行われるのかもとも思ってましたが、そうでもなさそうですね……。
 犯罪に手を染めてしまった人の更正とか、被虐待児の治療とか、脳の研究とか、とても誠実に自分の仕事に関わっておられる人の本を読むと、むしろ犯罪者を許せないとかおこがましいこと言っていていいのだろうかみたいな気になりますが、世の中テキトーにものを言う人の意見のほうがもてはやされていて、それで正義だ正義だ言われても……。
 法務大臣にももっと真面目に仕事してもらいたいです。
Commented by ruhiginoue at 2008-09-12 17:31
 裁判に幻想を抱いている人が日本には多く、実際の裁判に接してびっくりということが多いものです。
 科学的な証拠から明らかに無罪という弁護側の主張に対して裁判官が「ではその科学的な証拠申請をすべて却下します。それで有罪にします無期懲役にします死刑にします」と言うのが日時用茶飯事です。
 それでいて、官僚批判のホーズだけとりる橋下のような人が人気を集めてしまいます。
by ruhiginoue | 2008-09-11 13:52 | 司法 | Comments(7)