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by ruhiginoue

カテゴリ:司法( 502 )

 法教育に取り組む大学教授ら研究者グループが昨年の9~12月にかけて関東と関西の8高校1370人に法に関する知識や意識を聞いたそうだ。

「法の支配とは、法によって人間のわがままな行為を規律し、それに反すれば厳しい罰を与えるべきであるという考え方をいう」

 この正誤を尋ねると、正解の「×」と答えたのは35%。国家権力が法に縛られるという意味であることを知らない人が多かった。

 しかし、これは知らないとウッカリ言葉を上辺で解釈してしまう。高校生に知らない人が多くても、それは日本の学校教育の現実では仕方ないだろう。教師だって知らない人が多いはずだ。
 ところが、かつて羽仁五郎という有名な左翼のタレント学者が、「刑法」とはなにかという質問に「犯罪者を裁く法律」と答えた弁護士がいたと問題にしていた。しかも反体制派を自認する左翼の優秀な弁護士だった。
 そもそも、犯罪者を裁く法律を作るのは間違いがないようにするためであるのだから、「刑法」とはなにかと問われたら「罪を犯したとされる市民を守る法律」と答えなければならない。

 これは80年代の初期のことだから今は違うかというと疑わしい。そして、専門家しかも反体制派がこれでは、高校生も知らなくて当然だろう。

 「日本国憲法では拷問は禁止されているが、拷問によって得た自白が真実であるなら、その自白を有罪の証拠としても構わない」
 
 これが正しいか聞くと、正解の「×」が66・2%。

「多くの人命にかかわる重大な犯罪が発生しようとしている場合、共犯者と考えられる人に自白を強要してもいいと思う」

 どの程度まで良いかにかかわらず、肯定をすべて合計すると約7割。
 そして、拷問による自白を証拠としてはならないという正解を選びながら自白の強要を容認した生徒が約44%。

 これについて調査した教授は、自白強要が悪だと知ながらもより大きな悪を避けるためには仕方ないという比較しての発想と、ただ悪いやつには厳しくという素朴な発想とがあると分析している。
 そして、悪いやつだと誰がどう決めるのか、自分が悪いやつだと決めつけられたらどうするか、ということが問題であると指摘する。

 そういえば、前に大江健三郎がテレビに出ていて、その当時問題になっていた「盗聴法」について、高校生らの中で肯定する人は、お父さんが言うから従っているのだろうと指摘し、家庭でも権力者として振る舞う人がいることを問題にしていたのを思い出した。

 また、ある同級生が言っていたけど、そのお父さんが死刑制度の問題で、「死刑廃止なんてとんでもねえ。悪いことしたやつはぶっ殺して当然なんだ」と言うので、「悪いことしたかを決めるのは権力だから怖いよ」と指摘したそうだ。
 このお父さんは、かつてヤクザが経営者する店とは知らずに入りボッタクリに遭い警察に訴えたが構ってもらえず、この実体験から警察に強い不信感を持っている人で、そのため息子に言われたことで混乱した様子だったという。

 つまり、高校生が知らなくても当然で、それは大人がしっかりしていないからで、だから高校生に教えて理解させると、今度は親が混乱するということだ。
 これは色々な分野で昔からのこと。





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by ruhiginoue | 2017-04-22 18:30 | 司法 | Comments(0)
 千葉大医学医学部生らによる集団強姦事件の裁判で、「重大と言い難い」と猶予付き判決になるなど、甘すぎるという批判と怒りが巻き起こっている。
 それ自体が酷すぎると多くの人にとって感じられるうえ、しかも、既に言われてきたとおりこの事件の犯人の一人が法曹界の大物一家の息子だから対応も甘くなっているようだと危惧されてきたら、判決までその通りになってしまったということだからだ。

 現実に裁判では、有力者とその家族とか、政府の仕事に関与しているとか、そんな話を特に必要でもないのに、わざわざ書面に書いたり法廷での弁論や準備期日ですることがよくあって、そうしておいてだからなんだとは言わず、しかし結果には見事に露骨に反映するもので、つまり今流行りの「忖度」ということなのだ。


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 私事だが、防衛医大の訴訟のときも、これはさんざんやられた。それでもこちらが勝訴して国は控訴しなかったし、防衛医大の内部からも加害医師に対して批判が起きていた。

 ところが、その後、防衛医大の訴訟代理人をしていた銀座ファースト法律事務所の田中清弁護士(東京弁護士会所属)は、無関係の別の訴訟で受任したという人から、訴訟について不満で結果は敗訴だったと「2ちゃんねる掲示板」に匿名で書かれたことについて事務所のホームページに「井上静事件」と題し「中傷誹謗をしている」と記載した。
 しかし、その2ちゃんねるに書かれた内容を調べてみると、銀座ファースト法律事務の中に入ったことのある人でないと知らないことが書かれていて、その所長である田中弁護士の配偶者が事務所で働いていることや、その趣味についてまで記載されていた。声楽であると具体的な記述も複数あった。こんなことは、同事務所の関係者か、法律相談や訴訟代理人の依頼および受任をした人だけだろう。

 なのに、前に敗訴させられたことがよほど悔しかったのか、その相手方だった者に濡れ衣を着せることで、その後に敗訴した別件で依頼人から文句を言われたことを誤魔化そうとした。それ以外に考えられない。
 そこで、名誉毀損で銀座ファースト法律事務を訴えたが、田中清弁護士は相談や依頼を受けた人について知らないと言い、配偶者の趣味については事実かと求釈明されても無視する。
 これについては、あの稲田防衛相の「法律相談も裁判も受けてない」を国会の中継で見ていて連想したものだ。

 そのうえで田中清弁護士は、まともに反論しないでおいて、自分が尊敬する何某とかいう人の著書の人生訓だというものの複写を提出して、これを読めば原告も揉め事を起こそうという気がしなくなるはずだと嘯いた。こんなことは抗弁でも反論でも事情ですらない体の良い悪ふざけであり、また法廷と相手方に対する侮辱でしかなく、とうてい法曹人が裁判でやることではない。
 そのうえで田中清弁護士は、自分はもと高裁判事であり退官後も政府の仕事をしている立場であると強調した。だから何だと言わないが、まさに「忖度」しろと裁判官に求めた。

 この結果、判決は「被告は訴えられたらホームページを書き変えており、もともとこう書くつもりだったことがうかがえるので違法行為ではない」というもの。これでよいなら、誰だってやりたい放題だろう。
 さらに控訴審では、ホームページのデータを提示して、錯誤により書き換えたという抗弁は虚偽であることを立証した。田中清弁護士はまさに「グーの音も出なかった」が、これに対して高裁の裁判長は法廷で、判決文を書く陪席判事に「田中先生のお立場を配慮しなさい」とニタニタしながら露骨に言い、傍聴席から怒りの野次が飛んだ。
 そして判決は、「中傷誹謗されて反論しただけであって誰の名誉も棄損していない」というふざけたもの。争点は個人の実名を出したことなのに、これを無視した。訴えの握りつぶしである。さらに、銀座ファースト法律事務が弁護士会の内規には違反していないなどと無関係なことが判決文に書かれていた。その判断をするとしても弁護士会の仕事であるし、そもそも訴訟とは何も関係がない。
 つまり、屁理屈すら捏ねられず言うに事欠いて関係のないことを書いて誤魔化したというわけだ。

 この田中清弁護士は、防衛医大の訴訟でも、問題の医師が心無い言葉で患者を傷つけたことについて、ただ「医師ともあろう者がそんなことをするはずがない」というだけで、従って「患者の虚言癖を如実に表している」と侮辱をしたが、この医師は後に千葉県で開業して患者にひどい言葉を浴びせ、薬の誤投与も指摘され、この被害者が大橋巨泉というたいへん有名な芸能人だったからマスコミに騒がれ、週刊誌さらにNHKまで取り上げたことは周知のとおり。

 また、安倍総理がデマをメルマガで流布して菅元総理を中傷して訴えられた裁判でも、嘘を流したけど他のことでそんな気がしたはずだから違法ではないという、むちゃくちゃな判決だったことも周知のとおり。
 これだって、裁判官が自ら、なんとかして今の総理大臣に媚びようと無理をやったという「忖度」だろう。

 このように、今流行りの「忖度」という言葉については、特にひどいのが裁判官であり、もっともしてはいけない立場の、他の者がやったら咎めないといけない立場の者が、当たり前のようにやっているため、社会が大変深刻な状態に陥っているのだ。




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by ruhiginoue | 2017-04-03 19:06 | 司法 | Comments(3)
 これは既に拙書『防衛医大の場合は』で詳しく述べたことだが、裁判の尋問で「ほんとうにそうですか」「間違いありません」「それならこれは何なんですか」と書面をつき出すのは常套手段だ。

 「同意書が無ければ手術は絶対にできない。この同意書をとっている」 
 「これがその同意書ですか」
 「そうです」
 「手術を執刀したあなた自身で実際に書いたものですか」
 「間違いありません。これは確かに私の字です」
 「では、同じ病院の他の複数の医師らが手術したあとから見て診療録に記述した内容と、あなたが書いた同意書の手術名が食い違っているのはなぜですか」
 これで医師は困ってしまった。そして、この問題が判決でも重く視られた。その後、この医師はさらに、これも前に以下に述べた通りの問題を起こしたということだ。



 これと基本的に同じなのが、国会での質問だった。質問した小川もと法相は、前に裁判官と検察官と弁護士をやっていた。答弁した稲田防衛相も弁護士だった。
 しかし稲田防衛相は、関係が無いと強調して法律相談も裁判の代理人も受けていないと繰り返したが、そこへ裁判の書面を出されて、名前が載っているではないかと問い詰められた。

 すると、同じ事務所の弁護士が連名で書面に載ることがあり、それだけだと言った。関与していないけど連名ということは実際にある。コケ脅しのことが多い。大勢の弁護士名が並んでいると、素人に対してはハッタリになる。
 また、有名な腕利きの弁護士だと、相手方の弁護士も緊張する。あの弘中弁護士も、同じ事務所の書面に、実際には関与してなくても名を載せている。しかし稲田朋美弁護士ではコケ脅しやハッタリになるだろうかと疑問だ。

 そして、書面に記名があるだけでなく出廷の記録が裁判所にあることを報じられると、後から詫びて訂正し「突然の質問だったので」と言い訳する稲田防衛相というお粗末。小川議員が「手に入れたばかりでまだ配っていないが」と書面の写しを持ち出したけど、そう言っているだけで、わざといきなり出したに決まっている。法廷では奇襲攻撃が当たり前だ。

 これで、彼女が弁護士として敗訴してばかりであることが納得できるというものだ。
 しかし、拙書『朝日新聞の逆襲』に書いた通り、稲田朋美という人は売れない田舎の弁護士だったが、産経に売り込んで騒ぎ立て、朝日新聞に嫌がらせの訴訟を呼びかけ、支援者集会では弁護士として敗訴を詫びるのではなく選挙演説。日本は無能者がそれゆえ出世するとんでもない社会ということである。


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by ruhiginoue | 2017-03-15 17:39 | 司法 | Comments(2)
 こんなこと今さら述べなくてもわかり切ったことだが、3月11日ということで蒸し返しておこう。

 あの原発事故で、菅直人総理の指示により海水注入を中止させられたという話を、安倍晋三メールマガジンが流布したが、これは東電の重役が指示したことであり、実際には中止されておらず、だいたいこれを菅総理は知らなったから、嘘を書かれたとして菅もと総理は安倍総理を名誉毀損で訴えた。
 
 ところが、菅総理の指示ではなかったことを安倍総理の側も裁判中で認めていたというのに、他のことで「中断させかねないふるまいが菅総理にあった」として、安倍メルマガは相当の部分が真実であると認定し、菅もと総理の請求を全面的に退け、この判決が確定した。

 この判決については、「客観的事実を主観的しかもあやふやな印象によって否定した」「関係のないことを強引で不自然につなげたアクロバット」などと批判されていた。
 しかしマスコミは「主要な部分で真実である」と裁判が認めたとしか報道しないうえ、ここにつけこんで安倍総理は、自分は正しいことが裁判で明らかになったという趣旨の発信をしていた。

 この裁判について、菅もと総理の弁護士は何をやっているのかという批判があり、実際に下手だったという部分はあっただろうが、それよりも問題なのは、同じように訴訟をしても、菅もと総理が総理であるときに訴えるか、自民党に政権が戻る前に訴えていたら、判決は逆だったはずだ、ということ。
 もともと、どんな内容の裁判でも、権力に近いところにいる者ほど有利であることは常識であり、司法権の独立など絵に描いた餅であるから、不正の牙城を突き崩すことは非常に困難である。
 時には、法廷で公然と馴れ合いや「政治的配慮」を求めることが横行していて、傍聴席から怒りの野次が飛び、警備員がやってきて強制排除ということは、決して珍しくない。
 そして名誉毀損の訴訟では、さらに露骨になる。事実も法律も無視してやると裁判長がヘラヘラしながら嘯いたり、あるいは目を血走らせながら恫喝したり。

 もちろん、こんな裁判官ばかりではないが、政治的な裁判になると、必ず評判の悪い裁判官がくりかえし出てくる。裁判官を決めるさいに裏工作があることは既に告発があるけれど、そうでもないとあり得ない人選であるから、裁判を実際に見ている人たちはとっくにわかっている。

 ただ、こういう問題について、そもそも菅もと総理がよくわかっていない人であるから下手を打った、ということでもある。東京工大卒だから詳しいとか言って原発の外国売り込みに出かけておいて事故になってから脱原発と言い出したがアメリカに圧力かけられてダメだったというようでは、これまで特に原発がからむと司法の場でどれだけ醜いことがあったか、おそらく彼は、ほとんど認識が無かったのではないだろうか。

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by ruhiginoue | 2017-03-11 14:55 | 司法 | Comments(3)
 東京都小金井市のライブハウス前で、出演するために訪れた女性がナイフで刺され一時は意識不明となる大怪我をしたが、この事件の犯人に懲役14年の判決となったと報道された。
 この被害者の女性は大学生であると同時に音楽活動をしていて、アイドルとしてファンがいたそうだが、そのファンのうちの一人がストーカーと化し、その執拗な付きまとい行為が原因で拒絶されたと感じ、刃物を購入して待ち伏せして犯行に及んだらしい。

 この事件について、犯人はまったく反省しておらず、これを法廷で露骨な言動によって表明していたから重刑となったが、しかし刑期を終えてから心配だと被害者は語ったそうだ。この調子では、長く刑務所に入っていても治らないのではないかということだ。
 その一方で、警察がストーカーの心理を知らず不適切な対応をしたとか、法律がSNSに対応していないとか、被害者が無防備であったとか、いろいろな指摘や意見が出ている。

 まず、気を付けないといけないのは、法改正をするにしても、こういう場合に必ず権力の側が悪用しようとして変な規定にしてしまい、SNSの言論を弾圧する方にもっていこうとすることだ。
 また、被害者は加害者からSNSでしつこくされたうえ付きまとわれ危険を感じていたのに、それでもライブハウスに出演しに行っており、これでは襲われに行ったようなものではないかという批判もある。

 ただ、もともと芸能活動をしていればストーカーの被害には遭うのがむしろ当然で、ここで金があれば対策もとれる。今は亡きホイットニーヒューストンの映画『ボディーガード』のように腕利きの用心棒を雇う事もできる。やはり今は亡きデビットボウイは「ステージの上で殺されたい」と表では言いながら、親交のあったジョンレノンの事件があってからボディーガードの人数を増やしていた。
 これは大スターだから可能なことで、ライブハウスで小規模の活動をする人にとっては対策が困難ということが多いだろう。

 この項は次回に続く。
 





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by ruhiginoue | 2017-03-03 16:48 | 司法 | Comments(5)
 プールの更衣室で自撮り写真をTwitterに掲載したことが話題の岡口基一裁判官が、次のようにツイートしていたので、これに対して自らの裁判体験から述べたいと思う。

 「あなたの知ってる裁判官を一人書いてくださいというアンケートをしたら,たぶん,この人が一位だろうね。児島惟謙それくらい,日本の裁判官って,情報が北朝鮮ばりにベールに包まれていて,人々の記憶にも残らない。」

 これは、歴史上の有名な裁判官しか知られていないはずだということで、おそらく「スイス人で最も有名なのはウイリアムテルだ」という皮肉と同じだろう。ただ、今の時点で活躍している人ではない裁判官を挙げてもいいのなら、死刑廃止論などで有名な団藤重光最高裁判事など有名な人はけっこういるはずだ。

 また、個人的に知っている現役の裁判官としては、鬼丸かおる最高最高判事のことは弁護士の当時に相談したことがあるから知っている。少ない姓なので法曹界に鬼丸はもう一人しかいない(当時)という話もしていた。最高裁判事の立場として限界はあるが、他の最高裁判事よりは良心的であり、このためネトウヨに非難されていた。
 もちろん弁護士だったから良心的とは限らないが、世間知らずのキャリア官僚ばかり裁判官になるから荒唐無稽な事実認定をするなど非常識な判決がいっぱいだ、という指摘は昔からされている。
 
 それに、もっと弁護士から裁判官になれば、知っている人が多くなる。なのに「法曹逆一元化」で裁判官から弁護士に天下る人ばかりだから、知らない裁判官ばかりになる。
 こういう問題について、わかっていないのか、わかっていても語れないのか、語るにはパンツ一丁姿をさらすより勇気が要るか、ということなのだろう。

 ついでに、このツイートについても。

 「る~るる,るるる,る~るる♪ る~るる,るるる,る~るる♪判決の理由中で,時々用いられるのが『るる』。当事者が,通りそうもない主張をたくさんしているときに,それらをまとめてばっさり排斥するときに使われるね。」

 命のかかった当事者の必死の叫びや、弁護士が著名な学者の意見まで添えて懸命に訴えているのを、中身に踏み込まず無視する裁判官がよく使うのが「縷々(るる)」である。
 「るる述べるがいずれも採用できない」というように。
 この常套句を、岡口裁判官は、通りそうもない主張をたくさんしているのをバッサリとまとめて排斥するのだと、正しいことのように言う。

 もちろん、独りよがり、引き延ばし、はぐらかし、ということも実際に少なくない。しかし、これに対して紋切り型の言葉で対応していると、そのうち便利な言葉となって片っ端からそれでかたずけてしまうようになる。
 だから、「縷々述べるが」「独自の見解であり」「裁判の公正と無関係であることは明らかである」「当裁判所としては採用しない」「却下する」などなど、裁判官がワープロに語句登録していて、それが無い昔はゴム印を作っていたはずだ、などと皮肉られてきたのだ。





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by ruhiginoue | 2017-02-12 22:54 | 司法 | Comments(0)
 長州藩出身の政治家で井上馨は歴史上よく知られているが、井上薫という弁護士がいて、現役で女性と男性の両方がいるということを、あのプール着替え室で水着姿自撮りで話題の岡口基一裁判官がTwitterで写真付きで紹介していた。

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 薫という名は男女ともに付けられるものだが、これで思い出したのが中学の時の同級生で、桐山薫という女の子だった。
 だから、普段は「桐山さん」か「薫ちゃん」と呼ばれているけれど、よく「隊長」とも呼ばれていた。そして、「桐山さん」か「薫ちゃん」と呼ばれると「はい」と返事をするけれど、「隊長」と呼ばれると「なに!」と言った。成績の良い真面目な子だがユーモアもあった。



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by ruhiginoue | 2017-01-15 17:50 | 司法 | Comments(3)
 菅野完著『日本会議の研究』によって名誉毀損されたという訴えに対し、裁判所が販売の差し止めを命じたと報じられている。
 これは、一か所だけ真実とは認められない記述があるということだった。他の争点では、すべて著者側の主張が認められたということだ。だから、著者と出版社は、言い分のほとんどが裁判で認められたことを強調している。

 それなのに、一か所だけの問題で販売差し止めになるとは、どういうことか。その、真実とは認められないというのは、あくまで根拠が薄弱ということであり、客観的な事実に明確に反しているということではない。
 だから、文句のある人が反論するべき程度であり、このような場合は、一部に問題があるけれど他はおおむね正確であるから違法とまでは言えないというのが、過去の名誉毀損の通例である。
 つまり、出版の差し止めを命じる要件を満たしていないのに、販売差し止めを命じたのであり、これはやはり、政権に対して日本会議が大きく影響力をもっていることから、裁判官が政治的配慮をしたとしか考えられない。

 これと次の例を比較してみよう。既に報告したとおり、2012年に杉山功郎弁護士(虎ノ門法律経済事務所)を訴えた。この人には色々な方面から批判がある。
 この結果、同年8月9日にあった東京高裁判決で、杉山功郎弁護士が書面に記述したことは、「事実として認めるに足る証拠が無いものであるといわざるを得ない」と認定された。
 ところが、これが故意であるか明確でないというので、損害賠償が認められなかった。普通、故意でないとされるのは、結果として間違っていたが、しかし、いちおうの根拠がある、という場合だ。なのに、これは被告に甘い判決である。
 このとき、杉山弁護士は東京弁護士会の役員をしていた。弁護士会は裁判官の天下り先であるから、その違法行為を裁判所は断罪したがらないことは周知のとおりだ。

 これとは違い、前にインターネット上で嘘を書かれたので訴えた複数の裁判では、相手が権力を持たない一般人だったので、どの裁判でもこちらの主張がすべて認められて賠償金も得ている。

 このように、名誉毀損の訴訟は社会的・政治的に不公平なのだ。
 



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by ruhiginoue | 2017-01-08 08:25 | 司法 | Comments(2)
 日弁連の「2020年までに死刑制度の廃止を目指すべきだ」とする宣言のこともあり、先日、東京都千代田区で「犯罪支援弁護士フォーラム」のシンポジウムが開かれたが、そこではさまざまな意見が述べられたということなのに、報道では相変わらず安易な受け狙いの姿勢で、犯罪被害者の遺族らが死刑存続を訴えたという煽情的なものになっていた。

 そもそも、こういう場に被害者の遺族を引っ張り出して言わせるべきではない。もちろん、可哀想だとか残酷だとかいうこともあるが、死刑を廃止した欧米で既に指摘されているとおり、もし自分の家族が殺されたら、動揺してしまって冷静に考えられない。それで、幸い冷静でいられるうちに制度を考えておくのだ。
 だから、この集会で遺族が言ったような、もし自分に振り返ったらという話はそもそも成り立たないのだ。
 
 実際、ここで発言した「闇サイト殺人」で娘を失った遺族は、自分の娘のように殺される人および自分と同じように家族を失い悲しむ人が出ないように対策を講じることよりも、今の自分の憎しみの方が優先だった。
 この「闇サイト事件」は、犯人がインターネットで共犯者を探したことからそう呼ばれているが、しょせん俄かに知り合った連中だから仲間割れ起こして逮捕された。ここが暴力団などとは違うところだ。
 なので、これからもそうなるようにと、自首したら減刑する法律の規定に裁判の判決は従った。更に犯行を重ねる計画が未然に防がれたことも重視された。それにもかかわらず死刑にしろと被害者の遺族が主張したのだ。
 そんなことをしたら誰も自首しなくなり、逃亡したり犯行を重ねたり逮捕に激しく抵抗したりで危険だ。長引けば他の事件の捜査や防犯に使える予算と人員が浪費される。そこでまた被害者と遺族が出るかもしれない。しかし、そこまでのことを遺族は考慮しなかった。それは仕方ないにしても、それに社会の制度を合わせてはいけない。

 また、家族を殺されたけれど死刑に反対する人たちもいて、その訳はいろいろとあるけれど、それに対して、そんなことを言う人は家族に対する愛情が希薄だという非難になってしまい、そんなことは失礼だから絶対に言ってはいけないのだが、しかし感情的になって言ってしまったことを非難もできないし、というように限が無くなる。

 このような現実があるのだから、遺族を引っ張り出すこと自体が良くないのだ。そんなことも解らない弁護士たちに呆れている。



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by ruhiginoue | 2016-12-19 17:57 | 司法 | Comments(2)
 千葉大医学生らの集団レイプ事件で、犯人の身元が伏せられているのは、被害者が誰なのか判ってしまう可能性があるためだと警察は発表した。
 ところが、これを百田尚樹は、政治家など誰かエライ人の息子が犯人だからではないかという憶測があるとしたうえで、そうでなく実は犯人が在日外国人だからではないか、などと言いふらし、こうした彼の言動に対し大きな批判の声が巻き起こっている。

 そもそも、これまでずっと、在日外国人が犯人である場合も実名は発表されるし、報道もされている。在日外国人なので実名を伏せられたというのは最初からありえない話だ。在日外国人の排除と差別を扇動する目的でデマを飛ばしたのならトンデモナイことだが、それにしても口からデマカセの程度がひどすぎる。だから、この百田という人の心性はネトウヨとほとんど同じだと言われるのだ。

 さらに、先日発売された週刊誌『フライデー』が、「千葉大学医学部レイプ事件『これがエリート医大生の素顔だ』」と題して、容疑者たちの素性をスッパ抜いた。
 これで、「犯人は在日外国人」という百田のツイートにはなんの根拠もないことが、さらにハッキリした。
 この記事によれば、犯人は父親も兄も弁護士という法曹一家、日本法曹界でも指折りの名家、曾祖父は東京帝国大学法学部で岸信介元総理の学友、最高裁判事などを務め、また身内には法律関係の財団法人の理事長や各弁護士会の幹部経験者などが「ゴロゴロ」いる、と知人が証言している。

 つまり千葉県警が成年の容疑者であるにもかかわらずその氏名を公開しなかったのは“法曹界の名家”であることに配慮した結果だったのであり、ちまたで囁かれていた憶測のとおりだったのだ。
 しかし、百田尚樹は相変わらずしょうがない奴だというのは、もう分かり切っていることだ。むしろここで真に問題なのは、それなりの地位の人の馬鹿息子が犯人だったから名を伏せたということの方だ。

 これについて、すでに指摘するメディアも出始めている。
 周知のとおり、弁護士・検察・警察の司法は身内に甘いうえ、組織同士もお互いにべったりの関係であり、不祥事をかばい合う関係にある。
 そうなると、当然ながら今回の事件についても法曹界のルートを通じて情報公開に圧力がかかったであろうことは想像に難くないし、容疑者の曾祖父が安倍晋三首相の祖父・岸信介と親密な関係にあったことを警察組織が忖度した可能性もあるだろう。
 ということだ。

 法曹界が身内の不祥事をかばい合い、そのため露骨に汚いことをする実態は、すでにここで具体的に取り上げている。
 例えば、防衛医大の医療裁判の件である。防衛医大の側でも、問題のある医師を放置しては自衛官とその家族さらに国民全体の命に関わるとして責任の所在を明らかにして被害の賠償もした。
 ところが、問題を起こした医師個人に雇われた弁護士は、その医師が防衛医大を去ってから開業して商売できるようにと、不祥事の隠蔽工作をした。そのため捏造の証拠を出したとか、事務所のホームページに虚偽を書いたとか、そういう問題を法廷で問われることになった。
 すると、その弁護士はまともに反論をせず、元高裁判事であることや国の委員をしていることなどを強調して露骨に「政治的配慮」を求めた。
 すると呆れたことに裁判官も応え、訴えられた後から事務所のホームページを書き直しているので最初からこう書くつもりだったはずだから違法ではない、などなど非常識が満載された判決であった。
 これは何かの冗談かと思うほどだが、判決文に堂々と書かれていて、読んだら弁護士も法学部教授も椅子から転げ落ちそうなほどビックリ仰天した。

 また、その弁護士が所属する東京弁護士会に懲戒請求したところ、侮辱的な文書を送り付けてきたうえ関係者にまで送付するなどの迫害を受けた。
 このため訴訟にしたところ、訴えのとおりその東弁の作成した文書には証拠の裏付けのないことが書かれていると判示はされた。
 だが、日弁連に異議を申し立てて訂正する制度となっているし、誤りが故意であるか不明なので、損害賠償請求は棄却された。

 そこで、この判決を基に日本弁護士連合会に異議を申し立てたが、日弁連は何の根拠も示さず、東京弁護士会は正しいという文書を送り付けて来た。そのうえ綱紀委員会に異議を申し出たが、なんと日弁連から、提出期限に遅れたから無効だという返答があった。
 もちろん遅れていないし、提出したさい窓口で日付入りの受け取り印を捺されているなど明確な証明がある。
 しかし、それを訴える場が無い。これを知っていて、日弁連は毎度のようにこの手口を使用している。このことも周知であり、各地で大勢の人たちが問題にして批判しているが、それでもお構いなしにイカサマをし続けている恥知らずぶりである。

 そうしたら、例の『週刊ポスト』などが取り上げた大橋巨泉氏の死去に関しての問題である。あの元防衛医大の医師が関与していたのだ。彼が大橋氏に薬の誤投与をして衰弱を促進してしまったという指摘を他の医師がしていた。
 これに遺族は悔しがり、まさか防衛医大で医療過誤事件を起こし裁判で敗訴した「前科」のある医師だとは知らなかったし、防衛医大で皮膚科の講師だったのに辞めてから専門外に手を出していたとも知らなかったと言う。

 このように、法曹界の腐敗と身内不祥事隠蔽は人命にかかわる問題である。それに比べたら、小説家の下品な発言もひどいとはいえ深刻さが違う。


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by ruhiginoue | 2016-12-04 15:13 | 司法 | Comments(3)