井上靜の気楽な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも気楽にe-mail:ruhiginoue@excite.co.jpまで


by ruhiginoue

カテゴリ:司法( 512 )

 2010年に、奈良県警から取り調べを受けている最中に死亡した男性医師の遺族らが、遺体の状況から暴行を受けていた可能性があると主張し、警察に告発状を提出した。
 テレビの報道によれば、この医者はミスして患者を殺した容疑で逮捕されていたらしい。ここで映っていた病院は小さかった。でかい国立病院だったらこんなことないだろう。逆に訴えた患者や家族が警察から暴力的対応を受ける。これは拙書『防衛医大・・・』にも書いたとおりだ。

 あのマイケル クライトンによると、アメリカでも警官による暴行死があり、それを警察が治療に当たった医師のせいにするので、医師は警察を信用しないと書いていた。日本なら警察病院が隠蔽してくれるが。
 そんな事件で、前に外国人が被害に遭い、その裁判では裁判所に大使館の青ナンバー車が横付けされ、降りて来た外交官が傍聴していた。これも、その外国が大国か小国かで判決が変わってくるようだ。

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 この小林多喜二の遺体のような足は、あぐらをかいて座っていたからだと警察が裁判で主張し、そんな非常識なことを裁判で堂々と警察が言ったのかと驚く人もいるけれど、それは裁判で通用するから言うのだ。どんなに荒唐無稽でも警察の言うことだから信用できるという認定が判決文の雛形になってるからだ。現実には絶対ありえないことを、警察が言うんだからあったんだと裁判所は必ず認定する。そうでないことは極めて稀な例外である。だから、よく警察官は「俺たちは木の股から子供を産ませることだってできるんだ」とうそぶく。

 また、死んだ医師の体中にある打撲傷は倒れて出来たというのが警察の主張だ。前に似たようなことがあった。知り合いの人の、島根県の松江に住んでる親戚が、交通事故に遭い、最初は警察が轢逃げとして捜査していたけど、検問で怪しい車が見つからず、すると警察は交通事故ではなく転んで怪我をしたことにしてしまった。 
 その現場には自動車が衝突したような破損が舗道や縁石に有り、その写真もあって見せてもらった。ところが警察の方で交通事故じゃないと結論した途端に取り替え工事されてしまった。いつも仕事の遅い田舎の役所にしては異常に迅速だった。

 そういうことを普段からしているのだから、あの陥没も早く直せて当然だろう。お役所にとっては不祥事を一刻も早く隠蔽することが最優先課題である。
 なのに、陥没を一週間で埋めたから仕事が早い「日本スゲー」と外国から賞賛されていると自画自賛の報道がされている。ほんとうに早くて良いと思っているなら、「こんな大きな穴をこんなに早くふさぐことができるんだったら、お役所は他の仕事も早くやれよ」と言うのがマスコミの仕事じゃないのかね。




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by ruhiginoue | 2016-11-19 16:24 | 司法 | Comments(4)
 結婚後に職場で旧姓使用が認められず人格権を侵害されたとして、東京都内の私立中高一貫校「日大三高・中学」に勤める30代の女性教諭が、同校を運営する学校法人に旧姓使用と約120万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(小野瀬厚裁判長)は10月11日、女性の請求を棄却する判決を言い渡した。「職場で戸籍上の氏名の使用を求めることには合理性、必要性がある」「個人が結婚前に築いた信用、評価の基礎となるもので、通称として使う利益は法律上保護される」と認めたうえで「職員を特定するために戸籍姓使用を求めることは合理性がある」「医師など旧姓が認められない国家資格も多数ある。戸籍姓と同じように旧姓を使用することが、社会に根付いているとまでは認められない」ということだった。

 その報道によると原告の女性教諭は、「生徒や保護者、同僚も旧姓で呼んでくれている。戸籍姓を強要されパワハラと変わらないのに、我慢しろと言われた感じで非常に悲しい」「裁判官の中に女性が1人でもいたら判断が変わったかもしれないと思います」などと述べ、弁護団は「社会の動きに逆行する判決だ」として控訴する方針を示した。

 しかし、裁判官に女性が居なかったことは関係ない。これは裁判官が裁判官のくせに法律を知らなかったのだろう。


 この判決の荒唐無稽さにはすでに批判が起きている。

 まず、最高裁大法廷が2015年12月、夫婦別姓を認めない判決を言い渡しており、その一つが「旧姓を通称としての使用が広まることで、不利益は一定程度緩和される」というものだった。この最高裁の判断によって、職場などで旧姓使用ができると考えられてきたのに、この最高裁の判示に反している。

 また、原告の教師は多くの生徒や保護者からも旧姓で呼ばれているので、旧姓で識別されてる現実がある。戸籍性でないと特定できないというのは非常識で現実離れしている。まったく学校と司法の判断が意味不明の妄想である。


 そもそも、最高裁の判断が既にあり、ここで、戸籍はあくまで親子兄弟姉妹夫婦など「身分関係を公証する」ためのものであり、他は関係はないので戸籍と異なる姓名の使用は禁止されていない、と判示されていて、これに他の裁判所も従っていた。なのにこの東京地裁判決は違反している。だから、医師などが旧姓を認められていないことも実は違法である。


 しかし、最高裁はこう判示しているという指摘をしても「そんなことお前に言われなくてもわかっている」と反発して、それでいて、それを踏まえた判決をするのではなく逆の判決を出すというガキっぽい裁判官が少なくないのだ。

 そして、おそらく学校としては嫌がらせとかセクハラの感覚だったのだろう。それを裁判官たちもわかっていたはずだ。


 だから、学校とか裁判所の精神年齢が問題なのだ。




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by ruhiginoue | 2016-10-24 16:03 | 司法 | Comments(2)
 「殺したがるバカどもと闘って」 
 瀬戸内寂聴さんが日弁連シンポで死刑制度を批判したが、殺生を戒める宗教者として当然の発言だ。

 もしも、憎しみに凝り固まっている被害者の家族を問題にした発言だったら、気の毒な人をバカとまで言っては可哀想な気もするけれど、そうではなく、これは「闘って」と弁護士に対して言ったわけだから、権力を乱用する人を問題にしている。そして、権力と闘うのが弁護士の責務のはずなのに腰抜けが多いから、しっかりしろと言ってるわけだ。

 なのに、政治家と癒着した団体が被害者遺族を利用して言葉尻を捉えた攻撃をしたら屈して謝罪してしまった日弁連。やはり弁護士は腰抜けばっかりで闘う気など無いと証明した。

 この攻撃を仕掛けた、被害者の団体と言いながら政治家と癒着している「あすの会」は、前に鳩山邦夫法務大臣が、死刑を大臣の確認なしでやれと主張したうえ執行命令を連発したことで、それを批判した朝日新聞に圧力をかけて謝罪させたが、今度は日弁連に、というわけだ。

 そうした政治家に取り入って死刑を乱発させる団体の中心人物に、冤罪事件に取り組んでいる団体の人が、冤罪の問題について質問したところ、日本では起訴されたら九割が有罪になるから問題ないという凄い答えが返ってきたと、質問をした人から直接聞いている。
 これは冤罪事件にとりくむ団体の集会でのことだったが、いくらなんでも非常識すぎるので信じられない人が多かった。しかし言質をとっていること、他の場でも同じ趣旨の発言があったこと、などから確かであった。
 しかも、これと同じように、裁判の間違いは一部だから死刑をやれという発言は、大谷明宏のように表面では反権力といっているマスコミ人からも出ている。権力による殺人の制度で間違いから殺される人がいても良いというのでは「殺したがるバカ」と言われても仕方ないだろう。

 しかし、こういう話をしても虚しいと某同級生が嘆いていた。彼は死刑廃止論について特に明確な意見を主張する人ではないが、しかし田舎の実家の父親が「死刑廃止なんてとんでもねえ。悪いことした奴はぶっ殺して当たり前だ」と、いくらなんでも単純すぎるので、「でも、ぶっ殺すのも、悪いことしたと決めるのも、どっちも権力なんだから、怖いよ」と言ったら途端に親父はチンプンカンプンになったということだ。 
 これだから世論調査で死刑賛成が圧倒的なのだろう。



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by ruhiginoue | 2016-10-09 15:51 | 司法 | Comments(2)
 手塚治虫は子供の頃、戦争から帰ってきた父親が苦労話をすると、腹が減って食べるものなくて、と言いながら肉を食べていたと言うので、逆に贅沢してるじゃないかと思ったけど、記録映画『ゆきゆきて神軍』を観て、もしかしたらこのことじゃないかと思った、と書いていた。

 うちの祖父は戦争に行ったことがあるから軍人恩給をもらっていた。怪我もせず無事帰国したが、よほど壮絶なことがあったらしく、性格がすっかり変わってしまったと家族に言われていた。その娘である母はビデオで『ゆきゆきて神軍』を観ると、「お爺ちゃんに見せてはダメ」と厳命したのだった。

 『ゆきゆきて神軍』に遠藤誠弁護士が出てくるが、奥崎謙三の他にも永山則夫や帝銀事件の平沢貞通、NHKを訴えた東郷健、反戦自衛官、どぶろく訴訟、などの裁判を引き受け、弁護士報酬を受け取らず大変熱心であったと当事者から直接聞いた。
 金のためだから責任を持ち熱心にやると言う弁護士もいるが、金のために汚いことをする弁護士もいるし、金を取らずに熱心な弁護士もいる。

 ただ、遠藤誠弁護士はもともと民事と商事に強く会社の顧問もしていて、金のための裁判だと負けたことが全くないから稼いでいた。それで反権力反体制傾向が強い裁判で、趣味のようなもんだからと金を受け取らず、労の大きい仕事なのに張り切っていたそうだ。

 大学で世話になった法学部教授も、法学者である傍ら弁護士として研究と実務の二足のわらじをはき、大学から給料もらってるからと、刑事事件の弁護で依頼人から金を受け取らなかった。八王子にあったころの地裁支部でバッタリ再会し、予定を変更して傍聴した思い出がある。
 この先生が言うには、働き盛りの年齢の弁護士たちが金儲けに走らずに刑事弁護を熱心にやれば、下手に制度をいじくる司法改革よりも冤罪が減ると言っていた。

 だから橋下徹弁護士も、タレントで稼ぎながら、労力ばかり多く利益は乏しい刑事弁護をひきうけたりしてれば立派な弁護士だったんだろうけど、そういう安田弁護士らを逆に検察側にくっ付いてテレビで誹謗してたりする。
 しかも、そんなことしてるお蔭でポピュリズムに乗っかって政治家になっちゃったりする。それが日本の現実である。
 
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by ruhiginoue | 2016-08-18 16:37 | 司法 | Comments(3)
 Twitterで誰かを非難し、「前にこんな発言をしている、これが証拠だ」と画像を貼っている人がいるけれど、こういうのは信用されない。その前後を読んで話の流れを確認してみなければ、そういう意味に解釈して良いのか判らないからだ。
 ところが、そこまで注意している人は引っかからないけど、悪意がある人は意図的に確認作業をしないで言葉尻を捉えるから、悪意の集団内で真実として拡散される。一般的には通用しないが、そこにたむろする者たちはもともと信用など気にしていないという指摘もある。たしかにネット上ではよくあることだ。

 この「被害」に遭ったことがある。そのさい途中からTwitterの言葉尻を見て絡んできた中に、実名を出した法律事務所と弁護士がいくつか混ざっていた。中にはいきなり攻撃的だったり、非常に嫌らしいことを執拗に書いて粘着してきた者たちがいた。
 いくら気楽なTwitterとはいえ、それゆえ途中からではわからないとか、まずは真意を確認しないといけないとか、誰かが悪意で煽ったり、いわゆる炎上商法のため挑発したりする「釣り」であるとか、そういうことがあると指摘する利用者たちもいたのに、気づかない弁護士と法律事務所が、いくつもあったのだ。

 そんな弁護士と法律事務所が誰で何処なのか、こちらのTwitterを見れば判るが、これらの弁護士と法律事務所に依頼したら危険があると言える。先に指摘したようなTwitter上での悪意を真に受けるということは、それを見抜く力が無いということであるからだ。Twitterでなくても証拠の文書や証言について、言葉尻ではなく経緯と解釈ということから適切であるかどうかは裁判で常に問題となるのだ。
 そういうことに対してずさんな弁護士と法律事務所は、避けておいたほうがよいに決まっている。そのリストというべきTwitterである。

 また、弁護士と法律事務所がSNSに人の悪口や非難を書いていたら、そこは避けるべきだ。
 一般論的に天下国家を論じて政治家の批判をするのとは違い、業務上の立場から対立したり気に入らなかったりでそんなことをする者は、ちょっと事情が変ったりすると依頼人らに対しても同じことになるからだ。

 これは実際に医師も弁護士も裁判沙汰になった例があり、弁護士会への懲戒請求となるともっと多い。そして裁判所も弁護士会も身内には甘い対応をしてばかりいるが、それでも訴えが認められたり、認めはしなくてもその決定や判決の文中で弁護士が苦言を呈されたり、ということがあるほどなのだ。
 
 そんなところに個人情報を委ねることは非常に危険であるから、あらかじめ避けるべきだ。

 これは知り合いの弁護士が言っていたことだが、仕事のことで批判されることはあって当然のリスクで、その中には納得できないことなどもあるが、それに対して、だいたいは普段の仕事で信頼を築くことにより解決できるし、まして名指し非難されたわけでもないのにムキになって食ってかかるなんて大人げない。これは他の弁護士もそう思うだろう。


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by ruhiginoue | 2016-08-15 11:00 | 司法 | Comments(0)
 元朝日新聞記者・植村隆氏の娘をSNSで中傷し暴力まで示唆する異常な発信をしていた中年男が断罪されたが、その被告は裁判で「自分だけじゃない」と変な弁解をしたらしい。他人に影響されて更に悪質にやったから訴えられたんだろうに。
 これは、拙書『朝日新聞の逆襲』でも述べたように、鶏が喧嘩して傷すると他の鶏が血を見て興奮し傷を突いて死なせてしまうというのと似ていて、日本のタカ派は実質的には臆病者という意味のチキンである。

 しかし、裁判に先立ち送信元の開示請求に応えたということは、もちろん悪質すぎるということで正当な対処がされたということだが、個人の行為であることも影響しているだろう。こういうSNSでの悪質な行為を専門家が辿ってみたら公務員の自宅だったとか公的機関の建物だったとかいうことがあり、そういう場合に司法はしばしば不公正で不遜な対応をすることは周知のとおり。

 これは前にも述べたが、防衛医大のカルテに書かれている個人情報が裁判の直後にネット上に流出したので、防衛医大の所在地である埼玉県の弁護士会でもひどすぎるということになり、人権救済申立のために発信情報開示請求をしたが、裁判の途中で割り込んできた貝阿彌誠という悪徳医師の手先として有名な裁判官が「私は他の裁判官と違って患者に甘くないですから」と怒気を含んだ声とすごい形相で言い「個人情報が漏えいしても個人情報だと気づかない人が多い」と開示請求を棄却してしまった。
 
 こういうことをしているから、悪い医師の行為が隠蔽され、その後も被害に遭う人が続いてしまうのだ。


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by ruhiginoue | 2016-08-07 11:51 | 司法 | Comments(1)
 女性殺害事件を受けて、街路灯に続き防犯パトロール体制の強化として警察官100人の増員や沖縄総合事務局の非常勤職員の採用を決定し、防犯灯と防犯カメラの設置等も決めた。小手先の対策でしかないと指摘されていて、あきれかえるしかない。
 しかも、 基地被害への対策として役に立たないことは言うまでもないが、過去の例からすると、これで増えた人員の関連予算も増えて、それらは警察の裏金につながる。捜査の秘密とされるから外部から監査されず、内部告発があってもすべて非公開というのが定石だった。

 また、ストーカー規制法にしても、芸能人の女性が被害に遭ったからとSNSを対象にしたら、警察が政治的な監視や迫害をしてきた過去の現実から、新たな法の濫用となることは明らかだ。
 なのに、「警察はなぜ改正を怠ったのか?>ストーカー規制法はSNS対象外、『警察は対策怠った』」と言ってしまうあの紀藤正樹弁護士。
 これに対しては他にも危惧のコメントしていた人がいたけれど、法律ができても常に適正な運用がなされるものではない。政治的に悪用されることは明らか。過去に実例もあり、警察だけでなく弁護士会や日弁連もグルになっていることは過去に述べたとおり。

 さらに、ヘイトスピーチ規制も同様だ。これまで警察のやってきたことは、むしろヘイトスピーチ街宣している連中を守ることだった。右翼が「慰安婦」問題とかの集会を警察同伴で襲撃しておいて、逆に集会主催者から暴行受けたとかのでっち上げ被害届を出させたりしてた事実がある。

 もちろんヘイトスピーチ街宣は問題だが、実際に辞めさせる場合の法解釈がどうなのかを厳密に規定し、濫用を減らすために、規制する側の権力を規制することが何より肝要である。それなのに街宣を止めさせたことだけで無邪気に良かったと評価するのは危険だ。
 現に欧米でさえ、「戦争ばかりしているイスラエルを支援するスタバなどの企業の商品はボイコットしよう」ということに対して「ユダヤ人に対するヘイトスピーチだ、差別だ」などと非難があり、ここから反戦運動が司法権力に規制された実例もあった。

 何か問題があってその対策に新しい法律を作ると、これを常に利権にしようとする者が「おかみ」の側には必ずいるもので、そこから火事場泥棒の焼け太りという結果になってきたのだ。


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by ruhiginoue | 2016-06-06 19:33 | 司法 | Comments(0)
 弁護士の伊藤和子氏が、国連特別報告者に虚偽の報告をしたという事実に基づかない情報を流されたとして、言論プラットフォーム代表者の池田信夫氏を被告として、東京地裁に名誉棄損訴訟を提起したと発表した。
 
 これに対して池田氏は、これがスラップ訴訟であり、取り下げないと弁護士会に懲戒申し立てをするなどと原告を脅したうえ伊藤弁護士を「駆除しましょう」などとツイッターで呼びかけた。ナチの語法であり、脅迫や暴力を煽り不穏当だ。
 それにスラップ訴訟とは、大企業など大きなところが個人など小さなものに対して、その組織力や財力を見せつけるのに訴訟を利用することだから「恫喝」という意味で「スラップ」と言っている。無意味に外国語を使用してわかりにくくする風潮の問題は別にして、個人が個人を訴えることではないことくらい簡単にわかることだ。
 この内容からすると池田信夫側が負けそうだけれど、名誉毀損訴訟では原告と被告とが「政治的」に対等なら公正で、片方が権力側で片方が在野なら事実も証拠も法律も無視で権力にすり寄る方が勝つ場合しばしば。そんな判決ばかりの裁判官が出てきたり、そんな判事に弁論の途中で交代したり。
 だから、この種の訴訟で、権力側についている者は、まず必ず自分がいかに「体制側」かと陳述書などて強調し、個人対個人の民事訴訟だが実質は国賠訴訟だとほのめかし「政治的配慮をよろしく」と間接的にはもちろん時には直接に堂々と弁論で求める。これがよく通用するのが現実だ。
 つまり、スラップ訴訟が横行したり、政治家とそれにすり寄るマスコミ人の暴言が度し難いほどなのは、名誉毀損の訴訟で裁判官が権力にすり寄る側に偏向するからだ。 良い例がNHKや読売新聞や橋下徹の裁判で、だから弁論で露骨に、自分は政府の委員であるなどと、訴訟と無関係の肩書や地位を殊更強調する者がいる。

 さて、池田信夫被告はどう出るだろうか。また愉快なことに原告の訴訟代理人にはあの佃克彦弁護士である。原告の伊藤弁護士はサイトで「佃先生は名誉棄損分野の第一人者で、書籍も出されており、大変信頼してお任せしています」と述べているが、この佃弁護士も東京弁護士会の暴虐に関与していた者で、その責任を名誉棄損訴訟で問われるとまさに「政治的配慮」によって逃れてきた。

 だから、こちらから見ると滑稽な訴訟である。

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by ruhiginoue | 2016-06-05 07:03 | 司法 | Comments(0)
 もと日弁連会長の宇都宮弁護士が、選挙の供託金制度は政治参加を不当に妨げるもので違憲であると提訴したそうだ。
 
 この供託金制度は、当選する気もないのに立候補して売名や商品の宣伝をする者がいるため、その対策というのが建前であるが、明らかに嘘である。

 同じ目的を持つ制度は諸外国にもあるが、供託金ではなく、賛同の署名を集める。このほうが目的にかなっている。供託金では、やる気はないけど金ならあるという人が立候補できてしまうし、やる気はあるけど金がない人は立候補できない。

 つまり、目的にかなっていないうえ弊害がある制度が続いていて、しかも供託金は高額で、それがさらに値上げされてきたから、わかっていてわざとやっているとしか考えられず、金持ちが政治を勝手にしたいだけだ。

 このため、昔から言われてきたことがある。
 供託金が高額で立候補できない人や団体がいる一方で、どこからか金が流れてきたような泡沫候補が野党と同じ政策を訴えて競合関係になっていることがよくあった。だから、あとは説明するまでもないだろう。

 これも、他にちゃんとした方法があって実際に諸外国では行われていることなのに、そうはせず、無意味で害だけの制度が続いてきたから、言われるのだ。


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by ruhiginoue | 2016-06-04 17:37 | 司法 | Comments(2)
 刑事訴訟法案で盗聴の簡便化などが図られているが、そもそも通信傍受法案はもちろん問題だらけではあるけれど、法律がなくても盗聴は横行していたから、悪い法律でもできた以上は従わないといけないので、かえって盗聴がやりにくくなったのが実態だった。

 すでに、警察が違法に盗聴していたことは、神奈川県警による緒方参議院議員宅盗聴事件があった。
 この盗聴の違法性が裁判で問われると、隠れて密かにやったので職権乱用ではないという判決。これについて辻本清美(のちに国会議員)は、「松本均(もと兵庫県警、現在は地方議員)さんの本(内部告発書、第三書館)を読んで『交番の裏は闇』(同著書名)だと知っていたが、裁判所の裏も闇」と批判した。これは週刊誌なども取り上げ「警察だけでなく裁判所の裏も闇だった」と見出しにした。

 このように横行しているので、むしろ法律ができたほうがマシというひどさであった。
 
 また、前に成田空港建設反対運動をしている千葉の農家の人が言っていたが、わざと電話で「何月何日に何処で」と言ってからその日にそこを観察していると、必ず警官が来ていて、これがほんとうの情報ならどこからか聞きつけたとかスパイとかの可能性もあるが、その電話だけで相手と申し合わせて言った嘘だから、明らかに盗聴だとわかるという話をしていた。
 これは色々な市民運動をしている人が、似たようなことはよくあると言っている。

 そして、防衛医大と訴訟をしている当時、国側の代理人弁護士が、患者の自宅の電話の内容を知っていると口を滑らし、まるで盗聴していたみたいだと思い、それで元自衛官に相談したら、中央調査隊(情報隊)の仕業だろうと指摘した。
 
 それで、東京弁護士会に人権救済申立をして調査したが、当該弁護士に問質すこともせず、「不処置」とされた。日弁連も同様というかさらにひどい対応だったことは、前に述べたとおり。
 このように弁護士と日弁連は権力に対していつも腰が引けていて、権力が人権蹂躙の法案を出してきたと批判されると、いちおう批判や反対の「声明」をマスコミ向けに発表するが、そのための行動は無い。せいぜいデモや集会をしようと呼びかけるだけ。
 それだけでなく、弁護士の中には、権力に積極的な協力をし、権力に立ち向かう市民を権力と一緒になって迫害する者がいる。それが弁護士会とか日弁連の執行部に蟠踞している。そして、問題になった刑事訴訟法案に日弁連が協力する。これについては拙書『朝日新聞の逆襲』で述べたとおり、マスコミがたまには頑張っても弁護士がダメなのだ。

 弁護士会と日弁連の裏も闇なのだ。 
 

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by ruhiginoue | 2016-05-25 16:56 | 司法 | Comments(0)