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by ruhiginoue

カテゴリ:社会( 920 )

 映画『ガメラ』の一作目(1965年、昭和40年)は、北極圏のエスキモー伝説に巨大な亀が出てくるという設定で、これがずっと後になり90年代に「平成ガメラ」といわれる新作が公開されるので宣伝のためにテレビで放送されたさい、エスキモーは今ではイヌイットと言うと断り書きが表示された。


 これについては、朝日新聞に連載されて好評のうえ単行本がベストセラーになった本多勝一『カナダエスキモー』でも説明されているとおり、エスキモーは米先住民の言葉で「生肉を食う連中」というような意味であり、それを後から来た白人が種族の名前と勘違いしたためにそう呼ばれるようになったわけだから、本当はイヌイットであるし、エスキモーは蔑称である。


 このため、後に先住民などを蔑称で呼ぶべきではないという認識が浸透したので、昔の映画がテレビで放送されるさいも断り書きが表示されたということだ。


 

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 そして『ガメラ』はヒットしたので続編を作ることになり、翌年『ガメラ対バルゴン』(66年)が公開される。ゴジラおよび共演する怪獣は主に恐竜に基づいていているの対し差異を出すため巨大なカメと巨大トカゲが戦うという話にした。


 このためニューギニアから持ち込まれた大トカゲの卵が医療用の赤外線を浴びて急成長する設定になったのだが、ここでニューギニアの人たちを「土人」と呼ぶセリフが何度も出てくる。これはテレビ放送のさい音声が消されるようになり、平成ガメラの公開時に旧作が次々とテレビ放送された当時には、この作品だけ差別的なセリフが多いからと見送られた。


 その後、対応が変わり、差別用語の音声を消すのではなく「現代においては不適切な表現がありますが、当時の時代背景と芸術性とオリジナリティーを尊重し、そのまま放送します」と断り書きが表示されるようになる。



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 こういうことがあるのに、「土人」と警官が言うなんてとんでもないことだが、単に差別用語だからというのは問題の矮小化であり、ここでは植民地扱いされることに抗議する沖縄県民に対して言ったことだから、海外でも報道されているのだ。もしも、アメリカで先住民に、中国でチベット人に、警官が「土人」と言ったら、どうなるか。


 しかし、前に亡くなった水木しげるは、戦争でニューギニアの人たちと親しくなり上官に背いて勝手に仲良くしていて、戦後も繰り返し訪問したから、地元の人を親しみを込めてわざと「土の人」「土人」と言ったから差別にならなかった。


 そういうことだから、機動隊の人たちも組織の上層に背いて弾圧をやめて沖縄の人たちと仲良くなれば、土人と言ってしまったことも解決する。


 よく水木しげるが著書でも描いているようにニューギニアの人たちはみんな楽しくていい人であり、これは本多勝一『極限の民族』で最も面白いと言われる『ニューギニア高地人』でも、滞在した村の族長ヤゲンブラ氏をはじめ名キャラが続々と登場し、その面白さでいつまでも印象に残るため、七味唐辛子のヤゲンボリを見ても連想してしまうようになる。


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 ところで、土人と侮辱するのもアメリカ軍が基地を作るのも植民地だからだが、その破壊し放題を日本の大手マスメディアは昔から批判できない。


 だから例えば朝日新聞は、米軍が派手にサンゴ礁を破壊している実態ではなく、ダイバーがサンゴに落書きしたなんていうつまらない問題を、それも雇ったカメラマンが自作自演していたのに気がつかず、一面にカラーで写真を載せてしまい社長が辞任したことがある。


 そして今もNATO軍記者クラブ幹事も同然だから、沖縄の基地問題でも背景にアメリカがいて日本は傀儡政府であるから、という問題をきちんと批判できないのだ。




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by ruhiginoue | 2016-11-01 15:48 | 社会 | Comments(4)

高齢者が起こす交通事故

 このブログも、サイトがエラーしやすいと言われているので他に変えようかと思いつつ、すでに何年も書き続けているが、かつて書いたことのうち、運転免許更新の話があったことを思い出した。
 
 警察の運転免許センターに行って手続きをしてい時、そこにかなり年配の男性が来て、運転をやめるから免許を返しに来たと言う。対応した婦人警官が、免許は更新しなければ失効すると指摘したのだが、その男性はこう言った。
 「免許を持っていると、つい運転してしまいそうだ。歳だから運転に自信がなくなってきた。それでもう自動車はやめようと思ったけど、まだ運転免許があると、少しならいいかと思って運転してしまうかもしれない。そのとき本当に大丈夫かと心配になった。取り返しのつかないことを仕出かしてからでは遅いので、怖いからすぐに免許を無くしたほうがいい」
 それで、婦警が免許を受け取って廃棄処分し、その旨を書面に記載した。手間をかけたと礼を婦警に言うと、その男性は帰って行った。

 この時、その一方では、その男性と外見では同年配という感じの男性が更新に来ていて、視力検査をしていた。あの、円の切れている方向はどちらかというものだが、
 「わかりません」
 「これがわからないと更新できませんよ」
 「じゃあ左」
 「『じゃあ』は、ないでしょう」
 というやりとりになっていた。
 はっきりわからないが、なんとなく判断すればいちおう当たっているというくらいで、なんとか、やっとこさ合格だった。しかし大丈夫だろうかと担当の警官も首かしげて言っていた。この時はなんとかなったが、この年齢では今後さらに視力が悪化することはあっても、改善することはまずないだろうから、先が心配である。

それで、高齢化社会になると年寄りの冷や水による交通事故が激増すると心配されてきたが、こういうことに出くわすのだから、そろそろ危なくなるのではないか、ということを何年か前にブログに書いたものだった。

 これを思い出したのは、先日、八十歳代後半の男性が自動車を運転して他の自動車に突っ込み乗り上げるような形になったうえ、近くにいた小学生の集団を巻き込んで死傷者が出たという事件の報道があったからだ。
 この人は用もないのに真夜中に自動車で走り回り、夜のドライブを楽しむという感じではなく認知症だったのではないかと言われている。そのために免許更新のさいは心配されたが、その時はまだなんとか大丈夫で、その後に悪化したうえ深刻な事故を起こしてしまったのではないかと言われている。
 
 これまで、高齢者の交通事故というと被害者になってしまうことがよく言われていたけれど、それだけでなく運転して加害者になることが問題になっている。この場合、能力が衰えても慎重になっていれば大丈夫なのに、慢心や過信で事故を起こす人がいるという指摘もある。

 それで、高齢化社会になったら心配だといわれてきたことが、現実になってきたということで、そういう高齢者の運転する自動車が怖いと言う人たちがいるとともに、自分の親が心配になる人が増えている。自宅の車がどこかに擦って傷いていて、親の運転が原因で、新車に傷つけやがったと怒るだけならまだいいが、深刻な事故にならないかと不安なのだが、もう運転をよせと言っても聞いてくれないと嘆き心配する人たちの話を聞くことが増えてきている。




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by ruhiginoue | 2016-10-30 13:59 | 社会 | Comments(10)

電車内での化粧と裸

 東急電鉄が、電車内で化粧をしないように協力をもとめる広告を出し、これに賛否両論があるという話題について、あの池田信夫という人が「なんで賛否両論なのか。社内の化粧は痴漢と同じ迷惑行為だ。私は見つけたら絶対にやめさせる」とツイートしたため、相変わらずバカなことを抜かすものだと呆れられている。車内での化粧についてどう思うかとは別に、化粧と痴漢が同じだと思っているからだ。
 
 これは、化粧に厳しいようでいて実は痴漢に甘いという意味になる。そこが問題だ。そして、そう言うなら痴漢も「私は見つけたら絶対にやめさせる」べきだが、果たして彼にそのような勇気があるだろうか。彼はいつも弱者に対しては強く出るという人だから、女性に文句は言えても男性には言えないのではないか。車内で化粧をしている女性が強そうで、文句を言ったら途端に殴ってきそうな怖そうな女性だったら、どうか。

 また、かつて東京都国立市に住む男性が、仕事から帰宅するとき電車中で、携帯電話で話している声がうるさいと文句を言ったところ、その女性から痴漢だと言われて逮捕されてしまう事件があった。被害を訴えた女性が警察に呼び出されても無視し続けたので嫌疑不十分ということになったが、男性は身に覚えがないから、あの女性が逆恨みして狂言をしたのではないかと言って怒っていた。
 しかし、警察の対応を問題にして国家賠償請求訴訟を起こしたが、確たる証拠もなく痴漢をしたと認定され敗訴してしまった。警察も事件にできなかったことなのに。他の事件でもひどい判決ばかり出している裁判官だったので、国を訴えたことに対する報復ではないかと言われた。

 こんなことがあるのだから、池田信夫という人が痴漢の男性どころか化粧する女性に注意することも、そんな勇気があるのか大いに疑問である。

 そもそも、公共の場でのマナーやエチケットと刑事事件になる違法行為とを区別できない人が問題なのだが、これと同じことが湘南であった。
 「水着や上半身裸での乗車はご遠慮ください」
 この駅の表示の写真を撮って「では下半身裸はいいの」とツッコミを入れたつもりのツイートをした人がいたのだ。
 この表示の文の要点は最後の「ご遠慮ください」の部分だ。つまり、普通はしないことだが、海水浴客の多い所なので、つい水着や上半身裸のまま乗車してしまう人がいないとは限らず、実際に駅員から注意された人もいるから、あらかじめ遠慮するように求めているわけだ。
 ところが、公共の場での下半身裸は「猥褻物陳列罪」という違法行為であり刑事事件になる犯罪だ。遠慮してもらうことではない。「金を払わずに商品を持っていくのはご遠慮ください」とか「標識の速度より早く走ることはご遠慮ください」なんて言わない。万引きは「窃盗罪」だし、標識を無視したスピードを出せば「法定速度順守義務違反」である。これらと同じだ。

 つまり、「上半身裸」に気を取られて「ご遠慮ください」を見逃すと間違うということであり、ここぞという要点に注意するべきだという教訓である。
 
 

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by ruhiginoue | 2016-10-28 14:17 | 社会 | Comments(1)
 先日、弱い者がさらに弱い者を叩く例をネット上で発見した。病弱だからTwitterが楽しみの可哀想なネトウヨのオッさんが、沖縄で抗議してる連中は金持ちがリゾート感覚で遊びに行っていて、機動隊員たちは安月給で出張していると、何の根拠もなくつぶやいていた。権力に擦り寄り、実質は愚痴と僻みである。
 この僻みは昔、学生運動が盛んだった頃に、家が貧乏だから進学できなくて警察や自衛隊の下っ端になった人が、大学生に対して向けていたものとも共通する。デモ隊に暴力をふるっていた警官が妬みの言葉を吐いていたと東大生などが証言している。
 また、エリートの官僚とかヤクザでも組織の上の方とかにいる男性には、けっこう美人の奥さんがいて、だから裁判のヤクザ案件を傍聴すると見ものだと言われているが、よく下っ端の警官が取り調べのさい、何が何でも長く刑務所に入れてやると言う意味で「女房がババアになるまで抱けないようにしてやる」と嫉妬むき出しで言うそうだ。

 しかし、貧しいので公務員を選び弾圧する側になったけれど、そうなるように権力が仕向けて庶民大衆を分断してるんだから、騙されていけないと言っていた警察官や自衛官もいたのだ。

 そういえば、防衛医大の医師らが「訴える奴は診療も災害救助も拒否してやればいい」と言ったことに最も怒ったのは知り合いの自衛官だった。「不良医師は追及したほうが自衛官と家族と国のためだし、公的機関の責任を問うことは国民の正当な権利だ。そんなことも解らないのか」と。
 よく自衛官は肉体労働者とか体育会系とか、自虐的に自ら言う場合も、他人から揶揄されて言われる場合も、防衛医大の医官から見下されて言われる場合もあるが、では、そんな自衛官でも簡単にわかることが、なんで秀才だったはずの医者にわかんねぇのか、ガリ勉の世間知らずか、それともエリートの思い上りか、と自衛隊学校を出た自衛官が言った。
 もちろん、どこの医師も一般に社会性がない傾向という前提がある。

 あと、その自衛官は奥さんが美人だが、一流大を出て大企業に勤めている男性から求婚されたけど自衛官を選び、それはまず顔が良かったからだが、それとともに、学歴とか勤務先とかをウリにする男性より、そんなことをひけらかさない男性のほうが良かったから選んだと言っていた。そういう人はエリート意識も変な僻みもないということだろう。
 だから、単身赴任して頑張っているのに妻に冷たくされたと放火した自衛官とか、離婚で自爆自殺した元自衛官とか、他の女性が良くなったので妻と離婚したいと言う一方で選挙資金の不正から逮捕された元空幕とか、逆の人たちもいるのだろう。




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by ruhiginoue | 2016-10-26 11:52 | 社会 | Comments(2)
 
 白紙の領収書といい、沖縄で機動隊の暴言といい、とんでもないことがあっても空々しく否定したり惚けたりしている現実に、絶望的な気分になってしまう人は少なくない。どうして世の中はこう不正が横行しているのか。政治家の言動はデタラメだし、裁判所の判決文もインチキばっかりだ。公的な機関や立場のいわゆる御上がこれだから、民間でも個人のレベルでも実にひどい。
 
 しかしそれは、いけないことだから。いけないというだけのことだ。

 かつて大島渚が述べていた。絶対にいけないことは、やったとバレても認めてはいけない。どんなに空々しくても否定し続けないとダメで、潔くでも、仕方なくでも、とにかく認めてしまったらお終いなのだ。
 これは彼が結婚した時、相手の小山明子の叔母さんから言われたそうだ。前に平田昭彦の実家が旅館を営んでいたという話をしたが、小山明子の叔母さんも京都で旅館を営んでいて、大島渚に、もし浮気するならうちに来なさいと言ったそうだ。口が堅いから、という意味だが、それにしても凄いことを言うものだ。

 それで大島渚は、自分は浮気なんてしないと言ったが、すると叔母さんは、ではもし浮気してバレても、したと認めてはいけないと厳しく言ったそうだ。
 そして、他の女性と同じ宿に入るところを見られても、部屋は別だったと言いなさい、ということだった。京都弁で「お言いやす」だったそうだが、同じ部屋にいるところを見られても食事をしていただけだと「お言いいやす」と。また、一つの布団に入っているところを見られても眠っていただけだとお言いいやす。裸になって重なっているのを見られても挿入はしてなかったとお言いやす。
 それで大島渚は可笑しくなって、では挿入まで見られたらどうすんですかと訊いたら、気は入れてなかったとお言いやす、と。大島は笑って、叔母さんもつられて笑ったけど、目は笑ってなかったそうだ。

 つまり、それぐらい浮気はいけないことで、そんな絶対いけないことは、やったのがバレてもやったと認めてはいけないということだ。卑怯でも滑稽でも空々しくても見苦しくても、絶対に認めてはいけない。それで醜いことになっても、認めたら最期なのだ。

 だから、悪いと自覚しているなら、それゆえ絶対に非を認めないのだ。これを認識していれば、不正が横行したままの社会の現実の中で正気を保っていられる。



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by ruhiginoue | 2016-10-23 11:31 | 社会 | Comments(0)

寿司屋と外人とワサビ

 ワサビは瞬間的な辛さであるからスシなど味のサッパリしたナマモノに主に使用し、カラシは持続的な辛さでオデン種などシツコイ味のネリモノに主に使用する、などと辛い調味料にも辛さの特徴から用途が異なってくる。
 なのに、トウガラシを使用した料理を好む国の人だから勝手にワサビを増やしたというスシ店は、言い訳にしても料理を知らなすぎではないか。
 
 かつて『美味しんぼ』の初期に出て来た客より威張っている寿司屋の話は、もともと各方面で何かとネタになっていて、そのひとつを『天声人語』も取り上げていた。深代淳郎が書いたものだが、客を見下して「朝鮮野郎じゃあるまいし」と言った寿司屋は客の若い男に「あんた俺が朝鮮人じゃなくてよかったな」と言い返されて黙ってしまったそうだ。
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ちょうどよく、その画像をネットで拾った。

 長谷川町子の『意地悪ばあさん』の言うとおり、スーパーのパック詰めやカウンター前で回転してるのならともかく、「職人」が握る寿司屋でワサビが粉というのが珍しくない。チューブ入りも添加物がいっぱい。特に香辛料抽出物は癌細胞を活発化させる活性酸素が。また、そういうのは西洋ワサビを使用した紛い物でもある。
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この画像もネットでちょうどよく拾えた。

 それでワサビをいっぱい入れて、嫌がらせではなく良かれと思ってやったと言い訳が話題になってるけども、前に行った寿司屋ではワサビだけじゃなく味の素を必ずふりかけるから、なんでそんなことするのかと訊いたら、こうしたら美味しいでしょうと大真面目に言われてしまった。
 それに、粉ワサビのドギツイ辛さに慣れ切ってしまった人は、本物のワサビを食べても味がわからず、刺激が無いから物足りないと言う。

 あと、寿司はいいのに醤油がダメとかお茶がダメという店がある。醤油がダメなのは店の人の問題だが、お茶は地方によってダメなところがある。
 また、スーパーで刺身を買ってくると袋入りの醤油とワサビが付いている。どちらも美味しくないし、健康に悪い添加物も入っている。バランはビニールで食えないし、大葉は飾りだから園芸用の殺虫剤がタップリしみ込んでいる。大根はかつら剥きして千切りしたものでないから味が抜けている。

 自分の経験からすると、韓国人を食べ物で驚かせるならカライものよりスッパイものだろう。学生時代に一緒にバイトしていた韓国人留学生は、口から火を噴きそうな食べ物は平気だったが、オニギリを食べていたら中のウメボシのスッパサに顔をしかめて驚き、「よく日本人はこんなスッパイものが平気だな」と。

 しかし、それより安倍総理に寿司をごちそうされて政府広報に成り下がった大手マスコミの重役たちこそ、ワサビたっぷりの寿司を食わせてやりたいものだ。


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by ruhiginoue | 2016-10-06 22:04 | 社会 | Comments(0)

「911」3つの事件

 「911」と言えば貿易センタービル事件で、これをテレビで見て「最近の特撮はよくできているねえ」と言った人たちもいるそうだが、実際にあれは架空の出来事だったのではないかと疑っている人もいる。
 
 他にも「911」事件があり、こんなことばかりしているからアメリカはテロに遭うと批判される。もちろんチリの軍事クーデターのことだ。背後にアメリカのCIAがいた。弾圧で政治家だけでなく歌手のビクトルハラなど文化人や学生まで拷問を受けて殺害される大虐殺があった。
 これを首謀者ピノチェト将軍が正当化する著書『私の決断』の邦訳の版元はサンケイ(現産経)新聞社で、この残虐を産経の「正論大賞」受賞者・曽野綾子は公然と支持表明する狂気だった。最近では産経新聞で人種隔離推奨を主張して国際的に批判されたが、昔らから危ない発想をする連中ということだ。

 拷問のうえ殺害されたチリの音楽家ビクトルハラは、韓国の軍事政権に睨まれたキムミンギのようなシンガーソングライターだったので狙われた。その歌をNHKが流したうえ事件を解説していたこともあるし、人形劇『プリンプリン物語』の名悪役には(チリにひっかけ)アクタ共和国で軍事クーデターを起こしたルチ将軍が出て来るという風刺をしていた。今のNHKでは信じられないことだ。

 さらにもう一つの「911」といえば、「ロス疑惑」で三浦和義氏が逮捕された日。警察がマスコミを動員してカメラの前で手錠をかけて連行した。これでも日本は先進国のつもりでいる。江戸時代の引き回しですら有罪が確定して刑場に行くさいのことで、無罪推定の被疑者ではなかったしテレビもなかった。裁判では無罪判決が確定した。弁護士はのちに小沢一郎氏を無罪にした弘中氏であった。

 今、アメリカの水泳メダリスト・ライアンロクテ選手がリオ五輪で強盗に遭ったと狂言して開催地に汚名を着せたため問題になっているが、三浦和義氏が強盗に襲われたのはロス五輪の直前だったから、開催地としては隠蔽のため自作自演だったことにしようと目論んだのだろうと言われている。そして長野五輪でも松本サリン事件で解決を焦った警察が第一通報者を犯人に仕立てようとした。このことは『帝銀事件・死刑囚』の熊井啓監督が『日本の黒い夏-冤罪』という映画にしている。

 その後、三浦和義氏が日本の司法で解決済みのことを蒸し返され、新たに決定的証拠が発見されたわけでもないのにアメリカに拘束されたので、一事不再理の原則に反しているし主権侵害だと騒がれたが、日本政府はアメリカに物申せずまた自国民を見捨てた。これでよく自民党政権は「主権回復を祝う」ことができるものだ。だからアメリカと日本政府への抗議集会には市民や法学者に混ざって右翼団体のメンバーも参加していた。
 あと、映画『三浦和義事件』の監督らも来ていた。この映画は脚本が法律を調べないで書かれたことが原因で出来が悪い(一審と二審で裁判長が同じだったり、論告求刑を検察ではなく裁判官が読んでいたりする)が、俳優は熱演していた。そこで三浦和義役の高知東生は、最近麻薬で逮捕されてしまった。

 その後、三浦氏は自殺したとされるが、アメリカのやり方では暗殺ではないかと疑われている。しかし、三浦氏はアメリカはもう懲り懲りで行く気がしないと公言していたのに、サイパンに行楽に出かけて拘束された。彼はサイパンがアメリカの植民地であることを考慮していなかった。貿易商だが、植民地主義や南北格差の問題とその対策であるフェアトレードなどに無関心で、商売しか考えない人だった。

 そうした三浦氏のことはともかく、こんなことばかりなので次の東京オリンピックでも冤罪の不安がある。しかも、テロ対策のためと「共謀罪」がまた持ち出されている。話し合ったとされるだけで計画したとみなして逮捕というのだから恐ろしい。
 まったく、テロの報道が特撮映像と区別できないというのは冗談だが冗談とばかりも言えないことで、ゴジラの一作目では円谷英二が特撮の構想を練るためロケハンしていたら、特撮で街を炎上させると言っているのをビルの警備員がテロリストだと思い込んで警察に通報されそうになったそうだから、オリンピックが近づいたら映画関係者は逮捕されないよう気を付けないといけない。

 もちろん、一般人もだし、目を付けられそうな心当たりがあるなら東京を離れるべきだ。今、東京都内の自宅を離れているが、いずれ長期滞在できるところを物色している。




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by ruhiginoue | 2016-09-11 15:32 | 社会 | Comments(4)

麻疹で大騒ぎ

 関西空港で働く従業員が麻疹(はしか)に集団感染し、さらに救急隊員と医師まで感染したとの報道だが、これがロビン クックだったら、誰かの陰謀で病原体をばらまいてる話になるだろう。すでに『アウトブレイク』という映画になっているが。
 そういう陰謀ではないとしても、麻疹のワクチンに欠陥があったとか、使い方に問題があったのではないかという疑いはすでに出ている。どうであれ、今の事態のようなことがあったのだから、結果として政策が失敗だったことは確実に言える。

 麻疹といえばアメリカの人気ドラマ『ER救急救命室』で、子供の頃に感染しておいた方が安全だしワクチンにはリスクがあると言い摂取させなかった母親に、主人公のカーター医師が、製薬業界の利権だと思い込む陰謀論者だと決めつけ、とんでもない母親だと罵倒する場面があり、業界のプロパガンダっぽいが、それにしては中途半端な謎の場面だった。
 この場面のセリフだと、ワクチンに不信感を持ち接種を拒否したら、自分は良くても子供の学校で感染させるから、リスクがあっても、自分の考えがあっても、接種しないといけないと主張してるようだけど、感染するのは同じくワクチンを接種していない人だから、話がおかしい。
 これは基本的にリベラルな姿勢を貫いているドラマなのに、ここだけ違ううえ説得力がなかった。だからシリーズ中最もというか唯一、まるで不可解な場面だった。

 そもそも、麻疹、おたふく風邪、水疱瘡、風疹、などは元々子供の頃にかかって当たり前で、大人になってから感染すると深刻だから子供のうちに全部クリアが常識だった。そして、無事通過して安心というものだった。
 それなのに、費用がかかりリスクのあるワクチンで防ごうとしたところ、根絶はできないし、大学生に流行させてしまった大失敗もあったし、感染せず大人になった人たちに絞った対策でもなく、目標が不明確で破綻していた。


 かつて「麻疹のようなもの」という喩えがあった。今もまだ言われる。子供の頃に罹っておかないと大人になってからでは危ない病気と同じで、若者なら熱中するという意味だ。学生運動もそう言われた。
 ところが麻疹はワクチン、学生運動は弾圧、それで、たまにどこかの大学で学生が騒いだとか、空港で感染者が出たとかで、騒ぎになる。滑稽なことだ。
 
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by ruhiginoue | 2016-09-06 08:45 | 社会 | Comments(6)
 テレビの取材を受けた女高生がネットでの嫌がらせや政治家からの圧迫を受けたことが話題だが、報道に実名で出るリスクは自分にも経験がある。先月も週刊誌に出た直後にあったが、最たるのは防衛医大訴訟で勝訴した直後のことだ。

 裁判では、施行されたばかりの情報公開制度で医師の問題を調べ、防衛庁から引き出した事実を提出していた。すると、情報公開請求者たちを自衛隊が監視や秘密調査するようにしていたことがスクープ報道され、国会でも問題になった。
 このさい中谷防衛庁長官と柳澤防衛官房長の両氏が公式に自衛隊の行為を不適切と認めた。また、現職自衛官からは、防衛医大病院や自衛隊病院の医師に問題があったら、これを追及してくれたほうが自衛官とその家族にとっても有益だと言われていた。

 ところが、新聞やテレビで報道され、それに実名で出ると、直後からこちらのサイトには嫌がらせが大量に寄せられた。関係者と思われるものからただの野次馬みたいなのまであったが、「監視して当然だ」「スパイ防止法が必要だな」「報道を規制すべきだぜ」「まあ、医療ミスのこと同情はするけどねw」などなど、凄まじかった。
 もちろん、政治家や官僚の中で、ことあるごとに敵意を見せるようになった人もいる。

 
 ところが今では、柳澤氏が集団的自衛権を批判して中谷防衛大臣と対立している。

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 さらに、柳澤さんの次は守屋さんということになり、この人はあのときマスコミを通じ関わった防衛官僚のドンとまで言われた人だが、今また逆にというか政府と自衛隊の関係に危惧を表明している。

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 所業無常だ。世の中は流転する。しかし今の段階は、どうみても悪いほうに向かっている。


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by ruhiginoue | 2016-09-01 21:03 | 社会 | Comments(10)
 収入が少なくて進学できない女子高生を取り上げたNHKの番組を攻撃するネトウヨや片山さつきと全く同じように、「相対的貧困」を否定し、「本人が努力しないだけだ甘えるな」などと主張し続けてきた最たるのは実は朝日新聞である。

 この問題は拙書『朝日新聞の逆襲』の中で既に述べているから、読んでくださった方にとってはここでまた語ると重複する部分があることをあらかじめおことわりしておく。

 朝日新聞は、松本清張が貧困によって進学できず、朝日新聞で働いていたとき仕事ぶりが良かったのに学歴がないので正社員になれず、正社員から今でいうバイトか派遣のように見下されて侮辱された、という時代から変わっておらず、高学歴者をかき集め、ただ家庭が恵まれた受験秀才の溜まり場となっきたことで、社会問題が見えなくなったのだ。

 まず、社会に不平等や理不尽があっても簡単には改まらないので、その現実と向き合わなければならないが、それをもって社会の不平等や理不尽を放置してよいことにはならない。だから個人の問題とは別に社会問題となるのだ。

 そして、NHKはあくまで社会問題として、親の収入が少ないから進学できないという高校生を取り上げたのであり、その高校生個人をどうにかしてと訴えたとか『24時間テレビ』みたいに募金を呼び掛けたわけではない。
 また、その高校生を番組が取り上げたのは、信憑性を高めるために実例を挙げたのであり、その実例の存在を証明するために実名と顔を出したのだ。つまり、あくまでNHKの主張である。
 なのに、その高校生を虐めたうえでそれをネタに番組に嘘だというケチをつける人たちがいたわけだ。

 これと同じなのが朝日新聞であり、特に投書で、経済格差により進学先が狭まる人がいる現実についての訴えを載せると、かならず「本人の努力次第」「甘えるな」という反論を掲載して終わりにしてしまい、議論を発展させることをしなかったのだ。

 
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by ruhiginoue | 2016-08-31 22:33 | 社会 | Comments(0)