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by ruhiginoue

カテゴリ:社会( 935 )

尊敬する人は誰ですか

 かつてテレビの子供向けドラマで、尊敬する人は誰かという質問に小学生の同級生たちはみな偉人伝に載っている人たちを挙げていたけれど、主人公はよくあるように親を立てて「自分の両親です」と答えたところ、その意味を勘違いした同級生の話から変な噂になってしまい、主人公の両親は何か偉業を成し遂げたということになって、主人公の両親はわけのわからない噂に振り回されるという愉快な話があった。

 ところで、その尊敬する人は誰かという話で、あの川田龍平という人が「いない」と答え、なぜなら「人は変わるから」と言っていた。おそらく小林よしのり等が念頭にあったのだろう。そして、川田龍平という人自身も変節したとか元々が紛い物だったとか色々と言われている。

 この一方で、尊敬する人は誰かという質問は思想調査など不純な目的に利用される。
 先日、ある派遣業務の集団面接で尊敬する人は誰かと問われて、歴史上の人を挙げた者が採用されず、芸能人を挙げた者は採用されたから、しょせんは派遣業だから何も考えない人が便利だということだろうと言っていた人がいる。
 しかし、これは派遣だけでないから深刻だ。

 これは前に佐高信が批判していたが、紀伊国屋書店は面接で好きな作家は誰かと訊き、名を挙げた人は採用しないという作家が石川啄木など何人か決まっていて、なぜならそれらの作家が好きな人はだいたい情熱的であるとか理屈っぽいとかで使いにくいだろうから、ということだった。

 もっと深刻なのは朝日新聞だろう。面接で尊敬する人は誰かと問われて本多勝一とか筑紫哲也とか言ったら、どんなに優秀でも絶対に落とされると言われていて、実際に本多勝一は、朝日新聞に入りたかったら面接で自分の名を出してはいけないと明言していた。
 これについては朝日新聞も情けないが、周知のとおり稲田朋美という弁護士に嫌がらせをされたりするから逃げ腰なのだろう。
 
 しかも、その弁護士は裁判で負けてばかりのヘボぶりだが、嫌がらせしたことがエライということで安倍総理から気に入られて大臣になり、仕事はダメダメの連続なのだが色々と利権は得ているということだから、日本という国が末期的な状態ということだ。
 もう終わったという人も少なくない。
 

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by ruhiginoue | 2017-02-04 18:12 | 社会 | Comments(9)
 先日、山本太郎議員が国会質問のなかで世論調査とか意識調査とか呼ばれるものについて問題にしていた。回答できる人が限られている方法で調査した不公正な結果に基づいて政府の結論を正当化しているという趣旨だった。

 こうした、結果が偏る調査方法の問題だけでなく、他にも例えばマスコミを装い支持政党を訊くことを企業に委託されてやったという興信所の内部告発もあり、だから電話でマスコミだと名乗られても確認できないから、就職活動している学生などは警戒して与党を支持していると回答するので、本当に調査をしたとしても与党の支持が多くなる。

 また、調査会社から電話がかかってきたら、まるで誘導尋問のようだったとか、政府与党の政策に反対とか野党を支持しているとか言うと途端に切られたとか、そういう証言が色々とあるけれど、そもそも固定電話が少なくなっていて、今どき固定電話があるのは地方や老人の宅だから、そういう一定の傾向がある所にばかり電話で世論調査すれば、その回答もそうした一定の傾向になるものだ。
 だからインターネット上でアンケートを取ると、固定電話へかけたアンケートとは大きな違いが出ている。

 しかも、あの「共謀罪」について、「テロなどの凶悪犯罪が起きないようにしなければならないので、悪いことをしようとして話し合うことを取り締まる法律を作ることが提案されていますが、これについて、あなたは賛成ですか」というようにいきなり質問されて咄嗟に答えを求められたら、その持つ意味を咀嚼して考えることなど不可能で、だいたいは賛成だと回答するに決まっている。
 
 これはンターネットにも起きることで、まずインターネットをやっている人ばかりではないし、多重回答もあるだろうし、ほんとうに問題の意味を理解したうえで回答している人がどのくらいいるか、という疑問も常にある。
 ここには、インターネット上でのクリックなど結構いい加減という実態がある。あのTwitterの「いいね」は周知のとおりハートのマークをクリックするけれど、これが多いから賛同が多いのかというと、そうとはいえない。問題が解っていないことがあるからだ。

 例えば、クリミア情勢についてどう考えるかということが語られていても、かなりの人たちは、そこに掲載されているナタリアポクロンスカヤさんの写真を見てハートマークをクリックしているはずである。

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by ruhiginoue | 2017-02-03 17:00 | 社会 | Comments(0)
 先日、自殺した中学生が「仕返ししたい」と言い残していたと報道されたが、死ぬ気なら刺し違える覚悟でやれるはずだ。
 しかし、仕返したら親に迷惑がかかるから自分が死ぬほうを選ぶ子供がいるし、仕返しで世間体が悪くなるよりは子供に死んで欲しいと思う親がいて、そのように追い詰める社会の圧迫感がある。
 これは、具体的な事情がある場合と、そうではない場合があり、例えば同級生に虐められて仕返ししたくてもその同級生の親が自分の親の上司だった、など具体的な事情がある場合はわかりやすい。
 ところが、そうした具体的な事情は存在しないけれど雰囲気がそう思わせて追い詰めることがある。よく言われる「空気を読め」というやつで、これにより自分が死ねばいいと子供は判断する。

 また、高校の同級生が言っていたけれど、高校三年の時に大病をして入院したことで不安だったが、その不安の原因は、もちろん病気が治るかということが先ずあり、次に出席日数が足りなくなって卒業できなくなるのではないかということだったが、これら当然すぎることに加えて、親に殺されるのではないかという圧迫感があったと言う。
 その人の親に会ったことがあり、いい人だし、たいへんな子煩悩で、甘やかしすぎじゃないかというくらいだった。そして病気のことは治療費から介護まで熱心だった。なのに、なんでそんな圧迫感を覚えるのか。
 それは、親も本意ではないけれど、しかし大病をするような出来損ないの子供を作って世間様にご迷惑をおかけしていないかという委縮した心情が垣間見え、そのため思い詰めた先には子供を殺して刑務所に入ろうかと悩む姿がうっすらと見えたということだ。
 
 こういう話をすると、そうした何となくの不安はやはり感じると言う人たちがいて、そう言った人たちは次にこう言う。これは日本独特のことで、外国には無いのではないかと。
 そうなのか、世界中を確認することまでは出来ないけれど、しかし他の解決方法は模索するにしても、自殺するくらいなら相手と刺し違えると外国人は普通に言うから、自殺に追い込む圧迫感が日本には特に強いのではないか。そして自殺者の数自体も日本は多い。

 


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by ruhiginoue | 2017-01-28 19:55 | 社会 | Comments(6)
 『通販生活』は客を選んだ。原発再稼働まっぴら戦争まっぴらというのが嫌なら申し訳ありません今までご購入ありがとうございました、と言った。
 だからアパホテルだって、南京大虐殺がなかったと言うのが気に入らない人は泊まってくれなくて構いません、と堂々と言えば良いわけだ。

 たとえば、ヨーロッパのホテルには「使っていないシーツやタオルは洗濯しません。経費の節約になるし洗剤の使用量が減り環境にも良いのです。ご理解いただけるお客さんに泊まっていただきたい」と表示してマナーの良い客を選んでる所がある。

 前に旅先で、ちょうど近くのアパホテルは経営者の体質を知っているから避けてスパの仮眠室の雑魚寝で泊まったことがあるけど、客が選ぶ、客を選ぶ、どちらもあってよいはずだ。
 ただし公共性が高い業務の場合、誰でも利用できるようにするため一定の配慮をしないといけない場合がある。宿泊施設の場合、内容的に非常識なものを置いてはいけないと法規制があるけれど、ポルノなどとちがって政治的な問題になるものは微妙だ。アパホテルに置いてある冊子は政治的主張という水準ではなくヘイトであるという批判もあるが。

 ほんらいは、民間で勝手にやったことだから政府は知らないと言えばいいことだった。なのに、慰安婦像で民間が勝手にやったことなのに政府が合意に反するとか文句を言うから、それなら南京事件だって日本の政府が公式に非を認めているのだから、民間で勝手にやったことでは済まないだろうと言われてしまうのだ。これはそもそも政府の不手際だ。

 ついでに、アパホテルのことで思い出したけど、『西部警察』の第一話に出てくる、あの装甲車で暴れまわる右翼の爺さんは、ホテルをたくさん経営していて金持ちという設定だった。「日本よ、目覚めよ!」と狂信的に叫び、大門軍団の刑事は「あの爺、なに寝ぼけたこと言ってやがるんだ!」
 このように、不動産がらみの富豪で政治的野心を持つ人は現実にもいて、このたび就任したトランプ大統領もその一種だろう。
 また『西部警察』には、その後も右翼が悪役で登場することがあった。もともと任侠映画では暴力団と右翼の関わりが描かれてきたから、テレビの刑事ものにも普通に出て来て、石原プロの作品であっても例外ではなかったのだ。

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 今は亡き超個性派俳優・伊藤雄之助がふんしていた極右の狂信者の富豪。『太陽を盗んだ男』の影響が明らかだ。



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by ruhiginoue | 2017-01-21 17:54 | 社会 | Comments(1)
 生活保護受給者の自立支援を担当する神奈川県小田原市の複数の職員が、「保護なめんな」「不正を罰する」などと、受給者を威圧するような文言をプリントしたジャンパーを着て各世帯を訪問していたことが問題になった。
 これは職員が自費で作ったとみられており、市は不適切だとして使用を中止させた。また専門家は「生活困窮者を支えようという感覚が欠如している」と批判している。

 同市によると、このジャンパーを着ていたのは生活保護受給世帯を訪問して相談に応じるなどする市生活支援課のケースワーカーで、在籍する25人の大半が同じジャンパーを持っていたということだ。


 このジャンパーの背面には「我々は正義だ」「不当な利益を得るために我々をだまそうとするならば、あえて言おう。クズである」などの文章が英語で書かれていて、これが報道されて映されると英語の滑稽さが指摘された。


 また「あえて言おう、クズである」は、どうやらアニメ『ガンダム』のギレンのセリフが基のようだと指摘されているのだが、否定すべき悪役の発言として語られた言葉であることが明らかなのに肯定的に使われてしまう現象が、このところ目立つ。

 あの「ラーメンマンガ」で、主人公の熱意を否定し、自分は金で縛ることでしか人を信用しないと嘯く目つきの悪いスキンヘッド経営者の「金の介在しない仕事は絶対に無責任なものになる」を肯定的に使用している人たちも、そうだ。

 これを引用して、舛添前都知事が残った仕事をこなしたいので報酬を返上してでも任期を全うしたいとか、トランプ次期米大統領が自分は大富豪で使命感から政治家になったのだから報酬は受け取らないで働くとか、そうした政治家の発言や、ひどい場合はボランティア活動にまで、的外れな非難を浴びせている人たちがいる。


 この調子では今ごろ、このジャンパーを見てNHKが真似して作ろうと考えているのではないか。「NHKをなめるな」「こちとら日の丸つけて君が代ながす放送局だ」「あえて言おう受信料不払いする者はクズである」というジャンパー作って、みんな着て訪問しようって。

 このジャンパーは2007年に制作したものだそうで、この前の2006年に「美しい国づくり」を掲げ安倍内閣成立し、2007年には北九州で生活保護を打ち切られた病気の男性が「オニギリを食べたい」と書き残し餓死している。なんと美しい国であるか。


 もともと、生活保護の不正受給と財政負担は、特に問題にしなくても良いことが数値から明らかなのに、なぜこのように変な騒ぎ方を、無知な素人ならともかく、詳しいはずの役人たちがするのか。これが問題だ。
 これについて唯一可能な説明は、福祉の仕事している人たちの中に弱い者いじめをして面白がる奴がいるということだ。前にも話題にしたことだが、福祉の仕事を志望したのは相手が弱者だから威張れるとか虐めてやれるとかいう不純な動機の人が時々いるのだ。
 そういうこと言ってる人を実際見たことがあるけれど、学校でいじめられっ子だったとか、出た高校が定時制だとか大学が夜間部だとか、そんなことを変なコンプレックスにしてる人だった。
 あの片山さつき議員が、自分は東大を出て大蔵省に入ったと誇り、年収400万円台の庶民たちを見下して悦に入り、それが良いから支持している有権者たちがいるけれど、それよりさらに社会の下位にいる者たちが、上に向かって怒りの声をあげることができず、労働運動も頼りないので、弱い者がさらに弱い者を叩くということになるのだろう。


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by ruhiginoue | 2017-01-19 15:58 | 社会 | Comments(0)

成人式と兵役

 毎年、マスコミや老人たちが「荒れる成人式」を楽しみにしている。今年はどんなふうに暴れたりするのかと面白がっているくせに、「これでは日本の未来が心配だ」などと心にもないことを言うわけだ。

 もうひとつ、成人式というと昔のように兵役をするべきだと言うオッサンがいつの時代にも一定いるものだ。そうやって鍛えろとか躾けろとか、偉そうに説く。
 これを中学の学年主任の右曲がりの年配教師(当人は若いつもりらしい)が授業中に抜かした。
 これに対して反対する生徒もいたが、それを待ってましたと言わんばかりに、その教師はボルテージを上げた。言葉と語気だけで中身は同じだが。

 だから、賛成だと言った。反対しそうだと思われていたようで、怪訝そうにされた。それで説明した。徴兵があれば、みんなで決起してリビアのカダフィ大佐みたいに体制を転覆させられるじゃないか。そしたら、その教師は黙ってしまった。

 ところで、リビアでもイラクでも今のシリアでも、大手マスコミは欧米のプロバガンダを受け売りしているが、この批判に対して当の大手マスコミ記者らが反発している。
 しかし、いつも記者クラブから垂れ流される「情報」を「報道」と称し受け売りすることに慣れ切った記者たちが、戦争の時だけ命がけで情報操作に抗するなんて奇跡が起きるものか。

 ということで、大人になるためには教師にもマスコミにも騙されないようになる訓練を早くからしておくことだ。 
 
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by ruhiginoue | 2017-01-09 12:53 | 社会 | Comments(4)
 TOKYO MX『ニュース女子』という番組は、女性のタレントたちを相手に「識者」ふうのおっさんたちがネトウヨとまったく同じヘイトやデマの説教をしており、沖縄の問題など現場を知っている者にとっては見るに耐えないひどい内容で、BPOに訴えると言う人たちもいるほどだ。
 この番組を制作したのは悪名高い『そこまで言って委員会』と同じだから、こうなって当然だという指摘もあるけど、スポンサーが美容液のDHCということで、この会社がこのところウヨ番組の提供をしていることから、不買運動を呼び掛けている人たちがいる。
 もっとも、この商品は派手な宣伝とともに無料サンプルがあると謳っていて、これを工夫して何度も手に入れさえすればいいとか、そうして手に入れたものをネットで安く売る商売をしている人たちもいるから正規に買うのはバカとか、そんなことも言われている。

 昔から、このての女性むけプロパガンダの番組はあった。有暇マダムの無知につけこむ世相講談師と皮肉られた元週刊ポスト記者・竹村健一の「奥さん、朝日新聞なんかには書いてないから知らんやろけどね」とか、『レディス4』で男性司会者が「週刊新潮や週刊文春に書いてあるとおり中国の日本軍は侵略者どころか地元の人たちにとても好評だったんですよ」と言うと女性たちが「ふーん知らなかったわあ」と大袈裟に言うなど、テレビのウヨ番組は女性に上から目線というのが相場だった。

 それに、もともと美容は広告がものをいう業界だからプロパガンダが入り込みやすい。あの高須クリニック院長の一連の言動と同じ構造である。ただ、今は昔と違って批判がネットで拡散と連帯するようになった。その点では昔のテレビが一方的の時代よりも良くなったと言える。

 それに、企業が商売のうえでポリシーを持つことも結構なことだ。だから『通販生活』誌が「原発まっぴら戦争まっぴらが左翼なら、左翼で結構です。良い商品が欲しいだけで政治の話は嫌なら、申し訳ありません。今迄ご購入ありがとうございました」と言ったわけだ。
 これとDHCも同じだ。もう買わなければいい。もともとサンプルで済ませられる商品だし、他に良い商品はいくらでもある。

 ただし、雑誌と違って公共の電波でやるなら「何を言おうと勝手」とはいかない。購買とは別に内容を問題にしていかなければならない。



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by ruhiginoue | 2017-01-07 12:21 | 社会 | Comments(2)
 給付型の奨学金制度が話題になっているが、これは奨学金の名を騙る高利貸しが大手を振ってきたことが問題になったからだ。

 しかし、私立大学と違って国立大学は、このような問題から外れている。私大の学費は大学によって金額が異なり、かなりの差があるけれど、国立大学では学費が一定に決められていて、私大に比較して安いし、出身家庭の経済状況によって減免の制度がある。
 そして、ここで問題となっているのは、制度が解りにくくて利用しにくいということだ。このため、制度の改善が必要だが、その前にまず、利用すれば有効な人たちに周知させるべきだと提言をする人たちがいる。

 ただ、それをやっても受益者は多くないだろう。そもそも、大学で学びたいけれど学費がないという人は、まず国立大学の入学試験に受かることができないからだ。大昔と違って、入試の競争に勝てる人は親に金がある人で、そうでない人は例外的だ。

 また、その例外的な人について、身内の一人が言っていたのだが、その身内は東京大学の学生だったとき、よく寮の人たちと交流があり、ここには地方から出て来てうちがかなり貧しいという人までけっこういたけど、そんな人たちは、親が貧乏ではあるが意識が高い人だった。学者肌とか芸術家肌で売れないから貧乏というような人が目立つ。
 そんな人たちは、平均より所得が低くても学問に対する関心や理解の度合いが高い。だから金が無いなら工夫して成績を上げて進学して、ということを追求して当たり前だった。
 このような人たちは少数派だろう。

 また、親に収入はあるが賭博や愛人で散財するから子供の学費が無いという人は、いちおう収入があるので減免の審査で撥ねられてしまうし、徹底的に収入が無くて生活保護だと、義務教育ではないから進学不可とされてしまう、という実態があり、こちらのほうが深刻な問題ではないだろうか。




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by ruhiginoue | 2017-01-05 17:53 | 社会 | Comments(0)
 上西小百合議員が、家庭の経済的事情により進学できない人がいることについて、何も問題がないという趣旨の話をSNSで発信したために「炎上」した。
 そして上西議員の見識を批判する人たちが後を絶たない。

 たしかに、このような発想でいては、社会の不平等というだけでなく、国の発展にも悪影響するだろうから、強く批判の声が巻き起こること自体は当然と言える。

 しかし、上西小百合議員は、親にお金があったから進学できたし、かなりの貯金があったから選挙資金に使えて政治家になれたと率直に話している。こういう発言も貴重だろう。意見がどうか以前にまず現実を正しく認識して率直に述べていることは評価してもよいだろう。
 少なくとも、ほんとはお金のおかげなのに、なにか努力したみたいに言う人よりは、よっぽどいいんじゃないのか。

 そして、上西小百合議員のように自分は親が裕福だったから大学に進学できたし政治家になれたと正直に言う人と、片山さつき議員のように家庭が恵まれていたのに自分は努力したから東大さらに大蔵省に入ったと言うのと、どっちがタチ悪いのだろうか。

 この問題は政治家だけではなく、マスコミにも言える。社会の構造にある現実を観ないふりしたり認識できなかったりすると、それが政治家なら政策に反映するし、マスコミなら報道と論調に反映するので、どちらも社会に悪影響であり、社会が良くなることに貢献しない。
 このことでは片山さつき議員と同じなのが朝日新聞であった。家庭の経済格差は昔から教育にも影響してきたと言われていて常識のはずだが、それでも本人の努力次第だと強弁し、貧困で進学できないなんていうのは甘えだと昔から主張してきた。

 これについて詳しいことは拙書『朝日新聞の逆襲』で述べているが、政治家でも官僚でも医師でも大手メディア勤務でも、絶対に現実を直視しない。この異様に頑なな態度に比べたら、上西小百合議員の発言は率直に現実を認めているだけはるかにマシである。



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by ruhiginoue | 2016-12-30 12:00 | 社会 | Comments(0)
 貧困問題を真摯に告発している人が、いわゆる左翼やリベラルの人たちに対して、貧困を政治に利用するなと発言したため相当の反響があったようだ。貧困をなくすことが肝要なのに、政治を批判するために貧困の存在をネタにしているという話だったが、これに対し、政治を批判しないでどうやって貧困を根絶できるのか、非常識もいいいい加減にしろという反論だった。

 このように、左翼やリベラルが貧困問題を政治利用している印象を持つ人がいるのは、社会批判する人に貧困じゃない人が目立つからだろう。他人事なのに騒いでいるから、そう見えてしまうというわけだ。
 しかし、そもそも社会批判する人は、社会の歪みに気づける余裕があるから批判できるのであり、自身が貧困な人は社会に目を向けるゆとりがなく体制に従順だ。

 これは貧困だけでなく他のことでも同じだ。オスプレイ墜落は不時着とか、米兵の暴行で女性に非があるとか、そんなこと言う人は昔からいた。そして、これは権力の側に身を置いている人だけの話ではない。
 ある同級生は、「アメリカを批判したらいけないでしょう。ご機嫌とっておかないと守ってもらえなくなるでしょう」と言い、そう思うのは政治に関心が無いからだと言っていた。政治的な問題を考えた結論ではなく、自分は庶民だから、政治に関心をもつべきではななく、権力に素直に従うということだった。

 この同級生を担任教師は絶賛していた。社会に批判的な人間は最低だと言い、そもそも政治に少しでも関心を持つのが悪いそうだ。なぜなら庶民だからで、庶民はそうやって生きるものなんだということだ。

 また別の教師は、これについて、どうせお前たちはバカなんだと侮辱した。だからムダなことはやめろというわけだ。すると他の同級生は、その御指導に感謝すべきだと言った。平凡こそ幸せだからと。


 これだから、政治利用という勘違い発言も出てくるのだろう。



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by ruhiginoue | 2016-12-18 15:05 | 社会 | Comments(0)