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by ruhiginoue

カテゴリ:国際( 394 )

 例えばミャンマーの件。
 駐在していた日本の大使が、アウンサンスーチー女史はアメリカの傀儡に過ぎずオルブライト長官の指示をいちいち受けていて、会ったら人柄も最悪で、持ち上げてしまうことは誤りだと述べたところ、軍事政権寄りだと朝日新聞に非難されてしまったと発言していた。

 そして朝日新聞も含めて大手メディアは、スーチー女史を「ミャンマーの民主化運動の指導者」と呼んでいるが、これは肩入れした評価的な表現である。客観的で正確な表現をすれば、スーチー女史は「ミャンマーの反体制活動家」のちに「野党の代表者」となるはずだ。

 これを朝日新聞の記事や記者のツイッターアカウントで指摘しても無視である。NHKも同様であった。この点も拙書『朝日新聞の逆襲』で詳述したとおり。 

 まったく客観的な報道は不可能であり、なんらかの主張があって当然であるが、そのことと、適切な言葉の表現を用いなければならないこととは、別問題である。
 スーチー女史を評価しているということで、自分の言葉として言うなら構わない。ベトナム戦争について、「アメリカの傀儡政権」と言っても「共産ゲリラ(べトコン)」と言っても、そう主張して言う分にはいいが、中立を装って報道する中では「南ベトナム政府」「解放民族戦線」と言わなければならない。

 つまり、事実を述べている中に評価的な表現を混ぜ込むことは不適切であるのだが、こういうことは昔まさにベトナム戦争の報道でマスコミが反省していたことのはずなのに、そういうことも知らない人が、今の朝日新聞でもNHKでもその他でも、幅をきかせているのだろう。


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by ruhiginoue | 2016-05-09 17:31 | 国際 | Comments(4)
 ベルギーで連続爆弾事件があり、死傷者が出ているそうだ。
 ベルギーはイスラム蔑視とNATO軍事介入積極支持をしてきたのだから、それが原因で爆弾事件が起きても不思議ではない。
 
 しかし、そうした政府など多数派の姿勢に反対する市民が首都のブリュッセルで集会を開くなどし、マスメディアから流される政府の嘘に対して「われわれは騙されやすい市民であることを拒否する」という横断幕を掲げていた。
 
 また、ベルギー人ジーナリスト・ミッシェル コロン氏がNATO批判と政府批判およびマスメディア批判を展開し、「問題があるのは中東ではなくヨーロッパのほうだ」と喝破していることは、手前味噌だが拙書『朝日新聞の逆襲』の中でも触れていて、かつての朝日新聞は今のような薄っぺらではなかったという指摘をした。

 今の朝日新聞は、傀儡のスーチー女史を軍事政権に抵抗する民主化運動の指導者ともちあげ、異を唱える外交官を軍事政権寄りだと非難したり、キューバやアルゼンチンの対米関係改善を無邪気に持ち上げたりしてしまっていて、そこには記者たちの問題意識の欠片も無い。

 これだから、朝日新聞は政府のプロパガンダを批判できない。「安保法制を中韓は危惧しているが、欧米だけでなく中東やアフリカ諸国など世界中が支持と理解をし、反対運動を批判している」と政府と御用メディアは言うが、これはアメリカの都合に迎合しているだけで、インチキな「アラブの春」と同じである。
 そのさい欧米は、そそのかされて叛乱を起こした側を勝手に外から政府だと「承認」してしまい、ほんらいの政府を軍事介入で潰してしまった。
 これと安保法制も同じだ。日本の憲法に違反していることを政権与党が参考人として出した専門家まで指摘しているのに強行採決し、これをそそのかしたアメリカと追従する国々が外から支持し、日本は法治国だから日本の憲法を守れと日本の政府に要求している日本の国民を非難している。
 これでは日本が外国から侵略を受けて主権侵害されているも同然である。

 ところが、欧米の傀儡政権を民主化と支持している朝日新聞であるがゆえに、国内問題にもチグハグとなり、市民が反対する安保法制を満足に批判できなくなっているのだ。



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by ruhiginoue | 2016-03-28 17:23 | 国際 | Comments(0)
 アメリカの大統領選挙でトランプを支持する人は、彼が差別的発言をするなど品性に難があるとしても、彼は億万長者だから自己資金で選挙に出ているのでスポンサーにおもねることがないからだと言う。

 そう言いたくなる人たちがいることは、よくわかる。これまでどんなに良識を持った人が大統領になっても、莫大な選挙資金を出してくれるスポンサーに操られてしまっていたからだ。
 今のオバマ大統領にしてもそうだ。まだ何もしていないのに期待をさせてくれたからとノーベル平和賞を受けたけれど、それを見事に裏切ってくれた。

 前に小沢一郎が「担ぐ神輿は軽くてバカが良い」と言っていて、これは自民党にいたころの海部総理大臣のことがあったのではないかと思われるが、そうではなくてもしょせんは担がれている神輿ということで、思い出すのは映画『仁義なき戦い』の「アンタは最初からワシらが担いでいる神輿じゃないの」「アンタがおとなしくしているならワシらも黙って担ぐがの」「神輿が勝手に歩けるいうなら歩いてみ」のセリフを思い出す。

 だから、TPPなど多国籍企業によって国が食い物にされることなど候補者が反対していても、それで国民に支持されて当選したところで、大企業に資金を頼っていては反対を貫けない。
 しかしトランプ候補は億万長者なので、彼もTPPには反対だと言っているけれど他の候補者よりは実行できるのではないかと思い、だとしたら他に問題があっても仕方ないというかまだマシではないかということになるわけだ。

 しかし、映画スターだから自己資金で選挙に当選したアーノルド シュワルツェネッガーがカリフォルニア州知事になってどうだったか。共和党の失政を民主党のせいにして、それを派手な宣伝で有権者を騙すなど、あくどいことばかりしていた。
 
 そもそも、大金持ちがその資力を用いて世のため人のために活躍するなんて、『サンダーバード』や『バットマン』などSFの世界である。シュワルツェネッガー主演のSF映画『ターミネーター2』のセリフを借りれば、彼は退任後は映画にまた出ているが、活劇なら「アイル ビー バック」でよいけれど政治は「アスタラ ビスタ ベイビー」である。

 結局、問題なのは金のかかる選挙で、そんな制度の国は民主主義ではないということだ。

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by ruhiginoue | 2016-03-22 17:27 | 国際 | Comments(0)
 アメリカ合州国の大統領選挙で、民主党ではサンダースとヒラリーの指名争いとなっているが、サンダースはかなりの左派でヒラリーはかなりの右派である。

 ところが、公民権運動で逮捕までされながら黒人の地位向上に尽力し闘ってきたサンダースに対してなぜか黒人の支持が集まっていないらしい。それで黒人たちはサンダースについて事実を知らない人が多いのではないかと考えている人もいる。

 しかし、この支持の乏しさは、知っているのに支持していない人が少なくないほどだ。なぜか。

 前にアメリカの反体制派の弁護士(日本ではこういうのを「人権派弁護士」と奇妙な呼び方をする)が言っていた。差別や貧困の問題と向き合い闘ったため権力から迫害された人の裁判で、黒人の陪審員がなぜかそんな被告に冷淡な傾向があり不可解だった。

 こうした政治的な事件だけでなく、政治的な要素の無い裁判の民事でも刑事でも、黒人の陪審員に良い印象を与えようとして被告が慈善事業に寄付をしていたとかいう話をしたら逆効果だった。

 よく話を聞いてみると、黒人の多くは人種差別を受けてきた不信感から「リベラルな白人は偽善者」という偏見を持ってしまっていることが少なくないと気づいた。

 つまり逆説的にいうと、人種差別が原因で、人種差別に反対すると不信感を持たれるようになったということだ。
 これは「人種」を「性別」とか「出身地」とか「職業」とか色々挿げ替えてみても成り立つ。だから要注意である。


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by ruhiginoue | 2016-03-20 17:34 | 国際 | Comments(2)
 前に、「アベ政治を許さない」の馬鹿馬鹿しさを指摘した。
 もちろんも彼の還暦幼児ぶりと彼の取り巻き連中の醜さはひどいものだ。
 しかし、それは表層の問題にすぎない。TPPや安保法制や憲法解釈勝手変更といった真に深刻な政治経済の問題は、すべてアメリカの意向によるものだ。
 だから、安倍内閣でなくても自民党でなくても民主党や共産党が政権に就いても変わらない。アメリカに逆らう総理大臣は追われて、言いなりになる傀儡が据えられる。

 なので、野党共闘などに過大な期待をしてはいけない。自民党が公明党と組んでいるなら、民主党も対抗して共産党などと組んでもよいではないかという、ごく当たり前の話ではあるが、その域を超えての期待は無理というものだ。

 そして、今度は北朝鮮との外交問題だ。
 北朝鮮は、外交問題の解決を優先して日本に譲歩したが、そこへアメリカに付け込まれしまった。これについて金正日は「不意打ちを食らった」と言ったそうだ。
 そして、日本はアメリカに何も言えないので、北朝鮮はアメリカしか見なくなって、北朝鮮から一方的な宣言をされて交渉終了という情けないことになってしまった。
 結局、アメリカの支配下に日本があるから、いつも無視されるのだ。

 ところが、この言い訳に自民党は、アメリカが後ろ盾だから交渉が進んだと弁解してきた。これが間違いであることが証明されてしまったが、千葉県知事になる前に自民党の議員をやっていた森田健作こと鈴木栄治は、自民党の対米従属を正当化するため、北朝鮮と交渉が進んだのはアメリカに日本がコバンザメのようにしているおかげだとテレビでも熱弁をふるっていた。もちろん苦しそうな態度だった。

 そんなのが当選してしまう選挙である。何があるかわからない。
 かつて、あの丸川珠代が立候補したとき、自民党の支持者ですら呆れていて、あんなのが当選するはずないと言っていたが当選し、現職の強みで今もトンデモ発言しながら議員を続けている。
 だから、増山麗奈が当選してしまうことだって無いとは断言できない。どう転んでも変なことになりそうである。

 こういう日本政治の実態に対して認識が甘すぎるから、一向にダメということなのだろう。


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by ruhiginoue | 2016-02-24 18:17 | 国際 | Comments(2)

象牙と密猟と朝日新聞

 朝日新聞の記者が、象牙と密猟を告発しているが、その記事の結論は納得できない。
 
 もちろん、ワシントン条約で規制されたにもかかわらず象牙の商取引がされていることは、ちゃんと指摘している。
 しかし、密猟によって像の数が激減している最大の原因を、ケニアの汚職としている。同国では象牙のために密猟や密輸をして逮捕されても、有罪判決となるのはまれで、過去5年間にゾウやサイの密猟で有罪となり服役したものはたった7パーセント。
 これは、犯罪組織が刑を逃れるために賄賂を贈っているからだとする。

 しかし、密猟するのも、賄賂を贈るのも、賄賂を出せるのも、象牙が高値で売れるからだ。それで犯罪組織は賄賂を出してもそれ以上に儲かるからやるのだし、貧困から背に腹は代えられないという人たちが雇われる。

 だから、取引も販売も所持も禁止し、持ちたがるほうに厳罰を科し、市場を壊滅させて売買を成立させないようにすることだ。そうでないと対策にならない。
 なのに、高価な使用品を持ちたがるセレブな連中を非難せずアフリカの司法や行政が堕落していることに原因があるとするのは、強者にこびて弱者に鞭打つブルジョワマスコミの責任転嫁である。

 これは毛皮もそうだが、象牙も、そういう商品を所有して悦に入る連中は醜いものだ。
 例えば象牙の商品の一つに昔はピアノの鍵盤があった。適度に吸水性があるため指先に汗をかいても滑らないということで、高級品には使用されていたものだ。それをカタログも謳っていた。
 そういう商品を持ちたがる者に、倫理を説いてもむなしい。貧しさゆえ犯罪に走る人の醜さなど比較にならない。

 

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by ruhiginoue | 2016-02-21 17:30 | 国際 | Comments(0)
 北朝鮮が核実験をしたらしいと報道されている。
 自衛隊機が空中の放射性物資を測定するために飛び回ったが、とくに検出されなかったという。なら、前にロシアのスホーイ戦闘機が日本の近くに飛来し、自衛隊機が監視していると、日本の周囲を旋回して帰って行ったというのは、やはり原発事故の汚染の実態を調査に来たのだろう。
 ここで疑問なのが、どうして自衛隊機が原発事故を調べないのかということで、調べたけれど発表できない結果であることを恐れたのではないかとも言われている。

 ところで、北朝鮮は地下で核実験をしたらしいから、それでは空中を調べてもわからないはずだ。そして、国内でやっただけマシということも言える。前にフランスが核実験を旧植民地で行ったので、国際的な非難を浴びた。やるならパリでやれと皮肉った政治家もいた。
 また、フランスは原発にも熱心だが、少数民族の居住地に建設することで反対されないようにしてきた。なのに、「アラブの石油ではなくフランスの技術を信用しよう」というスローガンを掲げて原発推進してきたフランスを日本も見習うべきだと言ったのが、当時東京大学助教授だった舛添要一現都知事であった。

 そしてフランスは、石油がらみであることが見え見えのリビア攻撃の先頭に立っていた。かつてリビアは核開発をしようとしていた。だから、先日また放送された八十年代の人気映画『バックトゥザフューチャー』では、タイムマシンの核燃料をリビア人の工作員からだまし取っていたのだ。
 もちろん製作のスチーブン=スピルバーグがその姓のとおりユダヤ人であることも反映している。のちに彼は『シンドラーのリスト』を作っているが、和製シンドラーといわれる杉原千畝の映画も、ユダヤ資本にこびた捏造美談だという批判がある。
 
 そして、核開発を放棄して国際協調路線をとったリビアは、NATO軍に攻撃され、侵略されたのだ。イラクと同じである。大量破壊兵器をもっているからと攻撃されたが、実はもっていなかったから攻撃されたのだ。これはもう世界の常識である。
 こうなると、抑止力のために核実験する北朝鮮ではなく、むしろ欧米を非難しなければならないのではないか。しかし、これを言うには勇気がいる。そんな蛮勇のある人は、政治家にもジャーナリストにも見当たらない。せいぜい、山本太郎議員の穏健な反対論に迎合するだけだ。


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by ruhiginoue | 2016-01-10 17:37 | 国際 | Comments(3)
 東京都が開発の三年物の債権を売り出していて、完売したらしいが、これはリスクがとても少ないので堅実な人が買っていたようだ。
 建設などの再建となるとオリンピックがらみかもしれないと言われるが、それで残念だったのがトルコだ。猪瀬都知事のイスラム教偏見発言で東京ではなくトルコに決まるかと思ったら意外にも違った。それで安堵した猪瀬知事だったが違法献金で辞任することになった。どちらにしても、トルコは期待が外れ多いに落胆してした。
 
 そして、今度はロシアと揉めている。撃墜事件で怒ったロシアはプーチン大統領が経済制裁すると言って息巻いている。
 もともとトルコとロシアは間に挟まった国の戦争がらみで険悪になることがあった。例えばセルビア戦争では、ロシアは同じスラブ系のセルビアを助けるため出兵し、トルコと戦っている。このとき兵士を励ますためチャイコフスキーは「スラブ行進曲」を作曲した。
 そういう歴史があるから、NATO軍がユーゴを空爆したさい、ロシアは激怒し、当時のエリツィン大統領が厳しく批判したうえ、右翼民族派といわれるロシアの自民党はジリノフスキー党首が義勇兵を送ってNATO軍と戦うと言い出した。
 このとき日本では、サッカーのストイコビッチ選手が試合中にNATO軍を批判するパフォーマンスをして話題になった。彼はセルビア人で、紛争のため試合に出られず日本に来ていた。そうでもなければ、あんな大選手がJリーグに、それもグランパスなんかに来るわけないと言う人もいた。
 
 ロシア軍のSU24を、トルコはアメリカから買ったF16で撃墜したそうだが、それなら今度からロシア軍はSU27の護衛付きに、というように小学生のころだったら発想しただろうが、石油がらみであろうことはまでは考えなかったろう。
 「スラブ行進曲」は、ロシア五人組と違い西洋志向のチャイコフスキーが珍しく民族主義的な曲を作ったものだが、高校生のとき、チャイコフスキーのファンの同級生に、チャイコフスキーの作品で好きな作品は何かと問われ「スラブ行進曲」と答えたら顔をしかめられた。伊福部昭の曲みたいで良いと言うと、さらに顔をしかめられた。
 そんな思い出がある。

 それはともかく、少し前に、信託銀行も兼ねたメインバンクから奨められてトルコに投資したが、ちっとも儲からなかったという人の話を聞いた。そして最近、どうもトルコはこのところツイてないのか、どうなっているのだろうかという感じだ。


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by ruhiginoue | 2015-12-16 17:33 | 国際 | Comments(0)
 NHKのニュースは、ミャンマーのアウンサンスーチー女史を「民主化運動の指導者」と呼んできた。これが論説の中で評価的な呼称であることを明らかにしてのことならともかく、報道の中で客観的な肩書としていた。
 これが不当であることは、まず「民主化運動の指導者」という肩書が存在しないことからだけでも明らかである。客観的に呼ぶなら、政府に反抗して軟禁されるなどしていた当時は「反体制活動家」であり、その後は「野党の代表者」である。
 これを日本に当て嵌めたら、例えば逮捕されている重信房子のような人はもちろんのこと、民主党なり共産党なり野党の代表であっても、それを「日本の民主化運動の指導者」と外国メディアが報道したら、日本政府は不当だと受け取るだろうし、場合によっては批判したり抗議したりするだろう。

 このような偏向報道をNHKがするのは、アウンサンスーチー女史がアメリカの傀儡だからだ。その父親はイギリスの傀儡だった。だから彼女はオルブライト長官の指示に従い、資金提供も受けてきたことは、日本の外交官も証言している。このことは先述したとおり。
 もともとNHKは、日本政府の言いなり放送をしてきたので、日本政府が追従しているアメリカの傀儡を応援する。これは当然のことだ。
 この良い例が、ベトナム戦争の報道であった。

 アメリカの傀儡政権と闘う「南ベトナム解放民族戦線」を、敵対するアメリカはベトナムの共産ゲリラという意味で「ベトコン」と呼んでいた。これは蔑称であるし、正式名称でもその略称でもない。だから、客観的に報道するなら使うべきではない、ということで、最初はどのマスコミも使っていたが、次第に使用しなくなった。
 ところがNHKだけは報道で使用し続けた。その一方は「米軍」「政府軍」と正式名称で呼んでいた。さらに、アメリカが後ろ盾となる政権が倒れ、取って代わった臨時政府が樹立すると、NHKから外国語放送を頼まれていたベトナム語に詳しい大学教授が「臨時政府」をベトナム語に訳して放送していたら、これを知ったNHKの担当者が、そう呼ぶなと言い出し、なぜなら日本政府がアメリカを気にして認めていないからで、この意思に従うのが「日本人の良識」であるとのたまうから、その大学教授は驚き呆れてしまったという。

 このように、NHKは昔から客観的とか中立公正と標榜しておいて、実は政府の意向に合わせて偏った報道をしていた。こんな「公共」放送に、素直に受信料を払うなんて愚かだと思うが、それでも好きな人は喜んで払うだろうから、そういう人たちから三人前くらいの受信料をとればいいのである。
 

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by ruhiginoue | 2015-12-12 17:29 | 国際 | Comments(5)
 フランスでまたテロ事件ということだが、あれだけ世界中で恨みを買いまくっていながら何事もないというほうがむしろ不可解だろう。
 だいたいフランスは、国の機関が堂々とニュージーランドで反核運動にテロをしたことがあり、海上でのことだったから、今の日本の海保と同じだ。それで日本でも、抗議のためにフランス製をボイコットしてニュージーランド製品を買おうという市民団体があった。これは八十年代のことで、この運動に関わっている知り合いに付き合ったため、あのころはキウイをたくさん食べていた。おかげで美容と健康には良かったが、その後はニュージーランドも政権交代で変節してしまった。
 また、植民地で核実験を平気でやるし、原発は少数民族の住むところに建設するし、石油のためには中東を侵略する、という悪の権化みたいなことをしてきたのがフランスという国だ。

 そしてフランスに左派の大統領が誕生し、これは社会党に一本化して共産党も投票を集中したからで、日本も見習うべきだと説いたのが羽仁五郎というタレント学者だった。これを朝日新聞に依頼された原稿に書いたらボツにされてしまい、詫びの意味か原稿料をたくさんくれたが、載せられないということだったと、自著に書いていた。
 この、マルキストを自称し国会議員も務め中核派と親しかった羽仁五郎と、それに同調する日本のおめでたい左翼は、そのフランス社会党のミッテラン大統領が来日すると、リベラルな発言をするかと期待していたら見事に裏切られたのだった。

 来日したフランスのミッテラン大統領は、原発を推進し、軍事産業を振興し、武器輸出を促進し、世界中の戦争でフランスがますます大儲けする政策をとると表明したので、被爆国である日本に来ていながら少しも配慮しないのかと驚いて言う日本社会党と日本共産党は言ったが、これに対してフランスの左派の大統領は、そんなことはまったく意に介さないと突っぱねたのだった。
 そしてさらに、超保守派のシラク大統領、ゴロツキ同然のサルコジ大統領、というようにフランスはしょせんああいう国であるということを世界中が見せつけられてきた。

 しかも、日本での政権交代だって、自民党の悪政をさらにひどくした政権になってばかりであった。なのに、今の野党共闘に期待しすぎている人たちなどは、羽仁五郎が八十年代の前半に説いて破たんしている議論を蒸し返している。
 はっきり言って、フランスと同様に、日本もしょせんはそういう国である。
 これは、あきらめろということではなく、その認識をしておかないと、変わらないことを変わると思い込んで失敗するから、正しい認識をもって臨まないといけないということだ。
 

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by ruhiginoue | 2015-12-08 17:19 | 国際 | Comments(9)