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by ruhiginoue

カテゴリ:映画( 186 )

長谷川和彦監督の新作

 何か政府に批判的だと「在日」という罵声を浴びせる人がいて、兄弟に対してまで言う者がいたから、まるで兄弟漫才で「バーカお前の母ちゃんデベソ」「一緒や」というボケとツッコミだが、権力にすりよって何も考えなくていいから楽でいい。それで「半島へ帰れ」という手軽な悪口となるのだろう。
 これを最近の風潮のように言う人をネット上で見かけるけれど、何十年も前からあった。東西冷戦時代も「ソ連に帰れ」というのが紋切り型だった。そして、うだつのあがらない鬱憤で政治青年になる人にとっては便利だった。

 これが八十年代後半には、今では知事の舛添要一も、当時不遇な政治学者で、いちおう東大助教授だったが、面白くないことがあって辞めてしまったという時期に、似たようなものだった。ただ、それなりに勉強した人なので、もう少し気の利いた言い回しをしようとしてはいた。

 この人が出ているスタジオの一般視聴者席に右翼学生が数人いて、見るからにという感じだったが、在野の活動家なので御用学者の舛添とは微妙に違った。そのためだろう。気に入らない発言にヤジを飛ばし「ソ連に帰れ」と言っていたら、共演していた映画監督の長谷川和彦が、「お前らが言っていることは、三里塚の農民に機動隊が言っているのと同じだ。恥を知れ」と一喝した。公務員である警官ともあろうものが右翼学生と同じだから恥を知れではなく、逆に在野の活動家なのに農民をしいたげる権力の側と同じとは恥を知れということだ。これで右翼学生たちは黙ってしまった。

 ただ、内容に反論できなかったというより、「ゴジ」こと長谷川和彦の風貌や巨体の威圧感によるものだったようでもある。その翌年、長谷川和彦がビートたけしの番組に出たが、たけしは「おっかない」と言っていた。「映画監督が出るというから、大島渚じゃなきゃいいと言ってしまって、しまったことをした」と。

 ところで、前に冤罪事件の会合で、周防正行監督が来ていた。『それでもボクはやってない』は前作から十一年経過している。裁判の傍聴をしたりと脚本のため取材していたからだが、そうとは知らない人たちが、『太陽を盗んだ男』から新作がない監督みたいになりはしないかと噂していたという話をした。このことに、周防監督は「いくらなんでも長谷川和彦と一緒にしないでほしいな」と言っていた。撮ると言いながらいっこうに撮らない監督とは違うということだった。

 このところ浅間山荘事件の映画が何本も公開されているが、これらの監督らは「長谷川和彦が撮ると言いながら撮らないから自分が撮った」と言っている。それで、長谷川和彦監督は永山事件を題材に新作の企画を立てているという噂も聞く。こんどこそ実現してほしいものだ。

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by ruhiginoue | 2015-10-27 20:43 | 映画 | Comments(0)

人は見かけによらぬもの

 去年、高倉健が死去したさい、その主演作の一つ『野生の証明』の話をした。これは森村誠一の小説が原作だけれども、結末は全く違う脚色がされていた。
 この脚本を書いたのは『日本の黒幕』などの高田宏治で、この人の脚本で原作と違うといえば『鬼龍院花子の生涯』の名セリフ「なめたらいかんぜよ」がある。
 これは夏目雅子の演技が話題になって、原作にあると思っている人もいるようだ。『徹子の部屋』に原作者の宮尾登美子が出たときも、宮尾作品の激烈な女性という話のさい、黒柳徹子がこのセリフを引き合いに出したので、宮尾登美子が少し困ったような様子だった。
 
 原作にない名セリフと言えば、『野性の証明』で映画デビューした薬師丸ひろ子の代表作『セーラー服と機関銃』の「快感」がある。原作の赤川次郎の小説には無かった。映画の脚色だったけれど、薬師丸ひろ子の演技が受けに受けて、公開されて大ヒットした当時、漫画などで何回パロディになったかわからないくらいだ。
 このため、後に同じ原作が別の出演者でテレビドラマになっても、主人公が制服でマシンガンを撃ったさい「快感」と言っていた。言わないと視聴者が納得しないからだろう。

 ところで、去年も触れたけれど、『セーラー服と機関銃』の大ヒットの後、薬師丸ひろ子は大学進学などの準備で芸能活動を休止していたが、これは『野生の証明』の撮影のさい高倉健から大学まで行ったほうが良いと助言されたからだそうだ。
 高倉健は明治大学、大前均も明治大学、『野生の証明』にも出ている成田三樹夫は東京大学と山形大学、渡哲也は青山学院大学、その弟で『セーラー服と機関銃』の渡瀬恒彦は早稲田大学、菅原文太も早稲田大学、というように、映画でヤクザの役を得意にしていた俳優たちは、学校ではまじめに勉強して成績もよくて大学まで行っている。

 かつて、本物の暴力団員たちに、ヤクザ映画で活躍している俳優たちで本物っぽいのは誰かと質問したら、圧倒的に多かった回答は渡瀬恒彦で、目つきがそれらしいということだった。渡瀬恒彦は『皇帝のいない八月』と『戦国自衛隊』で、叛乱を起こす危ない自衛官を演じている。 
 『皇帝のいない八月』は小林久三原作のポリティカルサスペンスだが、映画を観た荒船官房長官が、こんなヤバイ自衛官がいてたまるかと怒った。これは監督の山本薩夫が、共産党員であることを公言しながら政治性とともにスペクタクルも得意で「赤いセシルBデミル」と異名をとっていたから、監督のためだと官房長官は思ったのだろう。
 しかし、山本薩夫の著書によると、一般市民を代表して対峙する役が勝っていなければなならなかったのに、その役を演じる甥の山本圭が渡瀬恒彦に押されてしまったと悔いていた。山本圭は『鬼龍院花子の生涯』など気骨あるインテリをよく演じていて、『野性の証明』にも同様の役柄で一場面出ていたが、最近では『永遠の0』なんかに出ているくらいだから、しょうがないかもしれない。
 
 渡哲也は、いつも弟のほうが成績が良かったと言っていた。また、『セーラー服と機関銃』では薬師丸ひろ子がブリッジから一回転して起き上がって見せる場面があり、よくそんなことができるものだと話題になっていた。映画で女の子がブリッジするなら『エクソシスト』が有名だが、それを上回る驚きで、実は薬師丸ひろ子は床運動とか器械体操の類が得意なのだそうだ。
 人は見かけによらぬもの、ということか。
 
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by ruhiginoue | 2015-10-26 16:46 | 映画 | Comments(4)
 去年、高倉健の訃報に際して、薬師丸ひろ子の話にも及んだのだけれども、その代表作と言うべき赤川次郎原作の『セーラー服と機関銃』は、リメイクが、映画でもテレビドラマでも、どうして今一つなのかなと考えると、やはり薬師丸ひろ子のような人がなかなかいないからではないか。

 薬師丸ひろ子が山田洋次監督の作品でまたセーラー服姿で出たときに、テレビなどで「薬師丸ひろ子は本当にセーラー服が似合う」と言われたけど、似合ってて可愛い子ならいくらでもいる。 薬師丸ひろ子には独特のリアリティーがあって、制服を着て学校へ行って真面目に勉強するから成績も結構良い感じをさせる。また、実際に彼女はそういう人だったらしい。

 それが、高倉健や渡瀬恒彦というヤクザ映画で活躍した人たちの争い事に巻き込まれてしまうから、大変なことなってしまったと感じる。
 なので、デビュー作の『野生の証明』では、高倉健と松方弘樹の銃撃戦に巻き込まれて死ぬことに悲劇性が高まるし、代表作の『セーラー服と機関銃』では、渡瀬恒彦に頼まれ親類の暴力団の後目を継ぐ羽目になり、殴り込みでマシンガンを乱射して「快感」と叫び、最後は「ワタシ、オロカナオンナになりそう、マル」と結ぶのだから、日常から非日常へ跳躍するドラマの面白さが生まれるわけだ。

 ところが、こうした薬師丸ひろ子のクソ真面目っぽい雰囲気がないので、どんなに可愛らしい女の子が、どんなにきちんと演技をしていても、そこに物語の面白さが滲み出てこない。

 では、誰ならよいかというと、思い浮かばないが。

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by ruhiginoue | 2015-10-03 10:48 | 映画 | Comments(2)
 もともと怪談は冬にやるものだったらしいが、お化け屋敷が、熱い夏に怖いからゾッと寒気がするという客引きをしたので、夏にやり始めたらしい。その影響で映画も夏にやるようになった。
 かなり昔からだったらしく、『怪猫有馬御殿』とか『怪猫岡崎騒動』など入江孝子の「化け猫もの」も、夏の興行で、後にテレビで放送されたときも夏休みだった。テレビでも夏休みに怖いドラマを製作して放送する。
 
 それで思い出したが、小さい頃、夏休みに昼メロのようでいながら実はオカルトというドラマがあり、とても怖かったのだが、なんという番組なのか不明なままだった。
 ただ、主題歌の「♪あーきらめましょーう、あーきらめましょーう、わーたしは一ひーとーりー」というのが印象的だったので、ここから検索してみたら『君待てども』という昔のヒット曲に基づいたドラマだった。しかも円谷プロの作品だったとは知らなかった。

 円谷プロの作品で怖いテレビドラマと言えば『怪奇大作戦』と『怪奇劇場アンバランス』だけど、『君待てども』はSFではなく完全にオカルトだった。
 そして監督は山際永三、脚本は石堂淑郎というコンビだった。山際監督はもともと新東宝にいたそうで、この会社は大映とともにオカルトが盛んだった。

 余談だが、新東宝の労使紛争では、共産党系の労組と対立する新左翼系の労組にいたため、その当時のことを山際氏はずーっと怒っていた。そのうえ山田和夫から共産党の理論誌『前衛』の誌上で「トロツキイストの山際永三」と書かれたものだから、ますます怒っていた。
 ただ、大島渚監督の『日本の夜と霧』は、いただけないと言っていた。安保闘争で悪い共産党員を描いても共産党に対する批判にはならない。むしろ健気に頑張っている真面目な末端党員の姿を描くべきだ、と。この脚本は石堂淑郎で、後に大島と決別宣言し、テレビでよく山際監督作品に脚本を書いていた。
 
 その後、新東宝は国際放映というテレビの製作会社になり、子供むけのドラマも量産する。小さい頃に印象的だったのは後から調べると『帰ってきたウルトラマン』も『あばれはっちゃく』も、みんな山際さんだな、という感じだ。

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by ruhiginoue | 2015-08-01 12:37 | 映画 | Comments(3)

『野火』の再映画化

 『野火』が再映画化されて好評だ。
 原作は大岡昇平の同名小説で、かつて高校の現代国語の教科書に載っていたことがある。「私は頬をぶたれた」で始まる出だしから「私」が敵の猛砲撃を受けて逃げ惑う仲間の姿を見てなぜか自分でもわからず笑い出すまでの抜粋だった。この続きは文庫本を買って読んだが、買ってから自宅にある文学全集に収録されていると気づき、損した気分になった。
 
 『野火』を読んで思ったのは、映画にしたら良いということだった。そうしたら、すでに市川昆監督に映画化されていると知った。ただ、当時はビデオなど無かった。そうしたら、旧文芸座で毎年夏になると戦争特集があり、そこで『野火』も上映すると広告で知り、観に行った。
 いきなり殴られる場面から始まるのは同じだが、原作のような恐い感じがしない。ジャングルの中を行進する場面はどう見ても『羅生門』で薮の中に入って行くあの場面のようで、映像も芥川也寸志の音楽も意識しているのが判る。
 少々ガッカリした。二本立てで併映されていた、山本薩夫監督、野間宏原作、『真空地帯』のほうが印象が強かった。

 市川昆監督は『ビルマの竪琴』を自分でリメイクしている。『野火』と同様モノクロ映画だったが、宝石の映像があるからカラーにしたいということだった。
 そして公私共にパートナーの和田夏十が書いた同じ脚本を使ったが一部改ざんしていた。旧作と違い新作では、地元の人たちが日本軍に好意的に描かれている。
 この再映画化はフジテレビの製作で、大々的な宣伝と営業がされた。フジテレビの社員はチケットを強制的に売らされ、「ノルマの大事」だと皮肉っていた。
 
 そうしてリメイクされた『ビルマの竪琴』は、改竄されて戦争加害行為を隠蔽し、戦没者の追悼を訴え、当時の中曽根首相の靖国神社公式参拝強行に合わせたプロパガンダとなっていた。

 しかし、それらの映画化を見てきた世代の監督が、『野火』を寄付やスタッフとキャスト兼任で再映画化し、告発が真に迫っていると好評であるから、日本映画にも良いことがあったのだった。

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by ruhiginoue | 2015-07-27 06:02 | 映画 | Comments(0)
 立川には、災害に備えて首都機能の分散をさせているが、そのため裁判所も八王子から立川に移転した。
 裁判のために立川には何度も通っていたが、そちらが勝訴で終わり、たまには遊びに行くのもいいかと、立川のシネマシティに行った。入り口から少し遠くにイケアの青い看板が見える。

 この映画館は、東京の都心から離れた所の盛り場にしようという意欲で、音響に拘ることにしたという。日本の映画館は音響が悪いところが多いのでガッカリさせられるが、立川シネマシティは、新宿などより少し便が悪い土地にわざわざ来てもらうために、映画ごとに音響家による調整を行って”極上音響上映”をウリにしている。
 この上映方式は立川が唯一ということで、近場の映画館ではなくわざわざ立川に来る人もいる。ということで、『マッドマックス』を観に(聴きに)行ったのだった。

 重低音を強調するためウーハーを別に装備しながら、音量を増やして振動するほどにする。ただ音が大きいのではなく、耳障りにならずセリフも明瞭。これによりセンサラウンドを思わせる重低音を堪能できた。

 『マッドマックス』は、過去のヒット作と同じ監督だが、シリーズの続編ではなくむしろリメイクという内容。派手なバイオレンスアクションは迫力があるし、単純明解に一気に持っていく展開も良かったけれど、最後のオチはやや安易な感じもした。 
 予告編では、『スーパーマン対バットマン』なんていう映画が出来るということ、『ターミネーター』の新作が出来るということだった。そういえばアーノルド=シュワルツネッガーが東京のスポーツジムでそのプロモーションを行うという宣伝がされていた。
 彼は、アクションスターとしてなら「アイルビー バック」でいいが、政治家としては「アスタラビスタ ベイビー」だ。

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by ruhiginoue | 2015-07-10 18:45 | 映画 | Comments(2)

いちばん好きなアニメ

 富野アニメで一番好きなのは『ダンバイン』だと言っていた人がいる。しかし観たことがない。
 富野アニメで何が好きかという話には、「何と言っても『ザンボット3』だ」と挑発してみることがある。 今では闘病が話題の大山のぶよが主演で、少年役だった。『ドラえもん』以前は少年役を得意としていた。
 そして、「あの最終回は、子供心に衝撃的だった」と言うと、いろいろ興味深い反応がある。特にアンチが釣られてムキになるから面白い。
 「ひねくれて奇をてらっただけ」「『トリトン』の二番煎じ」などと、貶してくるアニメファンが必ずいる。そういうのは「激レア層」らしいが。

 ところで、前にテレビで、一番好きなアニメは何かと問われた芸能人の回答が面白かった。
 笑福亭鶴瓶は『ポパイ』だと言っていて、毎回ポパイとブルートが殴り合いの大喧嘩をしているが、そうまでして取り合うほどオリーブがいい女とは思えないと言っていて可笑しかった。
 松田聖子は『アタックNo.1』と『エースを狙え』だそうで、あり得ない技とか大げさな演出が面白かったと言っていた。
 石野真子は、なんと言っても『魔法のマコちゃん』で、主人公が自分と同じ名前(芸名ではなく彼女は本名だそうだ)で、それが題名になっているから当然だということだった。
 
 この『マコちゃん』は、ファンタジーだが辻真先の脚本だからということもあって社会派だった。もちろんアンデルセンの『人魚姫』から影響されている。 
 この『人魚姫』は、旧ソ連で実写とアニメで映画化されている。
 実写は『新・人魚姫』という邦題で、昔テレビで放送されたのを観たが、今はDVDになっているそうだ。シンクロの選手が動員されて撮影しているのも面白い。
 アニメのほうは、『雪の女王』と同様に、アンデルセンの原作だという前置きがある。字幕を付けてくれた人がいて、こちらの動画サイトにあるからお奨めである。
 旧ソ連のアニメは、子供むけだが注意して鑑賞すると文明批判や戦争反対が込められている。

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by ruhiginoue | 2015-06-05 12:20 | 映画 | Comments(8)

クラシック音楽と映画

 先日、FM放送で『ウイリアムテル序曲』が流れていて、これは名曲なのだが、少年時代に刷り込まれた『時計じかけのオレンジ』と『オレたちひょうきん族』を連想してしまった。
 続いてオペラから『誰も寝てはならぬ』が流れて来たのだが、これはスケートで荒川静香の「イナバウアー」を思い出してしまう。
 その前にも、この歌は『トータルフィアーズ』(変な邦題だ)の最後に流れていた。殺戮の場面にわざと優雅な音楽を流して強調するという演出効果を狙ったものだ。
 この映画の原作はトム クランシーの小説「ジャック ライアン シリーズ」の一つ『恐怖の総和』だが、韓国映画『シュリ』を観た時、この映画はトム クランシーのパクリだと感じた。大統領がいるスタジアムを爆破する謀略と、これを阻止しようとする若い諜報員という話が酷似していた。
 そして次の日は『ヴァルキューレの騎行』ということで『地獄の黙示録』だと思っていたら地震だった。放送は音楽を中断し速報に。震源地は埼玉で、津波の心配はない、というから、そりゃそうだろうと思った。
 そのあと、休憩でお茶にしようと食器戸棚の扉を開けたら湯のみ茶碗が転げ落ちた。重ねて置いてあったものが崩れていたのだった。その程度だったが、このところ地震がある度に、どうもヤバいという気がしてしまう。

 
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by ruhiginoue | 2015-05-28 21:10 | 映画 | Comments(5)
 FMで「プラハの春音楽祭」を放送していたので思い出した。
 『存在の耐えられない軽さ』という映画があった。当時仲良くしていた女性が映画好きで主演の俳優のファンだった。それで観て面白かったけれど、彼女が、なんで戦車が来たのか解らないと言ったので、呆気にとられた記憶がある。
 
 その、チェコの政治改革「プラハの春」が、周辺の国々からよってたかって潰された後、当地に滞在していた人から聞いた。この集団イジメをけしかけたのはソ連だが、イジメられた側のチェコにも、ソ連に媚び、反対する同胞を迫害して自分の利益にする者達がいた。これとソックリなのが日本の自民党の連中だそうだ。

 今の政府がやっていることは、自衛隊や防衛省の官僚からも批判されている。内容に問題があるのはもちろんだが、それ以前に、総理をはじめとした内閣の構成員たちの無知に基づいた基礎的な認識の誤りが指摘されている。

 ところが、「他の国がみんなアメリカに従っているのに日本だけ従わないわけにはいかないでしょう」とインタビューで答える人がいたそうだ。行政書士とか司法書士のブログでも、中身の間違いを無視して同様のことを説いている人たちがいるのだから、インタビューでそう言う人もいて当然なのだろう。
 
 これでは、まるでソ連に従ってチェコを弾圧したワルシャワ条約機構加盟国と同じなのだが、そういう無法がまかりとおる今のご時世について声を挙げている者たちの「存在の耐えられない軽さ」がある。


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by ruhiginoue | 2015-05-26 18:02 | 映画 | Comments(0)
 天皇が火葬を希望していると報じられた。また、満州国皇帝の弟が死去したとも報じられた。

 満州国皇帝の戦後を描いた中国と香港の合作映画『火龍』の題名は、火葬にされた皇帝という意味で、「火」は火葬、「龍」とは皇帝を示す言葉である。
 中国の皇帝は、革命が起きて一市民となったため、祖先と違い火葬にされたということだが、そうではなくても日本の天皇は火葬を望むということだ。

 中国先代皇帝の墓は、一緒に宝飾品などを納めていたので、それを目当てに墓荒らしされ、骨に肉が残っている遺体が棺から放り出されるなど、ひどいことになった。そうした中国人に怒って、満州人の皇帝は、日本の誘いにのり傀儡の満州国皇帝の道を選んだ。
 そう記述しているのが、皇帝の家庭教師だったジョンストンという英国人の回顧録『紫禁城の黄昏』だった。この本を根拠に、戦後に戦犯の疑いで裁判にかけられた元皇帝は追及される。

 これはヨーロッパ映画『ライトエンペラー』に描かれ、ジョン=ローンふんする皇帝が、祖先の墓を暴かれたと怒ったり、ジョンストンの著書に記述してあると責められたりする場面がある。
 また、ソ連の攻撃が始まると、日本に逃げてアメリカに降伏しようと言う場面は、日本の天皇についても同様だと遠回しに批判しているし、南京事件について語られる場面もあり、日本公開の当時、配給会社が揉め事を恐れて削除したため、国際的に騒がれた。

 そして映画の公開からしばらくして天皇の代替わりがあった。そのことでテレビが一色になってしまったため、テレビがつまらないとレンタルビデオ店が大繁盛した。当時はまだビデオ入力端子を使わず2チャンネルでビデオを観る人がいたので、最高視聴率は2チャンネルだったと皮肉られた。
 また、レンタルソフトで人気があったのは、もちろん『ラストエンペラー』および『ゆきゆきて神軍』であった。

 これらの映画は観ていたが、『紫禁城の黄昏』は最近になって岩波文庫で読んだ。あまり期待していなかったが、実に面白かった。満州族より前に滅びた明の皇帝の子孫がいて、没落しているが気位ばかり高くて貧乏でいる話など、こっちを映画化してもいいくらいだった。

 そして、ジョンストンという英国人についてだが、彼は英国の官僚であり、国策で中国に赴いたにもかかわらず地元に肩入れし、それで疎まれもし、好きなことをしたいからと生涯独身でいて、回顧録を書いて話題になった、ということだからアラビアのロレンスと同じであり、それで『ラストエンペラー』でジョンストンに扮しているのがピーター=オトゥールだったのか、と納得したのだった。

  
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by ruhiginoue | 2015-04-25 12:45 | 映画 | Comments(3)