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by ruhiginoue

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「次長課長」と吉本興行

 お笑い芸人が、売れっ子となり年収が何千万円にもなったのに病気の母親を世話せず生活保護を受けさせていたと騒がれた件で、所属している吉本興行に疑惑が囁かれている。
 かつてビートたけしが、吉本興行の上前はね方が凄いという島田紳助の話を聞いて驚いているのを、何かのラジオ番組できいたことがある。これについては他にも、いろいろなお笑い芸人が同じような話をしてるのは周知のとおり。
 しかも、出演料から差っ引くのが多いだけでなく、所属芸人にテレビが支給した交通費までピンハネするなどのあこぎさも語られている。
 東京の放送局が、吉本興業の芸人に出演してもらうので新幹線の良い席の券を送り、その座席が停車するホームの位置に迎えに行ったが乗っておらず、するとその芸人が自由席から降りて来た。送られた券は吉本興業が払い戻し、安い席の券を芸人に渡して、差額は吉本興業が取って(盗って)いた。
 格下の芸人なので新幹線の自由席の券を送ったら、新幹線ではなく夜行列車に乗って東京にやってきた。
 出演のため東京に滞在する間のホテルの良い部屋を予約して宿泊料金を渡しておいたら、もともと吉本興行が芸人のために用意しているタコ部屋のようなところに泊っていた。
 こうした凄い話が、いろいろと言われている。それで、そんな吉本興業のことだから、芸人を窮乏させて生活保護を受けさせているのではないか、もしかするとその生活保護からもピンハネしていたのではないかと、勘ぐられるのだ。

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by ruhiginoue | 2012-05-31 12:23 | 芸能 | Comments(0)
 例の騒動だが、所属芸人にテレビ局が支給した交通費までピンハネするなどあこぎで有名な吉本興業のことだから、芸人を窮乏させて生活保護を受けさせたうえ、もしかするとその生活保護からもピンハネしていたのではないかと、もう噂されている。
 ところで、その渦中の芸人の姓と出身地が気になるという指摘もある。その母親がいる土地では、橋下というのと同様に、貧しく差別や偏見を受ける地域に多い姓だからだ。
 もしかしたら、そうした地域から芸人として身をたてようとして、まだ売れない時期に母親が病気で倒れ、世話ができないので福祉事務所と相談して生活保護を受けることにし、売れてきたら少しずつ仕送りし、それを増やし、今では売れっ子となり平均の何倍も収入が得られているので母親が辞退した、ということなのかもしれない。
 それを、もう収入の問題がなくなった時期に、芸能人は不安定なことから対応をためらっていたため、不適切な時期が生じてしまい、そこを突つかれ騒がれたと考えることができる。
 そうでなくても、芸で身を立ててきた、あまり恵まれているとは言えない人であることは間違いなく、なのに、運よく恵まれていた苦労を知らない議員先生が、政治的に利用しようとしたことだけは間違いない。
 だからあるお笑い系の芸能人が「芸人を虐めてよろこぶセレブ議員」とツィターで皮肉ったし、「政治家が制度の問題を論じるさい個人をつるし上げて利用するべきでない」という主張と賛同が出ている。
 そうしてみると片山さつき議員は、出身が経済的に恵まれていたことと、育ちが良いことは、まったく異なるという証明をしたようなものだ。もともとセレブという言葉には、他人と比較して見下したり優越感を覚えたりするような響きがある。
 いうまでもなく、事が貧困と個人の尊厳やプライバシーに属しているのだから、追及するにしてもまずは詳しい事情を調べて確認しないといけないのに、それを片山議員は怠り、むやみに騒ぎ立てた。そして当事者を傷つけ社会を険悪にしてしまった。政治家失格である。

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by ruhiginoue | 2012-05-29 21:58 | 社会 | Comments(0)
 前に、こんなに人がまだ講演したりしてるのかと呆れたという話をしたが、そのことをもう少し。
 その航空自衛隊幕僚長・田母神俊雄が、発表することで更迭された「論文」とは、『日本は侵略国家だったのか』という題である。これが問題になって自衛隊を首にされ、それを売りにしている。
 まるで、かつて自衛隊で「ブルジョワ政府打倒」などと書いたビラ貼りをしたため首になったことで「反戦自衛官」と騒がれ、これを売りにして極左の団体に入り広告塔となった小西誠元三曹の左右反転である。
 このように、努力ではなく騒動で名を売る人は中身が乏しいものである。最初は幻想をもたれても、いずれバカでも気がつく。
 しかし、バカな文でもバカが評価すれは受賞する。もちろん懸賞で最優秀賞に選ばれたのは、肩書きのため話題になるだろうという計算もあったはずだが、そうであっても内容がお粗末なのにお構い無しなのは、選者に原因がある。
 その田母神が書いて一等賞となった文は、いろいろと受け売りをしていて論文というより読書感想文だと言われているけど、それが読み違いばかりであると指摘されている。
 例えば歴史を専門にする右派系評論家の秦郁彦は右派雑誌『諸君!』09年の4月号で「田母神さんは私の著書からも引用しているが、趣旨をまったく逆に取り違えている。一事が万事この調子です」と述べているし、同誌同年1月号では防衛大学名誉教授佐瀬昌盛が「ほとんど子供のもので、彼の年齢、経歴に鑑みると信じがたいほど単細胞というほかない。そういう考えを私は憐れむ」という。
 これらと同様の指摘と批判はたくさんある。しかし、そこまで意味内容を突っ込まなくても、ちょっと見ただけで何だコレはと思う文だ。題名のとおり論旨は日本が「侵略国家」(妙な表現だが)であったかどうかだが、それについて「よその国がやったから日本もやっていいことにはならないが、日本だけが侵略国家だと言われる筋合いもない」と書き出しているので、侵略国家だったが非難されなくても良いという話になるはずだけど、そうではなく「我が国が侵略国家だったなどというのは正に濡れ衣である」という矛盾した正反対の主張をしている。
 これは枝葉の細かい部分に難があるということではなく、論旨の中心である。それがこんなのでは駄目だと普通は思うが、それでも最優秀賞に選ばれたのは審査委員長が渡部昇一だからだ。渡部は、自分がまったく同じこと書いて何とも思わなかった人である。
 かつて渡部は、『諸君!』82年10月号で「日本がアジアの大陸や諸島を侵略したことは確かである」とか「日本が大陸に侵略し、征服したことは一点の疑念も無い」などと書いていて、そのうえで、にもかかわらず戦犯追及のさい「天皇は裁判の対象にならなかった」のだから良かったと結論づけた。そして、その後に渡部は、考えが変わったとは言っていないけれど、なぜか、日本が侵略をしたというのは東京裁判によって刷り込まれた間違った歴史認識だと繰り返してきた。
 これはおそらく、天皇擁護に気を取られて歴史認識で整合性を失うことまで気付かなかったのだろう。それにしてもお粗末である。こんな人が審査委員長だから、普通なら最劣等賞のものが最優秀賞になってしまうのも当然だろう。
 この調子で、政治的な左右を問わず、規律正しい自衛隊(本当かな?)で組織に造反した英雄という騒動によりスターを作り上げているのである。

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by ruhiginoue | 2012-05-27 15:47 | 政治 | Comments(0)
 先日亡くなった東郷健氏といえば、元「雑民党」代表であり、選挙に立候補して政見放送で愛とエクスタシーと同性愛者など社会の少数派や障害者などの弱者への差別撤廃を訴え、反権力反体制の姿勢を貫き、健康問題では尿療法を実践していると公言したうえ有権者に推奨、また雑誌「ザ・ゲイ」編集者であると同時に同性愛者や障害者らへの差別撤廃を訴える活動を展開してきた。
 しかし前立腺がんのため東京都中野区の自宅で死去した。79歳だった。
 
 この東郷氏は右翼に襲われ殴られるなどして重傷を負い入院したことがある。これは昭和天皇をオカマにしたイラストを雑誌に掲載したためで、右翼の言い分だと天皇を侮辱しており、天皇は侮辱や名誉毀損で裁判に訴えることができないから、そういう立場の者を侮辱するとは許せないということだった。
 仮にそうだとしても、自分が勝手に天皇の代わりを勤めようというのは思い上がりだし、しかも暴力に訴えるとは、このほうがよほど天皇を侮辱してないか。
 それに、たしかに天皇と皇族は法的な日本国民ではないから自分で訴訟を起こせないけれど、憲法で日本の象徴と定められているため、日本の代表者である内閣総理大臣が代理として訴訟を起こすことになっている。
 だからその右翼の行動は、思い上がりのうえ法的にどうかを調べもしなかった軽卒さであり、属していた団体の代表が、不適切な行為だったと遺憾の意を表明した。
 しかも、そのイラストとは昭和天皇がマッカーサーにオカマを掘られているもので、これは敗戦により対米従属した日本を問題にしており、東郷氏だったからそうした表現になったけれど侮辱したのとは違う。

 また、1983年の参院選で、NHKが政見放送の一部を差別用語としてカットしたのは違法として提訴したが敗訴している。
 これは一審では勝訴だったが二審で逆転したもので、事実を踏まえていない逆転だったから東京高裁は大変な批判を受けた。一審では、政見をそのまま放送すべしと規定されているのだから公職選挙法違反だとの判決で、これにNHKの弁護士は、控訴したものの判決は変わらないだろうと言って先に慰謝料を支払った。
 ところが、高裁は差別を未然に防ぐ緊急の措置だと正当化した。
 しかし、政見放送で差別用語が出た部分とは、差別をなくさないといけないと訴えていたところで、身障者がこんな言葉づかいで見下されたという実例について話していたのだった。それを機械的に差別用語としてマニュアルにあったからと削除してしまった。おかげで、差別を防ぐどころか逆に、差別をなくそうという訴えが、何を言っているのかわからなくなってしまった。
 これによりNHKはひどいという批判があったが、東京高裁が強引に正当化してしまったために、単純に上辺だけで削除してよしとする「言葉狩り」が横行する。
 この他の事件でも、裁判所はNHKには甘いどころか積極的に擁護していて、他のマスコミとは対応が違う。やはりNHKはNKH日本国策放送だという皮肉があるが、これが皮肉ではなく現実なのでかばってやらないといけないと考えている裁判官が多いのだろう。

 それでも東郷氏は、ただ負けてはおらず、他の新聞テレビが同業者だからと裁判の結果だけ報じてお茶濁ししているものだから、自らNHKと裁判所の非道を訴えようとまた選挙に立候補して、政見放送で説明したうえ「NHKなんて建物に放火して燃やしてしまおう」と訴えた。
 その後、NHKはどんな内容の政見放送もいっさい削除しなくなったそうだから、信念があったら負けずに闘い続けることだ。それを東郷氏は示してくれたのであった。
 
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by ruhiginoue | 2012-05-26 22:22 | 司法 | Comments(11)
 小宮山洋子厚生労働相は、野党だった当時、自民党の柳沢厚生労働大臣が少子化問題で「女性は子供を産む機械」と発言したことについて、女性が子供を産まないのは安心して子育てできないからであると指摘したうえで、その対策を怠り女性が怠けているように言うのは厚生労働大臣として無責任だと厳しく批判していた。これはまだ記憶に新しいことだ。
 それでいて、自分が厚生労働大臣になったら、衆院社会保障と税の一体改革特別委員会で、生活保護費の支給水準引き下げを検討する考えと、その受給開始後に親族が扶養できると判明した場合は積極的に返還を求める意向を示した。
 これは消費税増や年金額の切り下げなど、国民に痛みを強いる改革を進めているため、生活保護も聖域視せず、削減する必要があると判断したとみられている。
 しかし年金がもらえない高齢者の多さから生活保護が増大しているのだし、高齢化社会の福祉財源であるはずの消費税率を上げたうえで福祉を低下させるというのだから、もう無茶苦茶としか言いようが無い。
 また、例のお笑い芸人が、売れなくて収入が乏しく困っていたとき母親が病気で倒れ生活保護を受けてたのち、売れて平均の何倍もの収入になってもなかなか自分で扶養しようとせず福祉の世話とさせていた問題に便乗しているのではないかという批判もある。
 それに、芸能人としては売れてきても先の保証が無い不安があったという弁解も、もっともである。特に芸能人がそうであるけれど、では勤め人になれば安定と言えるかというと、それはとうに過去の話だ。今は雇用も社会保障も無いか不安を抱えたままで働いても低賃金という人が増え、そうした負け組がほんらい最底辺のはずの生活保護を妬むという、悲惨すぎて滑稽な状態である。
 自分が不安だから、社会や他人はもちろん家族でさえ思いやるゆとりがないのだ。子供が産みたくても安心して育てられないというのと同根である。それをどう考えているのだろうか。柳沢厚生労働大臣を厳しく追及して今では自分が厚生労働大臣となり、下品な喩え話をしてないだけで実質は同じ発想で政策を進めようとしている自分が情けなくないのだろうか。

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by ruhiginoue | 2012-05-25 19:37 | 政治 | Comments(4)
 歌手の香田晋が先月25日をもって所属事務所を退社し、芸能界を引退していたことが今月22日に判ったそうだ。
 彼は先月5日、体調不良のため3ヶ月間の休養を発表。その際、所属事務所は「疲れをとるために休養することにしました」とし、体調を見て復帰する予定としていた。
 しかし、所属事務所によると香田より退社の申し出があったといい「詳しい理由はわからない」としている。芸能活動を辞めて事業を始めるのではないかという報道もある。
 これで思い出すのは、彼の離婚である。まだ記憶に新しいことだが、その原因について、彼は自分の言葉の暴力であると言っていた。仕事で疲れすぎてしまい、帰宅してから些細なことで苛立つようになって、妻にすぐ怒鳴るなどしてしまった。
 これではやっていけないと妻に言われてしまい、妻はうちを出て、代わりに妻の母親が同居して子供の世話をすることになり、香田は自分が悪いので仕方ないと言いながら、妻が嫌いになったわけではないので残念だと語っていた。
 この背景に、人気番組だった「ヘキサゴン」というクイズ番組があった。これに香田は出演し、珍回答を連発したことが受けて「おバカキャラのタレント」として人気を博したのだが、これで人気が出てお金をもらえはしても、歌手である彼にとって不本意なことだった。
 しかし、音楽界は不景気で、特に彼のような演歌系の歌手にとっては大変厳しい状態である。そして結婚して妻子を養わないといけない立場であるから、贅沢は言っていられないと考え我慢していたそうだ。
 これが大変なストレスとなっていて、家族を養うため無理をして働いているという意識も重なり、家庭で妻に当たってしまったらしい。そして逆に家庭の幸せを壊す結果になってしまった。
 もともと、「ヘキサゴン」という番組は、受けをとってはいたけれど、それは出演者の失敗を笑いものにする悪趣味であり、ほんとうの楽しさではなく劣情であるという批判もあった。
 だから、出演していた香田と同様に、テレビ局としても、品の悪い番組であろうと視聴者がいて商業的に成立するなら不景気なので仕方ないとの認識だったはずだし、それなら視聴者の側が、良質でほんとうの面白さのある番組を選び下品な番組は見ないようにするべきだ、と言ったところで、不景気で生活が厳しければ安易で安価な娯楽しか選びようがなく、しかも刹那的に気分を紛らわすテレビ番組に、つい気持ちが向いてしまうだろう。
 こうならないで、自らを叱咤激励するべきなのは当然だが、それはわかっていても、とても難しいことである。


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by ruhiginoue | 2012-05-23 19:58 | 芸能 | Comments(7)
 フジサンケイのクーデターにより、鹿内一族の支配体制が崩壊した。そして、鹿内信隆による正式名称「鹿内信隆正論大賞」から「鹿内信隆」が外され、単に「正論大賞」となった。
 これはもともと鹿内信隆が、自分の気に入った論説をする人を表彰する賞として創設し、右派の論客と呼ばれる人ばかり対象となっていた。右派が対象については変わらないし、しかも、そもそも人名を冠した賞はその人を記念して称える意味があるのだから、その人の死後になって創設されることがむしろ多く、生前に作られた賞も死後に名を残すのが普通であろう。
 ところが、創設者が故人となった途端に、その名を取ってしまうというのは、かなり異例というか、奇異なことである。
 そして、そこで発行されている月刊誌『正論』で、長年にわたり鹿内信隆の下働いてきた産経新聞の記者が、鹿内信隆をこき下ろした。
 あの、ライブドアによるニッポン放送株買収の騒動で、本当に狙われているのはグループ最大の存在であるフジテレビだと言う問題になったさい、その記者は、昔に逆戻りは御免だと書いた。昔とは鹿内信隆が支配していた時代であり、買収をしかけたライブドアのホリエモンこと堀江社長は鹿内信隆と同じような人柄で、目つきの悪さまでソックリだとまで言う徹底的な嫌悪感の発露であった。
 もちろんクーデターがあった後は、前のトップが徹底的に否定されるものではあるが、それにしては凄すぎる。軍事による流血の政変ならともかく、企業でここまでやるのは珍しいだろう。あの松下電器がパナソニックになったさいも、もう同族経営ではないという意思表示はしても創業者の功績は尊重するし、松下幸之助とその一族を『PHP』でこき下ろしたりはしないだろう。
 ただ、鹿内は息子にやらせていた当時から、もう新聞ではなくテレビの時代だと言って、フジテレビに熱心な一方で産経新聞は隅に追いやられ、産経新聞はフジサンケイグループのお荷物と呼ばれるようになっていたから、記者としては不満だったのだろう。
 この80年代当時、今のように新聞がインターネットで記事を流すことはまだなく、一部でファクシミリが使われた程度だった。だから紙に印刷された新聞はもっと影響力があった。
 たしかに、テレビの影響力は増大していて、今のように、テレビなんて老人と中年主婦がポカンと口あけて見るメディアだとバカにされてはいなかった。
 しかし当時、例えば立花隆が、情報量と情報選択のしやすさでテレビは新聞に圧倒的に負けると指摘していたし、松本清張は、能動的に文字を読むのと違うテレビは受動的になり、情報の受け手は押し込まれる一方となり立ち止って考えることができない危険があると指摘をしていた。
 にもかかわらず、鹿内は新聞を見限ってテレビが主役との方針をとった。そして、当時はまだ今のように落ちぶれてはいなかった局が「報道のTBS」と呼ばれ番組を充実させていたし、テレビ朝日がアメリカ式ニュースショーという型に近い『ニュースステーション』で成功していたが、フジテレビは「面白くなければテレビじゃない」なので娯楽一辺倒となり、他局が報道している裏で軽い街のトピックを放送して政治や経済に関心がない年少者や主婦を対象にして視聴率を稼いでいたから、この部分では旧キャッチフレーズ「母と子のフジテレビ」の復活であった。
 あとは調査や取材したうえ報道するというのではなく、自分と同じ意見の人たちに主張をさせるという番組を、所々で地味に放送させる。これは『正論』と同じである。
 対して堀江は、『産経』とは「産業経済」の略なのだから、その原点に帰るべきで、イデオロギーを叫ぶばかりでは世の中に影響力が無いと批判し、産業や経済を重視する新聞にしていこうと提言していた。これは鹿内とは大違いである。
 しかし、堀江が産業だの経済だのと言っても、それはマネーゲームであるから実業ではなく虚業であるとの指摘もあり、その点では鹿内のほうがまだ本来の経営者と言えた。
 これは結局、鹿内と堀江が真逆のようではあるが、大企業を個人で勝手にしたがることで一致しおり、それを感じて拒絶反応が出たということではないだろうか。

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by ruhiginoue | 2012-05-22 19:38 | 経済 | Comments(2)
 もともとフジテレビは低迷していた。それを、フジサンケイグループの総帥だった鹿内信隆の息子・鹿内春雄が立て直したのだった。
 それまで「母と子のフジテレビ」というキャッチフレーズのもと『ポンキッキ』『ピンポンパン』など幼児向け番組に力を入れていたが、これを80年代に「面白くなければテレビじゃない」のキャッチフレーズにして『笑ってる場合ですよ』続く『笑っていいとも』、他にも『オレたちひょうきん族』などのお笑いや、後にフジテレビ好調の象徴といわれるようになる『なるほどザ・ワールド』といったバラエティー番組を中心とする路線変更をし、フジテレビを視聴率一位に押し上げる
 ところが、その絶頂期に、四十歳台の働き盛りであった鹿内春雄は、病気により急死してしまった。しかも後継者が父親より先に逝ってしまったわけだから、北朝鮮で金日成より先に金正日が死んだようなものと当時言われた。
 これで悲しみ困った鹿内信隆は、娘婿を養子にして跡取りとし、同族支配体制を維持した。ところが高齢となっていた鹿内信隆が死去したら、その一年八ヵ月後にクーデターが起きた。一年半ほどかけて、着々とグループ内で転覆工作が進んでいたということだろう。
 そして満を持して重役たちが、特に不祥事があったのでも、業績が特に悪化したのでもないのに、婿養子は経営者として不適格という全否定の理由によって解任の提案がなされ、これに諸手を挙げて賛成という次第であった。
 こうして鹿内一族は経営の実権を失った。
 そして今、フジテレビは同局を代表する人気番組『笑っていいとも』が、長年続いたしがらみから低落にもかかわらず打ち切れないうえ新番組は人気が出ないため、また失速しているという。諸行無常である。

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by ruhiginoue | 2012-05-21 18:48 | 経済 | Comments(0)
 米Facebookは5月18日(現地時間)、NASDAQ市場に上場して話題となったが、その割に、その後の値は振るわないようだ。
 そもそも、期待するほどのものではないのに、誇大な宣伝がされていた気がする。例えば、マスメディアが権力のひも付きなので、インターネットが民主化を促進しているという妄想が蔓延っている件。
 今日も、NHKでは「市民への武力弾圧が続くシリア」と報道されていたが、この発端にフェイスブックがあった。これにより、民主化要求の声が結集されたといわれた。
 ところが、実はフェイスブックで、シリアの失業者に給付金が出るかのように呼びかけがあったのだった。政府広報っぽいがはっきりせず、しかし一応その指定された日時と場に出向いた人たちがいて、大勢の人が集まり、みんな何事かと話していたけれど、結局は何もなくガセネタだったか、と言うことになった。
 ただ、そこをなぜかビデオカメラで撮影していた人がいて、何で撮影しているのかと不思議がられた。すると、その映像が欧米のテレビで流されたうえ、シリアで失業者が政府に抗議集会とアナウンス。
 さらに外国から持ち込まれた武器で暴動が起こされ、警察と軍が常識的な治安のための対応をしただけなのに、シリアで政府への怒りが爆発し、この市民へ武力弾圧、と非難する欧米。
 いかにも石油目当ての陰謀ではないかと非難が起きても報道されず、安保理で介入に反対したロシアと中国の言い分は伝えず、勝手に、独裁国を擁護したことにしてしまう。
 それを受け売りする日本の報道には、インターネットなど無くても違和感を持つ人は多い。産油国であれば利権がらみは当然だし、対立する言い分を聞いたうえでそれに反論するのではなく一方的に断定しているのだから、これは鈍感な人でなければ変だと気づく。
 そのいかがわしさは、フェイスブックの中にもある。

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by ruhiginoue | 2012-05-19 14:31 | 経済 | Comments(2)
 ベトナムの首都ホーチミン出身の11歳の少女は、燃えるものなら何でも燃やすことができると、アジアの各国紙を賑わせているそうだ。 
 彼女は1ヶ月前、家のコンセントの前を通ったら突然電源が燃え始め、それから色々と超能力を発揮して、自身の衣服まで燃やしたりしながら、ついに先日は自宅を全焼させてしまった。
 小児科病院での検査ではなにも異常は見られなかったが、その後両親は、香港の研究者らによる調査を許可した。超自然現象の専門家らは、少女の右脳に変わったものを発見しており、それが原因である可能性もあるという。
 ただし少女の名前は公表されていない。
 燃えたものの写真 http://globalist.org.ua/shorts/97034.html

 これで思い出すのがスチーブン゠キングの小説『ファイアースターター』。軍事研究により念力放火能力を持って生まれた少女が「当局」に追われ逃亡中に両親を殺害される。
 映画化は『炎の少女チャーリー』という邦題で、ジョージ゠C゠スコットやマーチン゠シーンらの名優たちが出演しているが、これはひどい原作改ざんだと批判された。
 映画だと、助けを求める手紙を投函しても届かず、それは当局に雇われた殺し屋が集配の郵便局員を殺害して手紙を奪って握りつぶしたからだが、原作では、当局の者が堂々と自分は政府の役人だと名乗り、直接に郵便局員から手紙をひったくって、その場で開封する。
 これに郵便局員が、裁判所に申立てて発行された礼状はあるのかと詰問すると、そんなものは必要ないと開き直られ、それでは窃盗で刑法違反のうえ通信の秘密を侵害する合衆国憲法違反だと抗議するのだが、それに対しても「政府筋の者」は、文句があったら警察でも裁判所でも議員でも、どこでも訴えればいが、しかし聞く耳持つ者はいないだろうし、仮にいても無力だと勝ち誇ったように言う。
 最後は、映画ではジャーナリズムに訴えようとニューヨークタイムス社を訪ね、ハリウッド映画らしく強引にハッピーエンド。
 しかし原作では、マスメディアに訴えようにも、権力から自由な新聞もテレビも無いという苦悩が語られる。
 これは、80年代に書かれてミリオンセラーとなったSF小説だが、つまりこの当時すでに、超能力ではなく、こうした社会についての描写が、アメリカ人たちから受け入れられる現実感と説得力を持っていたということになる。

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by ruhiginoue | 2012-05-19 13:25 | 文学 | Comments(0)