井上靜の気楽な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも気楽にe-mail:ruhiginoue@excite.co.jpまで


by ruhiginoue

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 狛江市の政治について、珍しい共産党員の市長が長期政権となってきたことと、その堕落と終焉について、なるべく気軽に語ろうと考えて譬え話をしたのだが、あくまでも気楽な譬えなので、その他にはどうということではない。
 


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by ruhiginoue | 2012-06-30 21:56 | 政治 | Comments(6)
 中国の宇宙飛行士3人が搭乗した宇宙船「神舟9号」が無事帰還した。
 中国国内には、政治や経済で解決できない問題があるのに、宇宙開発に力を入れているという批判がある。
 同じことは、かつてソ連やアメリカでも言われた。
 アメリカの人気テレビドラマ『奥さまは魔女』でも、月面着陸を報じるテレビを興味深げに観ているダーリンに、サマンサは「最近は行ってない」と言ってダーリンが驚き視聴者は笑うが、勤務先の社長ラリーはちょうど税務の時期だったことから、あんなことのために税金を取られるなんて不愉快だと言い、また、近所の交差点が危なくて通学路だから子供も毎日通るのに、信号を付けるよう陳情しても役所がモタモタしていて、ロケットも結構だが、その前に信号を付けてからにしろと怒る人もいる、という風刺があった。
 有名な天文学者カール=セイガン博士は、代表作『コスモス』で、宇宙開発は巨費を投じるが、環境対策などを地上から研究するよりはるかに安上がりであるとし、食糧難対策にもつながので、飢えている人たちがいるのに宇宙の夢に無駄遣いという批判に反論していた。
 そうはいっても、為政者は国威発揮と軍事技術開発に眼が行くもので、だからセイガン博士は宇宙開発の軍事利用に反対して、デモで逮捕されたことがある。
 ちなみに、一緒に逮捕された有名人は、反戦活動でも有名な俳優のクリス=クリストファーソンとかマーチン=シーンら。あとスポック博士もいた。『スタートレック』ではなく反核にも熱心な医学者で、日本では育児書でたいへん有名なベンジャミン=スポック博士である。しかし彼の専門は精神科なので、その育児書に医学界で批判もある。
 それはともかく、宇宙開発の理由がどんなに良心的あっても、それでスポンサーが金を出すのではないということだけは間違いない。

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by ruhiginoue | 2012-06-29 18:21 | 国際 | Comments(0)

肝炎訴訟

 肝炎訴訟が各地で起こされている。この、国の責任を問う裁判とともに、原告らが厚生労働省前に集まり、早期解決を訴える。

 これは他人事ではなく、きわどいところであった。防衛医大の手術で、もしも輸血や出血を止める血液製剤を使用していたら、感染していただろうと医師たちから指摘された。

 そして、その手術について裁判で防衛医大が、誤診ではなく美容外科手術であり適切であると主張したことに、医師たちは誰も驚愕し、信じられないと言った。さらに、興味を持つ医師にはその書面を見せると吃驚仰天に近い反応である。

 まず、患者が希望していない美容外科手術を医師から奨めることが、普通ありえない。それでも私設の美容外科なら、儲け主義の悪徳医師と診療所が横行しているが、国立の大学病院である。

 また、合併症などリスクが高い手術を強く奨めたうえ、さらにリスクが高い輸血の用意をしながらの手術ということだから、そんなことをした医師は、「まじめな話そいつは絶対に頭がおかしい」とか、「ほんとうに医師免許を持っているのか」などと大抵の医師は言う。

 ただ、その防衛医大講師だった伊藤嘉恭医師について、やったことの異常さに驚いた慶応大病院の医師が、学会で話してみたところ、知っている医師が何人かいて、かなり評判が悪かったと言った。

 これについて、防衛医大で伊藤講師の上司であった新井という助教授(今でいう准教授)も、理解できない手術であり自分なら絶対にしないし、手術が行われた後に内容を知って不可解だったと断言した。これは裁判にも証言として提出された発言であり、同じことを学会でも言っていたことを学会の理事長から聞いた。


 その「美容」手術の手術結果。撮影は防衛医大の研修医。裁判で伊藤医師は、この手術が美容的に最善であると強弁した。

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 そんな伊藤医師から個人的に雇われたのが、銀座ファースト法律事務所の田中清弁護士である。この異常な手術が適切であると主張したうえ、デタラメな医学文献を証拠として提出するなどしながら、患者はうそつきのクレーマーであるから、裁判が終わる前に逮捕して口封じせよと、警察に告訴した。

 この、でたらめな告訴状は結局一蹴されたが、このことを問題にされると田中清弁護士は、異常な医師個人から金で雇われていたのが実態なのに、防衛医大の弁護をした国の代理人であるとして、政治的配慮を求め続ける。だから、田中弁護士は裁判で被告となっても逃げられるのである。

 田中弁護士は、医学部卒数年で日本一の権威者となったと自称する伊藤大先生が間違いを犯すはずがないという妄言だけが、そのよりどころだった。非常識であるし、現在、伊藤医師は防衛医大ではなく千葉の大変な田舎で診療所を経営し、過去を知らない患者たちを相手にしている。

関連項目
防衛医大の手術の問題

追記 最近またアクセスが急増したのはこれのためであろう。

千葉で大橋巨泉氏に薬の誤投与(過剰投与)をして衰弱させ遺族が許せないと言っていたという報道について





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by ruhiginoue | 2012-06-28 19:42 | 司法 | Comments(0)

魔術師、還らず。狛江市

 この話題はあまり気が乗らないのだが、何か言えと煩いので譬えながら気楽に述べることにする。
 
 東京都狛江市の市長選挙は、四期十六年に及んだ矢野裕市長が勇退を表明し、後継候補として元市議会副議長の田辺良彦市議が辞職して立候補、保守派に僅差で敗れた。
 この敗北の結果について田辺は、「矢野市政を受け継ぐことができなかったことは不徳の致すところで、申し訳なく思う。支援者の方たちにおわびしたい」などと語ったそうだ。
 
 矢野市長は元共産党狛江市議会議員団幹事長で、市議から市長まで選挙で落ちたことが無い「不敗」の人である。これは共産党としてはきわめて珍しい。しかも市長選挙では、反共で野合した自民・公明・民主・生ネ・連合東京を破った。大要塞を極少数で攻略したようなものである。
 それで、このブログでは前に「不敗の魔術師」「ミラクル・ヤノ」と称えたことがある。また、当方の書いたことが機関紙『しんぶん赤旗』に引用されたり、記者にインタビューをうけコメントが掲載されたりしたこともある。 

 しかし困ったことに、共産党は無邪気にはしゃいでいた。『赤旗』は満足な分析をせず狛江に続けと叫び、他の地方では議員たちがブログなどで「快挙」とおめでたいことを言っていた。
 共産党だけで勝てるなら、都知事だってなんだって、もっと共産党が勝っているはずだ。
 狛江市は長年にわたる保守政治の中で腐敗が進み、ついに前市長がバカラ賭博で借金夜逃げ汚職の発覚で逮捕という前代未聞の不祥事が起き、東京の中で目立たない日本で三番目に小さな市が一躍全国に知れ渡った。市民が怒り、保守派もあえて共産党候補に投票した。
 それだけなら一期だけで終わっている。ところが四期十六年続いた。それも、他党派の包囲網のなかで、マスコミも含めた敵から集中砲火を浴びながら。
 それはなぜか。市民が共産党を説得して成立した政権だったからである。矢野議員を辞職させ市長選挙に立候補させることを、共産党本部は反対した。リスクが高すぎるから当然だ。
 しかし市民団体が、熟考のうえ二桁人数の候補者から選んだという事実は無視できなかった。そして市民団体と地元共産党は徹底的に細かく政策を擦り合わせて合意すると、共産党本部を説得した。最初は断念を迫った共産党も、政策合意の緻密さを知ると反対を撤回して支持と支援を決めた。
 社民党の保坂展人議員(現世田谷区長)も、隣の世田谷から応援に来た。排他的な共産党選挙としては異例である。だから矢野市長を推した勢力は、広範なうえ単なる野合ではなかった。それが強みであった。
 こうした経緯により誕生した市長なので、政策も党派色は押し出さず、突出していた土木建設費用を削減して福祉にまわし、芸術振興に力を入れた。市民集会に出席したときでも、例えば狛江市は『岸辺のアルバム』のモデルだが、多摩川の氾濫など災害のとき、自衛隊の出動を要請するかまでも、市長は市民集会で直接対話して意思表示や決定をしている。
 こうして、反共攻撃は結果として反市民となる構図を作りあげることに成功した。だから矢野市政は持ちこたえられたのだ。議会で多数派の自民公明民主の野合による不信任攻撃にも曝されたが、これを何度も乗り切った。このとき矢野市長は心労から白髪が一気に増え、これを見た市民が心配して応援のため市議会傍聴に駆けつけたのである。ここが足立区とは大違いだった。

 これを理解できない共産党が、ついに縁故政治をはじめてしまったことは、前に狛江市の共産党はどうしてしまったのか で、指摘した。(リンク先を参照)
 そして市長の甥は選挙向けのブログを作り、冒頭からタイトルに文字絵が使われていて、もちろん文字絵の使用が直ちに悪くはないが、しかし選挙に立候補します「よろしくお願いしますm(_ _)m」ではなく、「はじめまして(・∀・)つ。岡村しんです」だった。
 その後も、地元の保守派政治ブログで、市長の甥の岡村議員のブログは大体が「今日は何々でした。何々だと思いました」というもので、小学生の作文並みだとコケにされてきた。
 そして引退するベテラン市議の後釜となった市長の甥は、その「地盤・看板・鞄」をそっくり譲られた。しかも共産党の広報では選挙前から議員扱いである。これについて市長の掲示板では、引退する議員の票を受け継がせるなどして市長の甥を市議にすることは、縁故政治ではないか、長期政権による堕落ではないか、との批判に狛江市共産党の責任者として田辺良彦はこう応じている。
 「なぜここまでのご批判があるのか、正直理解できません」「後を引き継げるかどうかは、有権者の皆さんが判断するものです」(2011.05.07)
 これでは二世三世が跋扈する自民党と同じであるが、この田辺も祖父が共産党の議員であった。そして、どういう経緯か不明で、田辺は単に矢野市長から後継にと言われたとだけ説明があり、市長選挙に立候補して敗北した。
 これについて当人の言を当てはめれば、「有権者のみなさん」は、田辺では「後を引き継げ」ないと「判断」したわけだ。

 先の譬えを続けると、ヤンの後継者がユリアンではなくフォークだったようなものである。岡村伸と田辺良彦を足したらフォークである。キャラ説明は「ニコニコ大百科」に、誰が書いたか未確認だが、小説とアニメに基づいて、きちんとまとまっているので、抜粋引用させてもらい手抜きすることにする。

 アンドリュー=フォークとは、『銀河英雄伝説』に登場するキャラクターである。
 フォークは個人的なコネで作戦案を最高評議会に持ち込み、これを最高評議会は「軍部からの作戦案」として承認した。
 肝心の作戦案は「多数の同盟艦隊で侵攻し」「臨機応変に対応する」という、作戦の目的が全くないものであった。会議に同席していたアレクサンドル=ビュコックは「ようは行き当たりばったり」と酷評し、同じく同席していたウランフらも呆れていた。
 フォークには「軍事行動はそれを実施・成功することにより、政治及び社会目的を達成する助けとなる」という、軍事の常識が全く欠如していたことが明白である。
 ビュコック中将は撤退を司令部に進言するも、対応したフォークはまともに取り合わなかった。これに対し、ビュコックは次のようにフォークを強く叱責している。
 「他人に命令するようなことが自分にできるかどうか、やってみたらどうだ!!」
 これでフォークは癲癇性ヒステリーを起こして卒倒してしまう。
 同盟軍の限界を見計らい、ローエングラム艦隊は攻勢に出る。被害は尋常なものではなかった。
 以上だけでも相当な罪だが、これ以上に後世の人々の怒りを買ったのがヤン暗殺への加担である。

 自分が市長の甥だと威張り散らし、議員になる前から、選挙運動のとき自分で働かず命令ばかりしていた岡村伸に、ビュコック中将の言葉はピッタリだが、他にもその信じられない愚かさの実例を挙げていたら際限なくなる。しかし問題は個人の資質とか縁故だけではない。

 相手候補は官僚出のうえ高齢であり、外見も印象が良くなく、演説も口ごもってばかりで力がなかった。政党の相乗りで組織的支援はあっても、これが逆に政党不信から票を失うのが今の風潮でもある。

 有効投票数  29932  高橋くにひこ  16377
               田辺良彦    13555

 この結果に、同市の社民党の議員は、ブログでこう指摘した。

 「田辺氏は善戦した。1500票をひっくり返せば勝利だったのに驚く。広報を普通につくれば勝っただろう。だが、そうできないのが共産の限界」
 「広報の変てこさ・異常さに気がつかないのが共産党の限界」
 「『愛している』などという奇妙なことばや『やるっきゃない』『第2次矢野市政を引き継ぐ・支える』などという変てこで政策が書いていない広報が大問題」
 「普通に、磨きこんだ政策をいかに限られた紙面に載せるか腐心することなく事前ビラを撒きまくってしまう」
 「事前の大量なビラ・街中を歩きまわるメガホン集団はどこから発想するのか???」
 「ポストの中が腐りそうなぼけた顔写真ののったチラシに市民はうんざりというより背筋が寒くなるほど恐ろしさを感じたと思う」
 「与党ボケした政策運営に市民が怒っていることに気づかず『素晴らしい成果!!』」
 「でかいピンボケ写真、薄黄色と薄緑のカラーのチラシ」

 この指摘のとおり、狛江の共産党は『銀英伝』のフォークを意識し、態度から作戦までを真似たのではないかというほど、やることがソックリであった。狛江市の共産党議員は、次の選挙で大敗する可能性があるけれど、その前に全員辞職するべきだ。
 
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by ruhiginoue | 2012-06-26 12:55 | 政治 | Comments(4)

横須賀米兵強盗殺人事件

 今日は、東京高裁で、横須賀の米兵による強盗殺人事件の控訴審判決があった。控訴棄却で被害者の敗けであった。

 この事件は、横須賀で出勤途中の女性が米空母の乗組員に殺害され、現金一万数千円を奪われたもので、現在、犯人は終身刑となって服役中だ。犯行の前に夜通しの深酒をしていて、この事件を知った在日米海軍は直後に外出と飲酒の規制をした。もともと隊内の風紀が乱れていた中で起きた事件であるから、米軍の監督責任と、それに対して適切な対処をしてこなかった日本政府の責任を問い、被害者女性の夫が訴訟を起していた。

 しかし裁判所は、個人の犯行であり米軍と日本政府に責任は無いとの判断で、これが二度繰り返されたというわけだ。

 この犯人は、女性に道を訊くふりをして声をかけ、殴りつけて金を奪ったのだが、それだけでは被害者が死ぬことは無かった。その後も、執拗に殴りつづけて、女性の顔面は原型をとどめていなかった。なぜ、金を奪うだけなら不必要な殴打をくり返したのか。それは、最初は金さえ奪えばよいと思っていたのだが、殴るのが手段ではなく目的になってしまったからだ。殴るのが面白くなってしまったというのだ。

 これで思い出すのが、米軍兵士としてベトナムに従軍し、その後は軍隊の告発をしているアフリカ系アメリカ人のアレン=ネルソン氏が日本で講演したさいの話だ。日本で米兵が凶悪犯罪を起こすと、司令部は表向き遺憾の意を表明するが、内心では日ごろの訓練の成果があったと喜んでいると語っていた。
 なるほどスタンリー=キューブリック監督の『フルメタルジャケット』に描かれていたような図式だ。あの映画で特訓を担当する教官は俳優ではなく実際の体験者で、除隊後も悪夢にうなされるそうだ。

 また、マスコミも取材に来ていたが、少年犯罪とは違い相手は政府と米軍であるから、遺族の夫をテレビに出して、「許せない」とか「犯人を死刑にしろ」とか絶叫させたりはしない。

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by ruhiginoue | 2012-06-22 21:33 | 司法 | Comments(0)
 前に問題とした土日P事件元被告の非常識というより異常さについてだが、この元被告は現在、「よど号事件」に関与した人たちが北朝鮮による拉致事件にも関与した疑いで逮捕状を出されたため日本に帰国できないことで、国家賠償請求訴訟を起こす運動を熱心に支援している。
 もちろん、ハイジャックで北朝鮮に行き政治的活動をした人たちや、その周囲の人たちでも、拉致事件に関わったかどうかは個別に確認しなければならないし、そのうえで、明らかに無関係である人までが相当の根拠がなく疑いをかけられたなら、それはそれで問題にするべきだろう。
 ただ、いわゆる極左の立場をとる人たちが、このような特殊に政治的な問題では熱心である一方、先に指摘したように、特殊に政治的ではない一般人が権力犯罪の被害に遭ったことを嘲り笑い悦に入る態度をとり続けていれば、一般的な支持を得られるはずがない。
 そして実際に、社会に関心を持った普通の市民たちが、例えば気の毒な冤罪被害者を助けたいと考え、運動に関与しようと思っても、そこでは極左の人たちが、公安事件で同類項の人たちだけを支援していて、それ以外は見下して笑っているという、そんな運動の実態を目の当たりにして、落胆して離れてしまっている。
 さらに、増税の影に隠れきちんと議論されず国会で強行されてしまった違法ダウンロードの問題など、普通の人が恣意的な法運営により突然犯罪者にされる不安に対して、反対する議員や弁護士の諸団体から批判の声があがっているが、そうした社会的な関心が盛り上がることを妨害してしまうだろうし、現に妨害している。
 ただでさえ、みんな不安を抱いているのに、そこへ、普段から極端で非常識な人たちばかりが騒いでいるものだから、なんとか安心したがっている多くの人たちは、一部の特殊な人たちだけの問題であり、自分は関係ないと信じ込もうとする。
 これは本当に深刻な問題である。


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by ruhiginoue | 2012-06-21 20:26 | 社会 | Comments(0)
 上杉隆のテレビ局批判と橋下擁護のインチキぶりを指摘したが、それについてもう少し詳しく述べたい。
 上杉は、テレビ局(MBS・毎日放送)が、大阪の橋下市長と番記者のやりとりの中から、市長が語気を荒げている場面だけ放送したことで市長が不快感をツィターで表明している件について、その番記者が悪い質問をしたことが原因なのに、その部分を欠落させて、市長が感情的になっているように見える部分だけを放送したから、MBSが虚偽の放送をしたと非難し、このようなことをテレビ局は良くやると言って攻撃している。
 もちろん、一般的には、悪意ある編集をして本質を歪める放送があり、テレビ局は批判されてきた。
 例えば、かつて80年代に、今では故人となったあの三浦和義氏が、週刊誌やワイドショーで騒がれたさいのことだ。三浦氏が飛行機に搭乗したところへ、テレビ局に雇われたカメラマンが乗り込んできて、三浦氏を勝手に撮影しはじめた。これに三浦氏は、自分を撮るのは良いが、他の乗客に迷惑になるから照明に気をつけて欲しいと言ったそうだ。飛行機の中では寝ている人もいるから、当然のことだ。それをカメラマンは、何度言っても無視しつづけたので、怒った三浦氏は紙コップの水をカメラマンにかけてしまった。それでやっとカメラマンも、相手が怒っていることに気づいたようだった。
 ところが、そこに至るまでの経緯は削除し、三浦氏が紙コップの水をかける場面だけをワイドショーが放送した。そのうえで、出演者たちが三浦氏を非難し、その一人の有名な女優が「三浦さんって、暴力的な人ですねえ」と言った。
 これについて三浦氏は、当時『朝日ジャーナル』誌に寄稿し、この女優さんは、放送されたものだけを見てコメントしたのではないか、経緯を知らないのではないか、などと言ったうえ、同じ印象を持つ視聴者は多いだろうと指摘し、テレビ局の偏向した番組製作を批判していた。
 このようなことは、ほんとうによくある。最近では、冤罪説も根強い和歌山の毒入りカレー事件で死刑判決をうけた主婦が、ホースで水を撒く場面を執拗に放送し、報道陣に妨害をしているように見せて、いかにも悪い人と印象づけようとしていたことが記憶に新しい。
 しかし上杉が非難する、橋下市長と番記者のやりとりから放送で削除された場面は、記者の質問を市長がはぐらかそうとしてスリカエを行ったため言い争いとなった場面なのだから、こんなところは削除してもむしろ当然である。そのうえで不穏当な態度をとっている市長の姿を批判的に放送しても特に不当ではない。
 しかも、橋下は市長であり、公人である。その立場にあるので、有権者の知る権利から記者の質問を受けたのであり、その質問とは政策に関してのものだった。それをはぐらかし、あげ足取りで勝ったとはしゃぐ愚かな姿など、放送しないでやったほうが橋下のためとも言える。
 ところが上杉は、もともとある報道の問題を牽強付会し、自分の権力を維持するため姑息な手段を駆使している橋下を擁護し、報道の責任をそれなりに果たそうとして権力者に立ち向かった女性記者とテレビ局を、権力に擦り寄って攻撃したのである。
 どうも、ジャーナリストと自称して反権力の姿勢をとって見せながら権力の側に立ち、実際に体を張って権力と戦っている人たちを侮辱したり誹謗したりする者たちは、この上杉隆といい、週刊金曜日の常連でピースボートにも乗っかったとかいう藤井誠二といい、橋下の側に付く。それも橋下が権力にすりよるにつれて、橋下が人気取りで叩いている官僚ではなく、権力に迫害されている人を擁護している者たちを攻撃する。
 その意味で橋下は、反権力の実態を測るリトマス試験紙の役割を果たしている。

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by ruhiginoue | 2012-06-20 12:14 | 政治 | Comments(6)
 5月8日、大阪市庁に登庁した橋下徹市長に対して行なわれた「囲み取材」での、橋下氏とMBS(毎日放送)の女性記者との“バトル”について。

 上杉隆という「ジャーナリスト」が「SAPOI」6月27日号誌上でMBS批判をしている。

 MBSの記者は、3月に行なわれた大阪府の府立学校の卒業式における君が代の起立斉唱命令について質問したのだが、記者が基本的な事実関係について理解していないと感じた橋下氏は、「起立斉唱命令は誰が誰に出したのか」と逆質問した。
「質問するのはこちらだ」と言って記者はなかなか答えようとしないが、橋下氏が繰り返し答えを求めると、ようやく「(命令の主体は)教育長」などと答えた。だが、記者の答えはいずれも間違いだった(正しくは「教育委員会が」、「全教員に」)。
 この他にも、記者が、教育行政における教育委員会と首長の権限分配などについて理解していないと受け取れる質問を繰り返したため、橋下氏は「勉強不足だ」「取材をする側として失礼だ」「とんちんかんな質問だ」などと強い口調で反論した。
 後述するように、この記者会見の動画はネット上にアップされており、それを見た一般人からは「橋下の完全勝利」「大手メディア記者の敗北」といった快哉を叫ぶ書き込みが相次いだ。その後、MBSはこの会見をどのように報じたか。
 この3日後、MBSの夕方の報道番組「VOICE」の中で15分程度、君が代の起立斉唱問題が批判的に取り上げられた。そこで使われた会見の映像は、橋下氏から批判された記者の質問や記者を批判する橋下氏の言葉が全てカットされ、起立斉唱問題についての橋下氏の強い口調の発言だけがつなぎ合わされていた。
 仮に視聴者が番組だけを見たならば、橋下氏がいかにもエキセントリックな人物であり、自らの権限で強権的に起立斉唱を行なわせたという印象を持ったとしてもおかしくない作り方だった。質問した記者の「勉強不足」は隠されている。

 いっぽう、週刊ポスト2012年6月15日号には、こんな指摘が掲載された。

 MBSの女性記者が橋下市長に舌鋒鋭く詰め寄られた5月8日の囲み会見だ。「君が代の国歌斉唱」に端を発する口論は、「勉強してから来い」と記者が罵倒される騒ぎになった。大阪市政の動きをウォッチし続け、『橋下徹 改革者か壊し屋か』の著書もあるジャーナリストの吉富有治氏はこう語る。
「ネットでは『橋下さん、その通りだ』『よく言った』との声が多かったんですが、おかしいなって思う場面がたくさんあるんです。例えば記者に『私の質問に答えられないようならこの会見に来るな』と言っている。政治家の説明責任と、記者が読者に対してする説明責任は次元が異なる問題でしょう。橋下さんは論点をすり替えるのが巧い」
 口論を公開した動画アクセス数が200万回を超え、記者が所属するMBSへのクレームが殺到したという。
 こうした丁々発止は珍しくはなく、実名で記者の名前がツイートされ、罵られることさえある。その度に記者には「反論できなかった」「勉強不足だ」――といった声がぶつけられる。
 番記者を擁護するつもりはないが、橋下市長は役所を代弁して意見を述べることができる立場である。一方、記者たちが会社代表として持論を披露することはできないのもたしかだ。
 番記者の一人がいう。
「それが記者の弱みだとわかっていて、そこに付けこむのが橋下流。質問には相当神経を使わなくてはいけない。例えば『これから○○さんと会うようですが、何を話す予定ですか』には、『これから話をするんだし相手に失礼じゃないか』と。『皆さん、あの記者にもっと考えて質問するよう教えてあげて』と橋下市長が皮肉った記者がネットで名指しされ、恥を晒されてしまう。記者が発言を躊躇するのも無理はない」
 記者クラブでは、いつのまにか厳しい質問を浴びせる機会は減少。橋下市長中心にメディアが回るようになっているという。

 どちらも、小学館が発行している雑誌だが、正反対である。
 
 上杉隆という記者は、報道の構造的問題について発言しているとして一部で注目されているが、それを言いたいために、すでに一般的に知られているよくある問題を、橋下対番記者の一件に当てはめたようだ。
 しかし、吉富有治が指摘するように、橋下は明らかに質問をはぐらかすため問題をすり替えており、しかも報道が権力に弱い点につけ込んでいる。
 また、テレビが都合よく編集することで問題がよく起きていることは確かだが、この件では当てはまらない。質疑応答の趣旨を歪めたのなら別だが、この件でテレビ側が都合の悪い部分を放送しなかったとしても、それはそもそも橋下がはぐらかしたためのことであり、橋下が感情的な対応をした場面だけ放送されたのも、質問に答えられないのを誤魔化したことで言い争いとなったのだから、橋下自らが原因を作っただけのことである。
 それを無視する上杉の記事は、さらに報道を萎縮させ、権力の監視という使命を果たせないように仕向けており、普段自らが主張していることに逆効果となっている。
 もっとも、すでにこの上杉という人は食わせ物であることは周知の通りで、日本の報道のあり方を批判しながら、そこで引用するのは外国の報道でもとくにタチが悪いAPとかAFPが出所の御用報道で、そんなのを無批判で鵜呑みして受け売りコメントしていたりするお粗末である。
 
 ただ、吉富有治が「番記者を擁護するつもりはない」というように、このときの記者も対処を間違えた。答えに窮するとはぐらかす逆質問をして「勉強不足」というのは、政治家に限らず実力以上に偉そうにしなければならない立場の者の常套手段なのだから、記者は橋下に対し、誤魔化すなと頑張り続けて一歩も引くべきでなかった。
 このとき記者は、命令に従うというのはどの程度のことになるのか、という質問をしており、これに対して命令はどこから出るのかと質問し返した橋下は、同じ命令でも出所により強制力の厳密性が異なるわけではないのだから、明らかにはぐらかしている。
 これは、医学を題材にした小説で知られる元医師の作家ロビン=クックも書いている。医学の専門知識で教授が学生に逆質問や無関係質問をしてきても、そんなのは建設的な質疑応答ではなく、相手を貶めて自分を持ち上げようというものだから、むざむざ相手の話に乗せられないよう、答えてはならない。
 これはハーバード大医学部など優等生の間では、常識らしい。ところが日本では生意気だということにされる。日本でも常識にしたほうがいいだろう。

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by ruhiginoue | 2012-06-19 12:58 | 政治 | Comments(4)
 再々婚を発表した松田聖子を、田原俊彦がブログでユーモアも交えながら祝福している。この二人は同じ80年に売れ出したアイドル歌手で、当時はCM共演もしていたし、一緒に歌ったこともある。並ぶと見た感じはお似合いだが、その歌唱力の極端な差でずっこけた人も多かった。
 同じく80年に売れ出した芸能人の一人に、ビートたけしがいる。彼はアイドル歌手ではなくお笑い芸人であり、下積みの時期があったので年齢もずっと上だが、一躍知られるようになったのは同じ年であった。
 このビートたけしが、田原俊彦をバッシングしていたことは、ほとんど忘れられている。ビートたけしは、田原俊彦が記者会見で「僕はビッグ」という発言により思い上がっていると叩かれた当時、スポーツ紙上で「トシチャンでーす、なんて、つい先日まで言っていたアイドル風情が生意気だ」と攻撃していた。
 この田原発言は話題になり、彼は当時売れっ子だったCM出演が激減してしまった。そして仕事から干されかけていることをネタに、いわゆる自虐ギャグのCMをするなどしながら、地道に復帰してきた。そして後に彼は、あの発言は不用意であったと反省しているが、本意とは異なって受け止められてしまい遺憾であるとも言っている。
 あとで冷静に考えれば、あの発言は問題になっても仕方ないが、それにしてもマスコミの叩き方は少々ヒステリックであった。これは、田原俊彦が記者会見に最初から喧嘩腰で臨み、しかも芸能記者たちに「貴方達が嫌いだ」とまで言って毒づいており、そのうえでの発言だったから、派手に叩かれたと言える。
 どうして、彼がそんな態度だったのか。会見の趣旨は、彼に娘が生まれたということだった。そして、これは私生活のことなので記者会見する必要もないことだが、なのに追いかけられてしまうから仕方なく、不愉快でもそれだけ自分が大物ということなのだろう、という話の流れだった。
 だから、後に彼が、あの発言はあくまで皮肉だったというのは、決して後から言い訳したのではなく、実際にそうだったと考えられる。
 では、どうして彼はきちんとした意思の表明をせずに、喧嘩腰で不機嫌さ丸出しになってしまったのかが疑問だ。芸能人は騒がれてナンボの商売であり、注目されなければ、それはそれで困るだろうし、自らの印象を損ねたらいけないくらいのことは、わかっているはずだ。
 これについて彼は、対応の失敗をしてしまったという認識はあるようだが、あの当時としては、山梨に住む彼の母や姉のところに取材が押しかけてたいへん迷惑だったので、つい感情的になってしまったということだった。
 それなら、かつて週刊誌の発行元に抗議に押しかけ暴力沙汰を起こし逮捕され傷害罪で有罪となったビートたけし※も、家族にまで週刊誌の記者が取材に来て迷惑だったからと法廷で言い訳していたが、どうして彼は田原を擁護せずに芸能マスコミと一緒になって叩いたのだろうか。
 まず考えられることは、田原発言の意味を咀嚼せずに、たけしは非難した。また、たけしは妻子ある身で未成年者に手を出していたことを追及されたことを焦ったのが本当のところなので、弁解は後付けでしかないと指摘されている。
 それらもあるだろうが、やはり、集団で一人を叩いているのを見ると、集団のほうに迎合して一緒になって一人を叩くという性癖が原因だろう。実際に彼の発言はことごとく、その趣旨は権勢に媚び弱いもの虐めである。そうやって悦に入る。また、それが受けてしまう。
 ただ、あの80年に、田原俊彦が『哀愁でいと』を、松田聖子が『青い珊瑚礁』をヒットさせてスターダムに登った一方で、ビートたけしは交通標語をパロディにした「赤信号、みんなで渡れば怖くない」のギャグで大受けしていたが、これは日本人の集団性を皮肉っていて、善悪や是非より周囲に合わせがちな危険性を警告する意味もあったのだが、それをたけしは自ら否定してしまった。
 これは、たけしの人間性にも起因しているのだろうが、それだけではなく、世情がそうさせているのだろう。そうすると受ける。だから、これはたけし個人の問題ではない。世の中全体が病巣となっている。

 ※ビートたけしの週刊誌フライデー暴行事件について

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by ruhiginoue | 2012-06-17 22:38 | 芸能 | Comments(0)
 パロデイ・コラージュで知られるマッド・アマノ氏の個展が、「銀座モダンアート」(http://ginzamodernart.com/) 東京都中央区銀座 1-9-8 奥野ビル608 電話・FAX 03-5579-9830で、好評につき一週間延長して26日(火)まで開催されています。
 原発問題を風刺した新著『原発のカラクリ』(鹿砦社・刊)に収録の作品を展示しています。
 
 昨夜は、その出版記念パーティでした。マッド・アマノ氏に、月刊『紙の爆弾』誌の中川編集長が話をきいています。
 
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 余興に、あのザ・ニュースペーパーズがやってきました。野田総理や、菅前総理、小泉Jr、谷垣氏らになりきってのパフォーマンスで、笑わせてくれました。
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 撮影は井上静

 これがその新著です。

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by ruhiginoue | 2012-06-16 22:35 | 美術 | Comments(2)