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by ruhiginoue

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    ツイッターの某匿名アカウントが、自己紹介で二十歳代と自称しながら若者の立場で政治や選挙を語るとしているにしては内容が七十年代で、実は六十歳代の人ではないかという可笑しい感じがした。
 このアカウントは、けっこう多くの人がフォローしているが、その内容を批判している人も多くいる。それは当然のことであり、あって自然なことなのだが、批判している人の中に、やはり自己紹介と内容との食い違いを感じているという人がいる。

 これについて、そんなことはなく若い人だと思うとか言う人もいるが、これは意味のないことだ。こういう「反論」をするということは、内容から年齢を推測していると解釈しているからそうなるのだが、それは誤読とか誤解とかいうものだ。若くても発想が古臭いという話なのだから。

 それに、そもそも匿名アカウントなのだから、それを書いている人について自己紹介と違うということ自体は無意味な話だ。あくまで、違うことによって滑稽な感じがするということであるから、もしかすると、ほんとうに若くてほんとうに年配の人と同じ発想をするという人だっているかもしれない。

 だいたい、アカウントを作成するとしたら、次の三つが主だろう。

 一、本名など身元を明らかにして責任をもつ。
 二、架空の人物を設定して演じる。
 三、誰によるものかは関係ない内容だけにする。

 だから、一ではないけど、どんな者なのかは自称しているなら二のように徹底するべきで、そこに疑義を持たせないようにし、疑義を呈されても匿名で証明できないように自らした以上は文句を言わず、それができないなら三のように自己紹介的なことは一切しない、というようにするものだ。


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by ruhiginoue | 2016-05-31 17:20 | 雑感 | Comments(0)
 英国の名匠ケン ローチ監督がまた受賞したが、これも社会問題を見据えた作品であった。
 かつて彼は日本で受賞したさい、賞の主催者にフジサンケイグループがいることを知ると、社会派を自認する彼は不快そうにしていたが、拒絶するのではなく受賞したうえその賞金をそっくり日本の労働運動に寄付するという粋なことをした。

 ケン ローチ監督を最初に知ったのは『ケス』だった。この映画を最初に観たのはテレビで『少年と鷹』という題名で放送された時で、主人公の少年と鷹ではなく隼の話であるからこの題名は変だ。
 しかも同年にアメリカで製作された『少年と鷹』がある。こちらは原題が山腹の片側というような意味で、明るい冒険物語ふう家族むけ学校の上映会むけという内容だった。

 そして、子供のころにアメリカ映画の『少年と鷹』をテレビで観て面白かったから、また放送されると思って観たら別の映画で、しかも英国の曇って湿った風景の中、切ない話が展開されるから驚いてしまった。

 この邦題については、すでに色々と言っている人がいる。アメリカ映画とイギリス映画で全然違うものに同じ邦題が付いていて紛らわしいものとしては『フランケンシュタインの逆襲』などがあるけれど、この英国映画の『ケス』はアメリカ映画との違いが衝撃的だった。
 そして、『ケス』がケン ローチ監督の作品であることを知ったのは、ずいぶんと後になって、誰が監督かを意識て映画を観るようになってからだった。

 ということで、また同監督の作品を観たくなった。


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by ruhiginoue | 2016-05-30 17:31 | 映画 | Comments(0)

経済的徴兵の危なさ

 平成元年の89年に、東京都練馬区の交番にいた警官二人が元陸上自衛隊員と格闘して発砲までしたがアーミーナイフで殺害されたランボーみたいな事件の犯人は、銀行強盗用に拳銃を奪おうとしたと供述した。
 両親の離婚などで家庭が荒れ、大学進学をあきらめて自衛隊に入り、体力や運動神経など優秀と評価されていた。しかし、家庭が富裕でなかったから惨めな思いをしたので、大金を手に入れたかった。そして自衛隊を辞め、銀行を襲うことを考えたと言う。現在は死刑判決が確定している。

 大阪の付属池田小学校に乱入して児童らを殺害した男は、親が「お受験」させてくれず、高校を中退して自衛隊に入り、その後は仕事と結婚で学歴がなにかと問題になった。名門校に入れてもらえる恵まれた子供を道ずれにして死のうと考えた。子供を次々と刺す手際が良かったから、自衛隊で練習した銃剣術の応用だったという指摘もある。
 裁判では自分の命で償うと言った。そして再審の意思がないので死刑執行が早かった。
 
 岡山駅で線路に突き落とす殺人事件を起こした高校卒業直後の18歳男性は、失業した父親から無理矢理に大学進学をあきらめさせられていた。成績はよくて東京大学に進学を希望していたが現役合格は難しく、家庭が富裕ではなかったから浪人して予備校通いは無理ということで、他の国立大学に推薦入学をと学校は指導していた。それを強引にやめさせられ、ハローワーク通いをさせられた。

 大学ではなく大学校なら、学費は無料なうえ公務員の研修とみなされ初任給程度の手当がでる。しかし、今は田母神俊雄が防衛大に入った当時と違って競争が厳しい。田母神俊雄は福島の高校で成績が良かったけど家が貧乏で、成績の良い同級生が東北大に行くのをしり目に防衛大に入る。そうしたら、周りがバカばかりに見えてしまい自分を過大評価しまったのだろうと言われている。

 もし、岡山駅の事件の少年が進学をあきらめ自衛隊に入って自棄糞気味に猛訓練してから事件を起こしていたら、犠牲者は一人では済まなかったかもしれないし、家庭の貧困から防衛大に入っていたら、田母神俊雄のような出世亡者の守銭奴になっていたかもしれない。

 今、貧困と格差のため進学を断念する人が増え、そういう人を自衛隊に入れればいいという「経済的徴兵」を目論む人たちがいるけれど、それは危ないということが解らないのだろうか。


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by ruhiginoue | 2016-05-29 18:03 | 社会 | Comments(7)
 沖縄でまた米軍がらみの事件があって、オバマ大統領の訪日などが控えている時期に最悪のタイミングだと言われているが、そういう問題ではないという批判もある。当然だ。

 貧困のため軍隊に入り除隊後はベトナム戦争体験を語っていた元米兵のアレン ネルソン氏が講演で述べていた。
 米兵の暴力事件が起きると、関係者らはいちおう遺憾の意を表明するが、軍の指揮官は喜んでいる。訓練の成果があったということだからだ。訓練とは武器の使用方法だけではなく、精神を作り変えることでもある。

 スタンリー キューブリック監督の映画『フルメタルジャケット』で、海兵隊の新兵をしごきまくり虐めた部下に射殺される教官役は、自分の実体験に基づいて演じていて、軍隊時代のことで今も悪夢にうなされると言っていた。
 この映画の日本公開で最初は戸田奈津子が字幕を担当したが、それを逆直訳して読んだ監督がダメだと言った。戸田奈津子の字幕は会話がはずむ一方で、戦争映画になると軍事に疎いらしく誤訳をすることがあるけれど、これはそういうことではなく、兵士を鍛えるさい卑猥な女性蔑視の言葉で罵倒するセリフが柔らかすぎるということだった。それで男性の翻訳家に交代した。
 実際に、海兵隊ではこの映画と同じように、人間性を貶めて人命をなんとも思わないようにさせる。そこで女性蔑視や母親を侮辱する言葉を執拗に浴びせる。

 こうして、戦場で躊躇わないよう「一人前」に訓練された兵士だから、暴力や殺人の事件を起こす者もいるだろう。沖縄以外でも、米兵が主婦を殴り殺した事件の犯人は、最初は金を取ろうとしただけだったが、殴ることが面白くなってしまったと供述。執拗に連打された女性の顔は原型をとどめていなかった。

 ところが、今度の沖縄で女性が殺害された事件の犯人は、軍属で現役兵士ではなかったと言い訳めいたことが言われている。
 しかし平成元年の89年に、東京都練馬区の交番にいた警官二人が元陸上自衛隊員と格闘して発砲までしたがアーミーナイフで殺害されたランボーみたいな事件では、犯人が元自衛官だったので、自衛隊が警察に遺憾の意を表明した。

 ところがアメリカが相手だと、なんとかして無関係ということにしたいのだろう。しかし、かえって空々しい。


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by ruhiginoue | 2016-05-28 18:01 | 映画 | Comments(10)
 選挙資金の不正で逮捕されてしまった田母神俊雄もと空幕長は、その時の金の問題についての話を聞いていると、駄目だと解りそうなことが解っていないとしか思えない。言い訳で「知らなかった」とかいうのとは違う感じがする。


 かつて、若い男に調子のいい話をもちかけて金を騙し取り続けた詐欺師が、自衛官を何人も標的にして成功しており、その男は逮捕されると警察の取り調べで「自衛官は世間知らずで騙しやすかった」と供述したことが報道されていた。
 自衛隊では、若い隊員が無駄遣いで道を誤らないよう給与は強制的に貯金させているそうだが、そういうこともあってか、金に免疫が無い人がしばしば見受けられる。

 自衛の範囲を逸脱した命令には違反してもよいと自衛隊内で呼びかけて辞めさせられ「反戦自衛官」と呼ばれた人たちがいる。一部では英雄と称えられていた。
 ところが、その中に金に汚い人がいたから、スタンドプレーで名を売る人は信用できないと指摘して、おそらく田母神俊雄も同じだと、前から言って来た。
 ただし、本当に悪気がないので、たいへん迷惑ではあったが、そんなに頭にこない。むしろ、そういう人と関わった自分が甘かったという反省の気持ちが強い。

 その反戦自衛官氏は配偶者が盟友だったが、他人が公然と話すべきではない事情があって、支えてくれる女性ではないと聞いており、そうでなければもう少し違ったはずだと思う。
 
 また、単身赴任の自衛官が放火事件を起こし、一生懸命働いているのに家族がわかってくれなくてイライラしブチ切れてしまったと言っていたことが報道されたが、これとは違い自分の義理の姉は、配偶者が自衛官で、朝早く出勤するから必ず先に起きて着替えも食事も用意して玄関を出てから姿が見えなくなるまで見送るなど細かいところまで配慮し、それが当たり前だから、そうしないほうがおかしいと言っていた。
 そして、スポーツが得意だっただけでなく学校の勉強もちゃんとしていた人だけど、それでも世事には疎いところがあるから、配偶者が支えないといけないと言っていた。

 ところが、田母神俊雄という人は周知のとおり、他の女性がよくなってしまったから離婚したいと言って泥仕合をしていた。だから駄目だったのだろう。

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by ruhiginoue | 2016-05-27 17:25 | 社会 | Comments(2)
 猪瀬前都知事は、オリンピック誘致の買収疑惑について「都民が力を合わせて勝ち取った」と言っているようだが、本気でそう思っているとしたら奇妙だ。あまりにも猪瀬前都知事の発言は空々しい。

 そもそも、オリンピックの開催地が東京と決まった時、みんな不可解に思ったのは猪瀬知事のためだった。猪瀬知事が東京に決まってほしいと言うさい、有力候補地だったトルコについて侮辱的な発言をし、国際的な問題になっていたからだ。開催地の立候補をしたのだから売り込むことを言うならいいが、他の候補地をこき下ろすことはしないようにするものだからだ。

 それで、東京の都知事がそのような違反をしたので国際的に評価が悪くなってしまい、開催地は東京ではなくトルコに決まるだろうと言われていた。
 この時、証券会社などのアナリストも、これでオリンピック開催はトルコに決まるだろうから、投資するならオリンピック開催にからんで開発が進むトルコの債権が良いと推奨していた。
 
 ところが、この予想が外れてしまい、トルコに投資した人たちは損してしまった。それでも、損した投機家たちは勧められたことを怒らなかった。猪瀬発言でトルコだと自分でも思ったからだ。それ以前から原発事故の心配もあった。だから、それなのに東京と決まった時は不可解だったのだ。

 これで猪瀬知事はホッとしたはずだ。東京が落選したら、他にも原因があったとしても、都知事の発言が響いたということで責任を問われて進退問題にも発展しそうだったからだ。
 ところが政治資金問題が発覚して猪瀬知事は辞任に追い込まれた。どっちにしてもダメだったということだから笑ってしまうが、おかげで都知事選挙のやり直しとなり、また都政の停滞と税金の無駄遣いであったから、笑ってばかりもいられない。
 
 そうしたら、なんで東京なのかと思っていたら賄賂だったということだ。なーんだ、そういうことか。なにが「都民が力を合わせて勝ち取った」だ。と呆れていない人はいないだろう。
 
 都知事は税金で飲み食いする。オリンピックとパラリンピックの開催は賄賂で買収する。そうしておいて、これは前にも言ったが障害者の予算は減らされているのだ。
 座頭市の口癖は「嫌な渡世だな」だったが、今だったら「嫌な都政だな」と言うだろう。


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by ruhiginoue | 2016-05-26 17:07 | 経済 | Comments(0)
 刑事訴訟法案で盗聴の簡便化などが図られているが、そもそも通信傍受法案はもちろん問題だらけではあるけれど、法律がなくても盗聴は横行していたから、悪い法律でもできた以上は従わないといけないので、かえって盗聴がやりにくくなったのが実態だった。

 すでに、警察が違法に盗聴していたことは、神奈川県警による緒方参議院議員宅盗聴事件があった。
 この盗聴の違法性が裁判で問われると、隠れて密かにやったので職権乱用ではないという判決。これについて辻本清美(のちに国会議員)は、「松本均(もと兵庫県警、現在は地方議員)さんの本(内部告発書、第三書館)を読んで『交番の裏は闇』(同著書名)だと知っていたが、裁判所の裏も闇」と批判した。これは週刊誌なども取り上げ「警察だけでなく裁判所の裏も闇だった」と見出しにした。

 このように横行しているので、むしろ法律ができたほうがマシというひどさであった。
 
 また、前に成田空港建設反対運動をしている千葉の農家の人が言っていたが、わざと電話で「何月何日に何処で」と言ってからその日にそこを観察していると、必ず警官が来ていて、これがほんとうの情報ならどこからか聞きつけたとかスパイとかの可能性もあるが、その電話だけで相手と申し合わせて言った嘘だから、明らかに盗聴だとわかるという話をしていた。
 これは色々な市民運動をしている人が、似たようなことはよくあると言っている。

 そして、防衛医大と訴訟をしている当時、国側の代理人弁護士が、患者の自宅の電話の内容を知っていると口を滑らし、まるで盗聴していたみたいだと思い、それで元自衛官に相談したら、中央調査隊(情報隊)の仕業だろうと指摘した。
 
 それで、東京弁護士会に人権救済申立をして調査したが、当該弁護士に問質すこともせず、「不処置」とされた。日弁連も同様というかさらにひどい対応だったことは、前に述べたとおり。
 このように弁護士と日弁連は権力に対していつも腰が引けていて、権力が人権蹂躙の法案を出してきたと批判されると、いちおう批判や反対の「声明」をマスコミ向けに発表するが、そのための行動は無い。せいぜいデモや集会をしようと呼びかけるだけ。
 それだけでなく、弁護士の中には、権力に積極的な協力をし、権力に立ち向かう市民を権力と一緒になって迫害する者がいる。それが弁護士会とか日弁連の執行部に蟠踞している。そして、問題になった刑事訴訟法案に日弁連が協力する。これについては拙書『朝日新聞の逆襲』で述べたとおり、マスコミがたまには頑張っても弁護士がダメなのだ。

 弁護士会と日弁連の裏も闇なのだ。 
 

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by ruhiginoue | 2016-05-25 16:56 | 司法 | Comments(0)
 「日本会議」という右派団体について成り立ちや活動を詳しく書いた本が話題になったが、これに、その日本会議がなぜか出版しないよう捻じ込むようなことをしたという。
 その本の内容は、とくに批判したわけではなく、活発で地道な活動をしてきたことについて記述しているから、評価していると受け取る人もいるし、その出版社も右派の内容を専門にしている。
 つまり、告発でも内ゲバでもないはずだが、明るみにされると困るということだ。秘密結社ではないが、大っぴらにされたくないのだろう。
 
 そうしたら、本を置かない書店が一部に出ているそうで、面倒なことになるのを避けようとしているのではないかと勘繰れる態度も見受けられるという。
 このように、出版は自由でも書店が恐れて置かなくなるのでは言論の自由に関わる。

 今はすっかり自主規制の時代になってしまったが、そんなこと昔はなかった時期もあって、そうすると街の本屋さんに強面の男が来て警察手帳を見せ店の売り場を指さし、「この本はどんな客が買っていますか」「近所の人で誰かいるでしょう」などと尋ねる。三一書房など左翼系の出版社とか、警察の内部告発本を出した時の第三書館とか、朝日ジャーナルだったりもした。

 これが後で問題になると、「近所で性犯罪があり、ポルノを買う客のことを訊いただけ」というような話をしてはぐらかすという。
 こういうことをされると、店の側は委縮してしまう。

 それでも、いちおう合法ということになってしまう。弁護士会とか日弁連が抗議に力を貸せばいいのだが、そんなド根性があるわけない。それどころか、権力犯罪に積極的に加担しているのが実態である。このことに対しては、先日も、霞が関の裁判所と弁護士会の建物が並んでいるところで抗議している人がいた。


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by ruhiginoue | 2016-05-24 16:54 | 社会 | Comments(1)

蜷川幸雄の罵声と死

 演出家の蜷川幸雄が死去したさい、テレビで彼の「熱血指導」の映像がくりかえし流されてた。そうした彼の姿は昔からテレビで何度も紹介されていて有名だ。演出するさい怒鳴ったり罵声を浴びせたりで、汚い言葉も連発される。
 こんなやり方をしなくても上手に演技をつけたり指導したりできる演出家はいくらでもいるのだが、それでも死んだ有名人ということで美化されてしまうのではないか。立場の弱い者を威嚇して従わせるのではパワハラと同じだ。

 しかし、蜷川幸雄という人はカメラを意識して演じていた部分もあっただろうし、あの暴力的な態度に「世話になった」という役者もいる。
 蜷川幸雄は自らが演じる側になることがあり、もっぱら演出家とかテレビのディレクターとか地で演じるような役だったが、それで演出している姿も意識してやっていたような印象だったし、また彼が演出家役で出演していた映画『Wの悲劇』(原作者の夏樹静子が先日亡くなったが、かなり違う脚色がされていた)では、演劇の世界の封建的な体質も描かれていた。
 そして、これは昔から言われていることだが、演劇をやるには、そのさい下積みとか付き人とかで、マゾっ気のある人でないと務まらないと言われてきた。

 つまり、蜷川幸雄はわざとあのような態度をとっていて、それが良くて付いて行った人たちがいたということではないか。
 それでも、蜷川幸雄に対して対等の人間として「あなたのそのやり方は間違っている」と指摘する演劇人がいても良かったはずだ。しかし日本にはいなかったということか。
 
 ただしアメリカでも、アメリカで一番の演技派俳優と称されていたヘンリー フォンダは、主演作『怒りの葡萄』『荒野の決闘』『ミスターロバーツ』の監督ジョン フォードと対立したさい「これまでのあなたのやり方は間違っている」と言ったので喧嘩になり、激高したジョン フォードがヘンリー フォンダを殴ってしまい決別した。
 一方、低予算だったのでスターを主役に据えられなかったことがきっかけで『駅馬車』に主演してから何度もジョン フォード監督作品に主演したジョン ウェインは、演技がヘタクソだったので監督から怒鳴られ罵倒されてばかりいたが、それに付いていくしかないと我慢していた。

 だから、日本の演劇にも大根役者が多いということだったのだろう。


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by ruhiginoue | 2016-05-23 17:41 | 芸能 | Comments(12)
 TPPの問題で、ほんとうは反対したいところなのだが、日本の農業と国民皆保険制度が崩壊するなら皮肉ではなく賛成であるということを、前回は農業について述べた。
 つづいて国民皆保険制度について。

 かつて手塚治虫も指摘していたように、医学があるから不自然なことになる。そこから人口の増えすぎや資源の使い過ぎと枯渇で戦争や環境破壊に発展する。特に日本は人口の増えすぎで国土膨張を志向して侵略戦争に突き進んだ歴史をもつ。

 だから医学の全否定を説く本もあるが、それが極論だとしても、医療制度の実態は命を救うより奪うほうが主になっているので、否定してしまったほうがよほど人道的である。厚生族が業界とつるんで人命をもてあそび貧困に陥れ、これを一部の者たちが利益にして贅沢三昧である。
 これを支えているのが国民皆保険制度であるから、そんなもの崩壊して国民の多くが医療と縁遠くなったほうが、まだ命が助かるというものだ。

 そもそも、むしろ全否定したほうがよいくらいの農業と同様に、医療が必要不可欠だと信じ込まされているから、その強迫観念によって、とうていまともではない今の制度がありがたいものだと錯覚させられてしまうのだ。

 この現実に認識が甘いから、「瑞穂の国」や「国民皆保険制度」とかいう幻想を「守れ」と言う人が少なくないのだ。

 そして前回も問題にした佐高信のように、自他ともに認める左翼が、田中総理大臣のような土建屋はダーティで小泉総理大臣のような厚生族はクリーンだと言ってしまうのだ。
 他にも、三木総理はクリーンでハト派だと言っていたが、彼はただ「田中角栄くん驕るなかれ」と言ったり、暴力団系右翼から「容共」と非難され襲われ、ちょうど野坂昭如に殴られた大島渚のように眼鏡が飛ぶ様子がテレビに映ったり、という程度のことだった。
 また三木および弟子の海部文相のちに総理こそ教育の復古調政策に熱心で、ここから反動化が特に進んだということは、音楽家の高橋悠治も著書で『君が代』に反対を表明するさいに指摘していたが、その認識が日教組崩れ元高校教師の佐高信には欠如しているようだ。

 これでは、厚生族を「クリーン」と言っても無理はない。これが評論家としてマスコミで売れていて、しかも左翼だと思われている。自民党が安泰なわけだ。 




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by ruhiginoue | 2016-05-22 12:20 | 経済 | Comments(1)