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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

「ピースボート」が自衛艦に護衛されることを非難する非常識

 ピースボートという社会科見学ツアーには、海賊対策として自衛艦を派遣することに批判的な人や団体が関わっているのに、航行のさい自衛艦に護衛されていたと、産經新聞が非難していたそうだ。あいかわらずタカではなくバカの新聞で、これだから倒産秒読みとまで言われる事態となるのだ。
 その海賊とは、食い詰め農民の成れの果てらしいが、要するに強盗である。国権による武力攻撃でもテロでもなく、政治性の無い暴力略奪集団だから、それへの対処はほんらい軍事力ではなく警察力であるべきで、しかし、その「力」が足りない場合に装備や人員を「軍事」から「警察」が借用するもの。
 そうしたけじめを付けないから、専守防衛を否定しようとする政治的意図を批判されたのだった。
 また、軍事力の派遣を是としても、自衛隊だから反対という意見もある。他の国の軍隊なら良いが、日本の自衛隊は専守防衛に徹し外国に出ないのが原則だから。あるいは、日本の自衛隊は信用できないから。
 これについて、おそらくピースボートの乗客の多くは前者の反対理由だろう。そして、どうしても軍事力が必要であれば、外国軍のお世話になり、その代わり他のことで恩返しするべきという意見になる。
 そうではなく、海賊は自ら撃退したいと考える人もいるだろう。ただし個人や民間で、勝手に武器を積み訓練したうえで戦うというのは、少なくとも日本では出来ない。規制でがんじがらめだから、勝手なことをしたら『ヤマト』でおなじみの今は亡き西崎義展氏のように刑務所行きだ。
 そのため、公的機関に守ってもらうしかなく、そのうえ、担当する公的機関は自衛隊に決定された。反対だったが決ってしまったので仕方ない。不当だと思っても正式に決まったことには従わないといけない。
 しかし従いながらも政策を批判をすることはできる。当たり前のことだ。例えば税金について。消費税率を上げることには反対だが、法律が通ったなら従わなければならなず、仕方なく払い(納め)ながら、ほんらい他の分野で増税すべきだとか、そうではなく無駄遣いをなくせば増税しなくていいとか、いろいろ意見することはできるし、法案に反対していた人でも、決められた税金に基づく政策の恩恵を受けて良い。
 これとまったく同じことであるから、自衛隊の護衛を受けながら自衛隊が護衛することに反対しても問題は何もない。政治で決められたことに、市民と自衛隊の両者とも、従っているだけだからだ。それが社会の仕組みだ。
 こんな当たり前のことを、産経はまるで解っていない。だからバカなんだ。
 
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by ruhiginoue | 2009-05-22 00:53 | 社会