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by ruhiginoue

今TBSが駄目なのは、昔は良かったから

 昔は良かったTBSが、今はすっかり駄目になったと言われているが、これは昔は良かったから、それが原因で今は駄目になったのだ。
 長らく「報道のTBS」「ドラマのTBS」と呼ばれた。
 報道については、オウム真理教による坂本弁護士一家殺害事件に関連するTBSの不祥事が明らかになったさい、筑紫哲也氏は「TBSは死んだ」と言い、降板も考えた。
 オウム真理教が宗教儀式で百万単位の金員を取っていたことについて批判があり、これにオウム側は、信者が希望して支払うのだから信教の自由と反論していた。だが、オウムはその儀式に効能があることを京都大学医学部で研究して実証されたと嘘を言って勧誘した事実があり、これでは詐欺だと坂本弁護士に指摘された。
 これに焦ったオウムが坂本氏の暗殺に出て、彼の妻子も巻き添えで殺されたわけだが、坂本弁護士のオウム批判はTBSのインタビューの中でのことで、放送されていなかった。ところが気になるオウムは、そのビデオを見せるように要求し、なぜかTBSは応じてしまった。そのうえこの事を坂本弁護士には知らせなかった。
 あまりの非常識に、唖然としたのは筑紫氏だけではなかった。しかし番組は安定して長続きしていたから、TBSに留意された筑紫氏は、仕方なくやっているような態度が目立つようになり、番組も無気力な雰囲気となって漫然と続き、代わる番組は作れなかった。
 ドラマについても、同時期から批判があった。例えば、フジテレビで高視聴率番組を連発し一躍有名になった脚本家の野島伸司氏が、今度はシリアスなドラマをと提案したのにフジテレビから無下に一蹴されてしまい、そこでTBSで山田太一氏のドラマを担当する人に接触し、そこからヒット作が生まれたのだが、話は面白いのに映像が良くなかった。
 これは他の脚本家による作品も同じで、やけに地味とか霞んでいるとか暗いと言われ、山田太一脚本の代表作も、話はさすがベテランだから巧みだけど、シリーズが進むうちに「90年代に入ってもまだ70の感覚で製作されている」と指摘されたものだ。
 これは、TBSが昔は良かったので、その頃に仕事した人たちが自家撞着しつづけ、新しいことが出来ず、反対にフジテレビは、もともと振るわなかったので、後の世代の人たちに意欲があれば任せるという現場だったからだ、と指摘されている。
 ところが、それからだいぶ経つのに、なぜかTBSは指摘された問題について改めようとしなかった。そして今、この体たらくである。経営に関してはコンサルタント会社の指導を受けたりしていたが、それより前にまずは本業をより良くする努力が必要だったはずだ。
 しかし一度染みついたものは、なかなか抜けないのだろう。

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by ruhiginoue | 2010-03-08 12:04 | 社会