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by ruhiginoue

しょせんは闇サイト

 「闇サイト殺人事件」は、ネット上で知り合ったばかりの者たちが安易に犯行に及んだため、事件自体は特に珍しいほどではないのに、不気味な印象となって騒がれた。
 しかし、しょせんは闇サイトであった。暴力団や過激派とかテログループなら、もともと結束力があるうえ裏切り者は抹殺とか粛清されるのだが、ネット上でのニワカ仲間はあっさりと自首し仲間を売る者が出て、一気に全員御用となった。
 こうなったのも、自首すれば減刑という法規定の成果なのだが、にもかかわらず検察は、感情的になった遺族を利用したうえ法を曲げてまで、自首した者も死刑にしろと求刑し、マスコミも同調して煽っている。
 これでは、法規定の成果を無にしてしまううえ、闇サイトでの犯行は捕まりやすいからやめた方が身のためという抑止効果まで損なうから、そうした二重の意味で、治安悪化と社会不安を招いてしまう。
 どうしてそうなるのかというと、決して検察とマスコミがバカだからではなく、むしろ狡猾だからである。
 まず、権力にとっては、社会不安によって大衆の心理を権力に依存させたほうが支配しやすいし、マスコミとしては、犯罪が多ければセンセーショナル報道のネタになって商売上の利益となる。
 そして、インターネットを悪者にしたいのだ。
 権力としては、規制や監視をする恰好の口実が、闇サイトによる凶悪事件だったのだから、「しょせんは闇サイトだった」という決着にはしたくない。なんとしても「こんな恐い事件の原因になるのだから、言論の自由どころではない。規制も仕方ない。いや当然だ」ということにしたい。
 またマスコミとしては、威信低下と減収をもたらしたインターネットほど憎いものは無い。
 つまり、闇サイト事件で自首減刑を否定しようとする動きは、犯罪に厳しくして治安を良くするどころか、逆に治安悪化を意図的に招こうとしており、そのことにくわえ、言論や表現や通信の自由を損なわせようというファッショ的な目論みでもある。要警戒だ。

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by ruhiginoue | 2010-08-11 12:04 | 社会