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by ruhiginoue

機動隊が「国営暴力団」と化したのは

 俳優で歌手のいしだ壱成が、地震の前の4日付けブログで、子供の頃に原発反対運動に参加していたことを綴っていて、それが今になり話題となっているそうだ。
 チェルノブイリ原発事故のあと、その原因である出力実験を四国の伊方原発が行うというので、母親とともに抗議に出かけた11歳のいしだ壱成は、機動隊の壮絶な暴力に見舞われたという。
 実は、機動隊が「国営暴力団」と非難を込めて呼ばれるようになったのは、ちょうとこの時期だった。
 もっと前から暴力警官の事件はあり、例えば赤塚不二夫が自らの目撃によって漫画に描くきっかけとなった「新宿騒乱事件」などの学生運動や、「安保反対闘争」などの大衆運動に、機動隊が集団で暴力を振るい、死傷者が出る事態となっていた。
 しかし、その当時は、警官の一方的な暴行があったと同時に、一部で過激な学生などが、角材や鉄バイプを振り回したり、火炎瓶を投げたりもしていた。こうした行為は、権力に弾圧の口実とされる。また、一般市民から反感を買い、現実に運動が大衆から遊離してしまった。
 そんな六十年代・七十年代への反省から、また消費社会の成熟と保守化の進行もあり、八十年代からの市民運動は、啓発された市民としての自覚をもち、過激な行動は慎み、むやみに騒ぐことは控えようと呼びかけがあった。
 これを無視する者たちも一部にいて、そんな人たちは大体が、七十年代方式の運動でなければ運動ではないと非難した。しかし、左寄りかつ左巻きの人たちによる観念的な政治闘争なんかよりも、とくに子を持つ立場から母親が大きな役割を果たす反原発運動は、はるかに力強かった。
 そして、推進する業界と政府の意向を受けて偏向した公安警察などが訊ねてきて、運動の思想的政治的背景は何かとあからさまに質問してきたさい「思想でも政治でもなく、母親です。守らなければならない子供の命があります」と穏やかに毅然と言って、これには威圧的な警官が何も言い返せなかったのだった。
 もう、暴力はお互い様ということは言えなくなった。だから、集会やデモに対して微罪別件逮捕をしたり、女性の髪の毛を引っ張って引きずるなど、とんでもない弾圧があったさい、機動隊は国営暴力団だと非難されたのだった。
 しかし、弾圧とマスコミへのバラマキ工作をしながら、過疎地に対して札ビラで顔をひっぱたき、原発は推進された。安全に配慮したから理解されて受け容れられたのではない。
 その結果が、今の事態である。

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映画 - エキサイトニュース
by ruhiginoue | 2011-03-30 14:06 | 社会