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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

戦争だけでなく民主主義の問題

 リビアのカダフィは正式な地位に就いてなかったが、顔役のようにして影響力を持っていた。
 そんな形ではあるが国一番の権威者として影響力を40年以上も持っていたにしては、 腐敗が少なく善政をしいていた。
 アメリカの大統領なんて、40年どころか4年足らずでも堕落している。
  カダフィの政治理論書『緑の書』は、「51パーセントの得票を得た勢力が、49パーセントに対して絶対的な支配権を認められるような民主主義では駄目だ」という趣旨の指摘をしている。これは、日本でも欧米でも、長きに渡り問題にされてきたことだ。多数決に名を借りた全体主義に至りがちな民主制度の欠陥として。
 ここでカダフィは、それなら直接民主制のほうが望ましいと説いている。直接民主制を実施している国は現実にあるが、カダフィが説くものはスイスなどの住民集会とはやや異なり、砂漠に点在するオアシスごと部族ごとの共同体を、自然の秩序とみたて、自治を認めるというものだ。これは『アラビアのロレンス』にも描かれていた、当地の特殊な政治風土を踏まえたもので、日本の「地方分権」とは異なる。
 そのうえで、部族の上に立つ「顔役」のような専制をとっているから、国家が社会を丸ごと強制的同一化する独裁とはまったく異なる。これは欧米でも指摘されてきたことだ。
 ところが日本の報道は、これら周知の事実に反した嘘を垂れ流している。例えばTBSの報道は、『緑の書』は「民主主義を否定している」と報じていた。 戦争翼賛のために嘘の報道をしたわけだ。
 ここで問題なのは戦争についてだけではない。今、ちょうど大阪で行われている選挙にもみられるし、アメリカの大統領選挙でも同様だが、もともと勢力と財力のある者同士だけで、宣伝合戦による印象づくりの成果として、一回の投票で一時的に多数派とされた勢力が権力を握り、他はすべて否定して強制的に従わせようとする政治の、どこが民主主義なのか、という問題がある。

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by ruhiginoue | 2011-11-21 19:43 | 政治