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by ruhiginoue

東京大空襲と光市母子殺害事件と対朝鮮

 東京大空襲訴訟について、訴えるなら日本政府ではなくアメリカ政府だという初歩的な間違いをしている人のことを指摘したが、ただしそれは賠償請求のことであって、道義的な責任の追及ならできる。
 ところが、日本もアメリカも追及しないで、例えば当時の朝日新聞の報道が軍の言いなりだったから悪いと罵り、そのうえ戦後は左よりの論調だと非難している人たちもいる。
 もともと朝日新聞は国策新聞であり、だから226事件でも反乱軍に襲撃されたのだが、それを自ら、軍の急進派に襲われた良識的新聞だということにしてしまったわけだし、また戦後だって田中角栄総理から国有地の払い下げとかNETをテレビ朝日として系列下するのに配慮してもらい、それで田中内閣の親中外交という国策に迎合した報道をしたのだが、それを中国寄りの左翼偏向報道だと意図的にすり替えて非難する連中がいただけである。
 こんなのはネトウヨの類がしていることなので無視すれば良いかというと、そうもいかない。戦争体験のある世代でも同じことを言っている者たちが少なくないのだ。
 これは結局、敗戦国である日本の政府も、敵だったが戦勝国であるアメリカも、どちらも追及できないものだから、『朝日』が悪いという情けなさ過ぎる八つ当たりをしているのだ。
 これと同じように、前に指摘した光市母子殺害事件など少年事件だとヒステリックに「死刑」「死刑」と騒ぎまくり、もっと凶悪で反復性のある暴力団の犯罪だと萎縮と沈黙である。
 ただ、少年が相手でも、在日朝鮮人学校の連中に対しては、喧嘩になると半端じゃないのでとても恐いから避ける。そしてチマチョゴリを模した制服の女生徒に嫌がらせをする奴らがいる。
 対北朝鮮外交がうまく進展しないことについて、わざとこじらせて軍拡の口実にしているという指摘もあるが、なんであれ、根底には日本の政治と外交の下手さがある。そのはけ口として民族差別をするのは最低であるが、そこでも相手が恐いと避けて、弱い者虐めに走る。
 これは当然、北朝鮮にも情報が入っている。そして、日本とは、相手が大人しいと威勢よくするが、強く出られると腰砕けになり、対アメリカのことでもわかるように、勇んで喧嘩をふっかけておいて、負けたら卑屈になる、という民族性だと判断されてしまう。
 これでは国際社会で舐められて当然である。よく強硬派の人たちが「政府は軟弱外交をやめろ」と叫んでいるが、昔から「この程度の政府なのは、この程度の国民だから」というように、いくら政府を批判しても、それは国民性の反映でしかない。
 もしもほんとうに日本という国に強くなってほしいと考えるなら、まず自分が、弱い者虐めではなく強い者に立ち向かう気概を持つことだ。

 
 
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by ruhiginoue | 2012-03-15 18:02 | 社会