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by ruhiginoue

PAC3とP3Cよりも大事な区別

 田中防衛大臣が、迎撃ミサイルのつもりで「PAC3」を、対潜水艦哨戒機の意味になる「ピー・さん・シー」(P3C)と言ったそうだが、攻撃対象が空を飛ぶものと海に潜るものの区別くらいはつくはずだから、記号を間違えたのだろう。
 しかし肝心の北朝鮮が発射の準備をしている物と目的について、政府の発表とそれをうけた報道は、わざと不適切な表現をしているのではないか。
 この件は、北朝鮮が人工衛星の打ち上げをしようとしていて、これが成功すればミサイル開発など軍事利用ができるので、その威嚇対象となるアメリカが警戒しており、しかし失敗したら落下してくるので、地理的に近い日本は警戒している、ということだ。
 ところが、色々と報道をみていると「北朝鮮が、衛星打ち上げと称してミサイル発射」という表現ばかりである。それを言うなら「北朝鮮の、衛星打ち上げを口実にしたミサイル開発のためのロケット発射実験」である。
 そんなこと多くの国民はわかっていて、あやふやな表現を連呼することでなんとなく危機感を煽ろうという政治的な意図があるのだろうとみんな思っている。だから醒めた雰囲気となっているし、そんな無駄なことをするより、もっとまじめな対応をするべきだとタブロイド紙でさえ指摘している。
 それに、なんであれ間違えないほうがいいけれど、しかし軍事評論家ではない防衛大臣なら、兵器の記号を言い間違えないようにすることよりも、落下事故の危険可能性と開発実験による政治的緊張との区別をすることのほうが、よほど大事である。
 
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by ruhiginoue | 2012-04-09 21:42 | 政治