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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

市橋被告の判決

 昨日は、霞ヶ関の東京地方裁判所に行ったのだが、あの市橋被告の控訴審判決があったので、取材や傍聴抽選で混雑していた。
 これは主に殺意の有無が争点となり、有期刑か無期刑かで対立していたのだが、結局は一審判決のとおり重い無期刑となった。
 この被告は、手術で顔を変えて逃亡していたことで話題となっていて、80年の映画『ナイトホークス』を連想させた。手術で顔を変えてアメリカに侵入したヨーロッパのテロリストを、シルベスター=スタローンふんする警官が追いかけ回す話で、顔がわからない敵と戦うものだから、「SFみたいな刑事ドラマ」と言われたものだ。
 そして、その犯人役のオランダ人俳優ルトガー=ハウアーは、つづいて「刑事ドラマのSF」『ブレードランナー』で、宇宙から潜入したアンドロイドを怪演して話題になり、その監督リドリー=スコットは、続いて大阪を舞台にしたSFふう刑事もの『ブラックレイン』を作る。
 刑事もの映画の話はともかく、美容整形とか形成外科では、人相を別人のように変える手術はしないとの不文律があった。あの『ブラックジャック』の第一話では、迫害される人を逃がそうとしてその顔を手術で変えるが、追う権力の側からすれば不都合だ。
 ところが、日本では東京警察病院が形成外科の発祥の地のようになっているのだが、ここで金儲けの美容外科技術を宣伝するさい、運転免許の写真がわからなくなるほど変えられると誇っていた。
 そんな大掛かりな手術はリスクが高く、美容を目的にやって良いとは到底いい得ないのだが、それとともに、警察としては問題であることを警察病院がやるからとんでもない、というか滑稽というか、である。
 もともと形成外科は戦争で発達した技術で、だからアメリカとロシアは技術が進んでいるけれど、それだけ戦争ばっかりしていた、ということだから誇れることではない。
 これらの技術を日本に輸入して研究したのは、負傷した警官の治療などが目的で、この技術を使い警察病院で修行した医師たちは「十仁」の被害者を大勢治療したと言い、ところがその日本形成外科の父と呼ばれる大先生の跡を継いだ息子が金儲けの美容に傾いてしまい、また人柄的にも弟子たちからいろいろと悪口を言われているので、患者たちからは「形成外科の金正日」と呼ばれるようになっていて、そしてその息子も高齢になり第一線から身を引き、今では血縁ではない医師が三代目になっている。
 そして昨日は、美容外科と関連する裁判があった一方で、手術で顔を変えて逃亡していた被告の判決もあったのだった。SF刑事ドラマも、近いうちに現実となるだろうか。

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by ruhiginoue | 2012-04-12 21:33 | 司法