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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

背広とプラモデルと北朝鮮ミサイル

 近所の専門店で、店の人と背広の仕立てについて話していたさい、同じ形のものを同時に何着も仕立てるかどうかという話になった。
 あのアインシュタインは、同じ背広を何着も持っていたが、これは出かける前に何にしようか悩まないようにするためで、そんなことに脳細胞を煩わせるより研究など他のことを考えるのに頭を使いたかったらしい。
 これとは違い、仕事用だと同じものを何着も持っていると有用だし、しかも寸法を測って型紙を作るまでがけっこう手間暇かかるから、そこから同じものを何着も仕立てれば費用が安上がりということである。
 これと同様に、何か開発するとしても、設計図を作るまで研究する手間暇費用が莫大であるから、そうした研究開発に比べれば、そこに基づいて製造と組み立ては大したことではない。
 これについて、小学生のころに読んだ松本零士のSF漫画を思い出した。なかなか完成しない主役の戦闘メカについて、開発製造の中心となる科学者が主人公にプラモデルを示し、これを作るとしたら完成まで時間がどのくらいかかるかと問い、そのまま組み立てれば一時間くらい、パテを盛ったり色を塗ったりしたら二〜三日、と主人公が答えると、では部品の材料のプラスチックを流し込む金型と金型を設計する図面の段階から作ったらどうか、比較にならないほどの時間が必要だろう、と言う会話となり、そうすることで、作るよりその前の段階が大変だという説明となる。
 だから、北朝鮮がミサイル開発に役立つロケットを研究開発して人工衛星の打ち上げとして発射したが失敗し、これで莫大な費用の損となったけれど、懲りずに再挑戦すると言っていることを非難しても、むしろここでやめるほうが大損であるから意味が無く、他に支障が生じなければ、成功するまで続けるはずだ。
 これは道徳の問題ではなく、損得の問題である。
 
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by ruhiginoue | 2012-04-19 17:27 | 経済