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by ruhiginoue

オウムがロシアで流行したわけ

 立て続けに「逃亡オウム犯」が逮捕されたのは、教祖の再審のため新証拠として色々なことを言うためではないかという憶測もあるが、それはともかく、この件を報道した外国メディアをみると、やはり特にロシアの関心が高かったことに注目したい。
 オウム真理教が全盛期には3万人の信者を擁し、そのうち1万人はロシアの信者であったこと、事件を起こしたことで教団が無くなったあと、元信者たちによって「アレフ」という教団がつくられ、当初はかつてのオウム真理教ロシア支部長であった上祐史浩氏が代表であったことが、ロシアでは強調して報道されている。
 オウムがロシアで多くの信者を獲得した時期は、よく「ソ連崩壊」と呼ばれるソビエト連邦体制の解体による混乱の時代だった。超大国というよりどころを失ったロシアの民衆のなかに、宗教に救いを求める者たちがいて、しかしそれでも伝統的なロシア正教に回帰する気にならない人たちがいた。
 なぜならソ連は崩壊したが、それを作ったレーニンが言った「神のご加護を信じるなんて、安酒を飲んで精神を紛らわすのと同じ」という言葉はもっともだと思うからで、だから神ではなく仏すなわち自らが修行して「覚者」(古代インドのサンスクリット語やパーリ語で〝ブッダ〟)になろうという仏教に傾倒した人たちがいたわけだ。
 そしてオウム教団は無くなったが、しかしもうロシアの人たちとっては無用だ。WTOに加盟したがEUやNATOには入らずソ連の代わりにユーラシア同盟を構成しようとぶちあげるプーチンがいるからだ。
 そして日本は、まだオウムがあったら「ハルマゲドン」と言っただろう事態で、政権交代はしているが頼りなく、プーチンみたいなのは居ないので、もしかしたら橋下なんかが総理になっちゃうんじゃないかと心配されており、今は亡きいかりや長介じゃないが「だめだこりゃ」である。

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by ruhiginoue | 2012-06-04 20:05 | 社会