上杉隆の橋下擁護と報道批判の最低なインチキ
2012年 06月 20日
上杉隆のテレビ局批判と橋下擁護のインチキぶりを指摘したが、それについてもう少し詳しく述べたい。
上杉は、テレビ局(MBS・毎日放送)が、大阪の橋下市長と番記者のやりとりの中から、市長が語気を荒げている場面だけ放送したことで市長が不快感をツィターで表明している件について、その番記者が悪い質問をしたことが原因なのに、その部分を欠落させて、市長が感情的になっているように見える部分だけを放送したから、MBSが虚偽の放送をしたと非難し、このようなことをテレビ局は良くやると言って攻撃している。
もちろん、一般的には、悪意ある編集をして本質を歪める放送があり、テレビ局は批判されてきた。
例えば、かつて80年代に、今では故人となったあの三浦和義氏が、週刊誌やワイドショーで騒がれたさいのことだ。三浦氏が飛行機に搭乗したところへ、テレビ局に雇われたカメラマンが乗り込んできて、三浦氏を勝手に撮影しはじめた。これに三浦氏は、自分を撮るのは良いが、他の乗客に迷惑になるから照明に気をつけて欲しいと言ったそうだ。飛行機の中では寝ている人もいるから、当然のことだ。それをカメラマンは、何度言っても無視しつづけたので、怒った三浦氏は紙コップの水をカメラマンにかけてしまった。それでやっとカメラマンも、相手が怒っていることに気づいたようだった。
ところが、そこに至るまでの経緯は削除し、三浦氏が紙コップの水をかける場面だけをワイドショーが放送した。そのうえで、出演者たちが三浦氏を非難し、その一人の有名な女優が「三浦さんって、暴力的な人ですねえ」と言った。
これについて三浦氏は、当時『朝日ジャーナル』誌に寄稿し、この女優さんは、放送されたものだけを見てコメントしたのではないか、経緯を知らないのではないか、などと言ったうえ、同じ印象を持つ視聴者は多いだろうと指摘し、テレビ局の偏向した番組製作を批判していた。
このようなことは、ほんとうによくある。最近では、冤罪説も根強い和歌山の毒入りカレー事件で死刑判決をうけた主婦が、ホースで水を撒く場面を執拗に放送し、報道陣に妨害をしているように見せて、いかにも悪い人と印象づけようとしていたことが記憶に新しい。
しかし上杉が非難する、橋下市長と番記者のやりとりから放送で削除された場面は、記者の質問を市長がはぐらかそうとしてスリカエを行ったため言い争いとなった場面なのだから、こんなところは削除してもむしろ当然である。そのうえで不穏当な態度をとっている市長の姿を批判的に放送しても特に不当ではない。
しかも、橋下は市長であり、公人である。その立場にあるので、有権者の知る権利から記者の質問を受けたのであり、その質問とは政策に関してのものだった。それをはぐらかし、あげ足取りで勝ったとはしゃぐ愚かな姿など、放送しないでやったほうが橋下のためとも言える。
ところが上杉は、もともとある報道の問題を牽強付会し、自分の権力を維持するため姑息な手段を駆使している橋下を擁護し、報道の責任をそれなりに果たそうとして権力者に立ち向かった女性記者とテレビ局を、権力に擦り寄って攻撃したのである。
どうも、ジャーナリストと自称して反権力の姿勢をとって見せながら権力の側に立ち、実際に体を張って権力と戦っている人たちを侮辱したり誹謗したりする者たちは、この上杉隆といい、週刊金曜日の常連でピースボートにも乗っかったとかいう藤井誠二といい、橋下の側に付く。それも橋下が権力にすりよるにつれて、橋下が人気取りで叩いている官僚ではなく、権力に迫害されている人を擁護している者たちを攻撃する。
その意味で橋下は、反権力の実態を測るリトマス試験紙の役割を果たしている。
1日1クリック投票をお願いします
上杉は、テレビ局(MBS・毎日放送)が、大阪の橋下市長と番記者のやりとりの中から、市長が語気を荒げている場面だけ放送したことで市長が不快感をツィターで表明している件について、その番記者が悪い質問をしたことが原因なのに、その部分を欠落させて、市長が感情的になっているように見える部分だけを放送したから、MBSが虚偽の放送をしたと非難し、このようなことをテレビ局は良くやると言って攻撃している。
もちろん、一般的には、悪意ある編集をして本質を歪める放送があり、テレビ局は批判されてきた。
例えば、かつて80年代に、今では故人となったあの三浦和義氏が、週刊誌やワイドショーで騒がれたさいのことだ。三浦氏が飛行機に搭乗したところへ、テレビ局に雇われたカメラマンが乗り込んできて、三浦氏を勝手に撮影しはじめた。これに三浦氏は、自分を撮るのは良いが、他の乗客に迷惑になるから照明に気をつけて欲しいと言ったそうだ。飛行機の中では寝ている人もいるから、当然のことだ。それをカメラマンは、何度言っても無視しつづけたので、怒った三浦氏は紙コップの水をカメラマンにかけてしまった。それでやっとカメラマンも、相手が怒っていることに気づいたようだった。
ところが、そこに至るまでの経緯は削除し、三浦氏が紙コップの水をかける場面だけをワイドショーが放送した。そのうえで、出演者たちが三浦氏を非難し、その一人の有名な女優が「三浦さんって、暴力的な人ですねえ」と言った。
これについて三浦氏は、当時『朝日ジャーナル』誌に寄稿し、この女優さんは、放送されたものだけを見てコメントしたのではないか、経緯を知らないのではないか、などと言ったうえ、同じ印象を持つ視聴者は多いだろうと指摘し、テレビ局の偏向した番組製作を批判していた。
このようなことは、ほんとうによくある。最近では、冤罪説も根強い和歌山の毒入りカレー事件で死刑判決をうけた主婦が、ホースで水を撒く場面を執拗に放送し、報道陣に妨害をしているように見せて、いかにも悪い人と印象づけようとしていたことが記憶に新しい。
しかし上杉が非難する、橋下市長と番記者のやりとりから放送で削除された場面は、記者の質問を市長がはぐらかそうとしてスリカエを行ったため言い争いとなった場面なのだから、こんなところは削除してもむしろ当然である。そのうえで不穏当な態度をとっている市長の姿を批判的に放送しても特に不当ではない。
しかも、橋下は市長であり、公人である。その立場にあるので、有権者の知る権利から記者の質問を受けたのであり、その質問とは政策に関してのものだった。それをはぐらかし、あげ足取りで勝ったとはしゃぐ愚かな姿など、放送しないでやったほうが橋下のためとも言える。
ところが上杉は、もともとある報道の問題を牽強付会し、自分の権力を維持するため姑息な手段を駆使している橋下を擁護し、報道の責任をそれなりに果たそうとして権力者に立ち向かった女性記者とテレビ局を、権力に擦り寄って攻撃したのである。
どうも、ジャーナリストと自称して反権力の姿勢をとって見せながら権力の側に立ち、実際に体を張って権力と戦っている人たちを侮辱したり誹謗したりする者たちは、この上杉隆といい、週刊金曜日の常連でピースボートにも乗っかったとかいう藤井誠二といい、橋下の側に付く。それも橋下が権力にすりよるにつれて、橋下が人気取りで叩いている官僚ではなく、権力に迫害されている人を擁護している者たちを攻撃する。
その意味で橋下は、反権力の実態を測るリトマス試験紙の役割を果たしている。
1日1クリック投票をお願いします
by ruhiginoue
| 2012-06-20 12:14
| 政治