被爆と差別と仏教
2013年 02月 04日
広島で被爆し、渡米してやけどの治療を受けた「原爆乙女」の一人で、被爆証言者として平和の尊さを訴え続けた山岡ミチコさんが亡くなったとのこと。82歳だった。
被爆者たちの多くは、当然のことなのだろうが、加害国であるアメリカを恨んでいた。しかし、治療のためなどでアメリカに行ったところ、意外だったり驚いしたりしたのだそうだ。
なぜなら、アメリカでは、戦争や政治と戦災被害者個人とは別だと考えられていたし、そもそも、国籍や人種で偏見があるとしても、怪我や病気の人はいたわるもので、差別するなんてとんでもないというのが当然だったからだ。
これが日本では、外敵の攻撃によって被害を受けた同胞を、その被害である病気と怪我によって差別することがまかり通っていた。敗戦によって卑屈になっていただけでなく、宗教の影響で、被害者は前世で悪いことをしたから罰を受けているなどと侮辱した。
これは、あのハンセン病差別と共通である。これについては、国の誤った政策があったため国家賠償請求訴訟が起こされ、国が責任を認めたが、同時に仏教界の一部の宗派が、仏教界も差別を煽ってしまったとして公式に謝罪の声明を発した。
そして、今後は原発事故によって子供の被害が出たら、やはり差別が起きるだろうし、それを政府は利用し、被害者を自業自得とすることで自らの政策の責任から目を逸らそうとする、なんてことが起こりかねない。
そんなことがあってはならないと、若い僧侶たちが運動を始めているそうだ。それを聞いて、仏教界もまだ捨てたものではないと感じた。
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被爆者たちの多くは、当然のことなのだろうが、加害国であるアメリカを恨んでいた。しかし、治療のためなどでアメリカに行ったところ、意外だったり驚いしたりしたのだそうだ。
なぜなら、アメリカでは、戦争や政治と戦災被害者個人とは別だと考えられていたし、そもそも、国籍や人種で偏見があるとしても、怪我や病気の人はいたわるもので、差別するなんてとんでもないというのが当然だったからだ。
これが日本では、外敵の攻撃によって被害を受けた同胞を、その被害である病気と怪我によって差別することがまかり通っていた。敗戦によって卑屈になっていただけでなく、宗教の影響で、被害者は前世で悪いことをしたから罰を受けているなどと侮辱した。
これは、あのハンセン病差別と共通である。これについては、国の誤った政策があったため国家賠償請求訴訟が起こされ、国が責任を認めたが、同時に仏教界の一部の宗派が、仏教界も差別を煽ってしまったとして公式に謝罪の声明を発した。
そして、今後は原発事故によって子供の被害が出たら、やはり差別が起きるだろうし、それを政府は利用し、被害者を自業自得とすることで自らの政策の責任から目を逸らそうとする、なんてことが起こりかねない。
そんなことがあってはならないと、若い僧侶たちが運動を始めているそうだ。それを聞いて、仏教界もまだ捨てたものではないと感じた。
by ruhiginoue
| 2013-02-04 00:08
| 社会





