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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

当時は合法だった論の無責任と司法関係者の無知無関心

 ナチ政権のドイツで、政府と総統を批判するビラを大学で配布した学生らを死刑にしたことについて、ドイツの最高裁判所は、戦後になってからも、手続きには沿っていたので当時としては合法だったとの見解を表明している。
 そうすることで、国の責任を免罪にしていたのだが、これについて、ナチと戦争を言論によって批判したためギロチンで殺されたショル兄妹らの悲劇を描いた実話の映画『白バラは死なず』(統一前に西独で製作された旧作)は、最後の場面で、そうした最高裁の見解を批判的に説明している。
 ちなみに、数年前に日本でも公開されたリメイク映画は、ドイツ統一後に、旧東ドイツで発見された資料をもとに、裁判の内容をより詳しく描き足している。
 旧作も新作も、弾圧裁判における裁判官の狂気じみた態度が共通している。このような裁判官は、現在の日本でも東京高裁などでしょっちゅう見かけるから、傍聴してみたらいい。
 そんな狂気の裁判も、法律にしたがって手続きを踏んだのだから、当時としては合法だったというわけだ。しかしドイツでは、80年代すでに「当時は合法」論の無責任さが問題にされていた。だから映画にも反映していたのだ。
 ところが日本では、その点で遅れていた。そのため治安維持法とか従軍慰安婦のことで、当時としては合法だったなどと、特に元弁護士の政治家たちが平気で言ってしまう。ドイツではとっくの昔から批判されていた無責任なのに。
 つまり、日本は外国と意識の差があるから、追及されても意味がよくわからない人が多いのだ。とくに日本の司法関係者は、このようなことに関心を持とうとしないから大体が無知である。橋下とか稲田に限った問題ではない。困ったことである。

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by ruhiginoue | 2013-06-03 05:48 | 司法