人気ブログランキング | 話題のタグを見る

井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を購入して支援を頂けたら助かります。下記の他は別人や海賊版なので買わないでください。Googleが誤情報を混ぜているので信じないで下さい。アマゾンのコメント欄に嘘の書評が書いてあるのは過日倒産した出版社の宣伝です。この種の輩に対抗する意味でも何卒よろしくお願いいたします。品切れのさいはご容赦ください。


by ruhiginoue

オリンピックは冤罪を生む

 オリンピックを開催すると金がかかるので、一時は世界各地の都市から敬遠されていたのだが、84年のロサンゼルスオリンピックで、主催者がうまくスポンサーを募って企業の宣伝に利用させながら費用を出させることに成功し、税金をまったく使わずに開催されたため、それなら上手くやれば商売になるということで、名乗りを上げる都市が出るようになった。
 そうした経緯があるから、招致のために巨額の税金を投じた東京オリンピックは、開催に当たっては税金を使わず、投資を回収するくらいでないと駄目だ。

 ところで、オリンピックが開催されることになると、開催地でたびたび冤罪事件が起きている。治安を気にするので、何か起きたら早く解決しようとして、時には解決したふりをするため、たまたま事件に居合わせた人を犯人に仕立ててしまうのだ。

 ロサンゼルス=オリンピックの直前には、日本人観光客夫妻が強盗に襲われる事件があった。このさい白人男性が逃げるのを警備員が目撃したのだが、被害者が保険金目当てで自作自演したことにしてしまった。
 このとき渦中の人となった三浦和義氏は日本の裁判で無罪が確定したのに、観光旅行中にアメリカ領で逮捕された。日本の司法権を侵害されても米国に抗議しない日本政府には非難轟々だった。そのあと三浦氏は拘置所で自殺し、遺族は今も殺害を疑っている。

 アトランタ=オリンピックでは、爆弾事件があり、そのさい第1発見者であるリチャード=ジュエル警備員が、機転の利いた誘導で爆発直前に多くの人を救ったとして英雄扱いされたが、後に、実は犯人ではないかとFBIが疑いをかけ、その家族まで家宅捜査されたうえ、それを無批判に受け売りしたマスメディアの犯人視報道により二次被害を受けた。
 後に真犯人が逮捕されたが、潔白が明かされるまでが大変だった。

 長野オリンピックでは、松本サリン事件で第一通報者の河野義行氏が、オリンピック前に不可解な事件があっては不味いと考えたらしい地元警察によって、家庭菜園用の殺虫剤を混ぜてサリンを発生させたという荒唐無稽で非科学的な容疑をかけられた。
 そして犯人がカルト団体と判明するまで、警察と報道の双方から被害を受け続け、犯人視の宣伝が繰り返された。
 こういうことがあるから、シリアの内戦で化学兵器が使用されたとかアサド大統領が悪いとかいうアメリカおよびその意向を受けた報道も信用できないのだ。

 そして、東京でオリンピック開催が近づくと、また冤罪の被害があるのではないかと、危惧されるのである。 



ブログランキング・にほんブログ村へ

by ruhiginoue | 2013-09-08 16:37 | 司法