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by ruhiginoue

これでも弁護士の仕事なのだろうか

 ある人からネット上で嘘の悪口を執拗に書かれたので訴訟を起したことは、既に述べたのだが、その裁判で相手方の弁護士が異様な証拠を提出してきたから、驚き呆れている。先に悪口を言いふらされたから反論したと言い、その証拠として手紙の写しを提出してきた。
 しかし、その手紙というのが、ほとんど読めないものだった。全面的に水に濡れてインクが滲んだようになっている。よく、第三者の名前など事件に関係が無いプライバシーにかかわる部分を塗りつぶすことならある。塗りつぶしたことによって、隠すべき部分は隠し、そうすることで全体の意味が変わったり不明になったりはしないという場合だ。
 ところが、そうではなく、全体的に読めない。お茶でもこぼしましたという言い訳にしているような印象で、ほとんどの文字が滲んで、残った文字も複写する前にくしゃくしゃにしてゆがめたようになっているから、誰が書いた筆跡かもわからない状態だ。
 それでいて、前後左右が読めない中で、なぜかある人の名前の部分だけが判別できる。この部分をもとに、悪口なのだと言う。呆れた話で、こんな証拠を提出して欲しいと依頼人が言っても、普通は弁護士が拒絶するのではないか。いいかげんな弁護士だということは、他の弁護士からうわさを聞いていたけれど、そんな人しか依頼を受けてくれなかった被告ということなのかもしれない。

 その、ある人とは、知り合いの某出版社の営業部長であった。仕事を一緒にしたことはないが、同業者の会合などで顔を合せたことなら何度もある。この人と、なにやら関係があるかのように、被告は主張したいらしいのだが、意味不明である。知り合いの名前が出ているから、それなりに信憑性があると言いたいのかもしれないが、全体の意味が読み取れず、それでいて、周囲は文字が歪んだり滲んだりしているのに、なぜかその人の名前ははっきりと読み取れるのだった。滑稽ですらある。
 このように、名前をだされた方は変な形で利用され迷惑しているのだろうが、おそらく係わり合いを避けて沈黙しているのだろう。これがもっとも賢明である場合がある。ただし、後に禍根を残すこともある。どうなるかは、しばらく様子をみるしかない。


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by ruhiginoue | 2014-03-15 18:52 | 司法