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by ruhiginoue

性差別野次と吊り広告と報道の自由

 都議会の野次問題は、あくまで、侮辱的かつ性差別的な悪ふざけが首都の議会で堂々と行われたことであり、その女性議員の質問内容や人柄と経歴はまったく関係がない。この当たり前の事が理解できない人もいる。

 ここにつけこんで騒いでいるのが週刊誌で、野次の自民議員は悪いと非難しながら、その被害者である女性議員を、女性としての部分を面白可笑しく扱い、さらし者にしている。

 こうした週刊誌の姿勢は、都議会の問題だけでなく昔から続いてきたことだ。女性が被害者だと、加害者を非難し、やれ厳罰にしろとか、未成年者なら少年法を攻撃までし、煽り立てるが、しかし被害者には同情するふりして顔も実名も曝し、見出しに「美人女子高生」「美人女子大生」「美人OL」「美人主婦」というように、事件とは無関係な容姿を強調したり、私生活や過去を暴くなどして読者の劣情を刺激する。

 これを今回は自民党のために、被害者を虐めているとしか考えられない。そう受け取っている人が多いようだ。かつて「美人女子大生」が殺害された事件で、警察の不正と失態が問題になったが、このとき週刊誌は、被害者がいかにふしだらであったかと騒ぎ立て、まるで自業自得であるように印象づけたものだった。それはほとんど虚偽だったうえ、その発信源は警察だった。
 これと共通して、都議会の問題での週刊誌は、被害者の女性は自業自得と言わんばかりだ。

 ただし、女子大生殺害事件で警察の不正とそれに乗った週刊誌を告発したのは別の週刊誌の記者で、これをきっかけにテレビが追及したのだから、マスコミ内の少数の良識派が自浄作用を発揮したとは言える。
 だから問題なのは、記事の内容よりも広告のほうだろう。内容には反論もできるが、広告は印象づけと嫌がらせであり、忌野清志郎の歌にある「火のない所にも煙は立つものさ。火があるなら消せるけど、煙だけじゃ消せないよ」という状態になる。

 もともと電車の吊り広告は高額で、どの雑誌でも出せるものではない。それにより、大企業の広告や政府の広報が多い雑誌だけが、大企業と政府の側に偏った下品な弱い者いじめ記事の煽り見出しを、広告として公共の場に掲げている。これは不適切かつ不道徳であり、当事者だけでなく乗客も不愉快である。また言論の自由とか政治的公正という観点からも問題である。

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by ruhiginoue | 2014-06-29 15:50 | 社会