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by ruhiginoue

「食べて応援」のいやらしさ

 「食べて応援」とは、ヒトの善意に付け込むものだから不愉快だと感じる人たちがいるし、許せないと言う人たちもいる。この言葉は、言い換えると「国民は、国が補償しなくてもいいようにしろ」ということだ。

 しかも、最初は、少しでも不安があるものは高齢者が食べて、子供には遠隔地でとれたものを、といっていたのに、安心だと強弁して給食に出し、大人は遠隔地や輸入品を食べていた、という逆のことをしていた地域まであった。ここまでくると犯罪の域だ。

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 だいたい、福島とその周辺および空気と水の行方となる地帯の農産物に、不安を持つのは当たり前のことだ。ちゃんと検査されてるのかという不信感もあるし、基準以内と言うその基準自体いかがわしかったする。これに対して非科学的だとか政治的だと非難するほうが非常識だろう。
 
 そもそも、こうした疑問や不安を、政治的とか非科学的とかいうことで否定できるなら、原発事故なんて起きなかった。絶対に大丈夫だと信じない者は非科学的か政治的だと否定し、実際は大丈夫じゃなかったのだから。

 ところが、不安だと正直に言うだけでも、それは脱原発のために言っていると非難される風潮がある。これはこじつけであり、具体的な根拠のない陰謀論にすぎない。
 逆に、福島の農産物に不安を持つことを政治的と言う方が政治的だ。昔から指摘されていることなので今さら言うまでもないが、政治的という非難をすることほど政治的なことはないのだ。
 さらに、脱原発に利用という非難は具体的な根拠のないこじつけにすぎないが、脱原発に利用という非難をしている側には、原発を存続させたいとか事故の補償を少なくしたいとか汚染された商品を売りたいとか言う具体的な利益がある。

 しかし、「劣化ウラン弾による汚染の話をしたらイラク復興の妨げになる」なんて言えば「アメリカが喜ぶだけだ」とすぐにわかるけれど、自分の国のことになると同情論と区別できなくなる人がいて、困ったことになる。
 
 もともと福島県民が極めて保守的であり、お上の責任を追及したがらないから、そこにつけ込まれてもいるのだろう。

 けれども、真面目で良心的な研究者や運動家にも、困ったことに陥っている人がいる。これには「驚かされるとともに、問題の(罪)深さを感じます」と、ある大学教員から言われたのだった。


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by ruhiginoue | 2015-03-24 13:05 | 社会