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by ruhiginoue

権力に立ち向かった人の親類が権力に媚びる

 今、「統一地方選挙」(統一ではなく一斉ではないか、地方ではなく自治体ではないか、という指摘もある)の最中だが、ここで知り合いの女性の議員が五期目を目指して演説していた。
 この人の父親は労働運動の活動家で、その影響で、娘は議員として若いうちから活躍している。なので、周囲から、親の期待どおりになったと言われている。

 もちろん、親と政治的に同じである必要は無い。ただ、親が権力に立ち向かっていたのに、子供は権力に媚び売っているのでは情けない。
 その点で、松本善明といわさきちひろの子供と孫が情けないという人たちがいるけれど、とくに珍しいことではない。
 
 例えば、権力と闘った人の親類でありながら権力に媚びている人として、俳優の津川雅彦がいる。
 彼は、ひどいネトウヨ発言を繰り返しているけど、彼の叔母の女優・沢村貞子は戦前、社会批判の演劇に共感して出演したため警察に逮捕され拷問をうけた。
 これは、1978年放送された、沢村貞子の伝記に基づくNHKの朝の連続ドラマ『おていちゃん』にも描かれた。ここで、「貞子」だから「おていちゃん」と呼ばれている主人公は、どんなに責められても仲間のことを喋らなかった。
 しかし、夫があまりにもアッサリと喋ってしまったことを警官から嘲るように言われて驚く。信じられなかったが、ほんとうだった。
 そして、仕事の先輩として尊敬していたから求婚を受けたのに、この結果であったので、ガッカリしてしまい離婚した。
 
 後に沢村貞子が語るところによると、もともと文学少女で政治に無関心だったが、真面目に働く人たちが報われない社会はおかしいという簡潔な気持ちから出演した芝居のことで「アカに協力した」と逮捕されたため憤り、もともと虚弱体質だったのによく耐えたと思うほど抵抗したそうだ。
 そして、その後も政治には関心がないが「スパイ防止法」という今の「秘密法」の前身というべき法案だけは絶対に反対だと言っていた。
 
 また、こうした沢村貞子の経験について、よくヤクザ者が親近感とともに敬意を表していたそうだが、これとは別に、あの山口組の竹中組長も、こんな事を言っていた。
 「デカの口車に乗せられてペラペラ喋るのは、ろくでもない奴や。左翼の思想犯は大したもんや。わしは一度、留置場で一緒になったことがある。彼らは取り調べに完全黙秘や。わしらも、そうでなくてはあかん」

 つまり、左翼の思想犯たる者は、政治への関心よりむしろ権力に立ち向かえるかどうかという点で試されるということだ。それで個人的に、左翼ぶっているが左翼失格と見捨てた者もいる。

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by ruhiginoue | 2015-04-18 22:57 | 政治 | Trackback | Comments(0)