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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

「学校適応過剰」の害が露呈しはじめた

 教育学で「学校適応過剰」というのがある。「不登校」など学校に適応できない者がよく問題になるが、それとは逆に、学校にしか居場所が無い人のことだ。
 そして、不登校などとは違って問題になりにくいが、それによってむしろ深刻な問題になる。学校から出られないし、社会に出ても、学校の中の型にはめた物の見方しかできなくなる。
 
 これには色々な具体例があるけれど、その一つに、人を「文系」と「理系」で区別したがる者のことが挙げられる。
 そもそも文系と理系なんてことは、学校で分類された科目の選択でしかない。しかも、得意かどうかで選択するとも限らない。なのに、それに基づいて能力から人格まで解るという人がいるれど、それは血液型性格判断とほとんど変わらない荒唐無稽さだ。
 
 そして、ここからどんどん変なことになる。例えば、文系は情熱的な人がいると言われたりするが、それは文学部で小説とか演劇が好きな人に目立つというだけで、あくまで一部だろう。
 また、理系の大学に通うか出たかの人たちが、文系は暇で不勉強と見下し、そういうツイートも見かける。これも、一部を見ているだけだ。まず時間拘束で計るのが不適切だし、それ以上に、学費が高いとか働きながら勉強するのが困難で理系進学を断念する人も大勢いる。
 ここで特に悪質なことは、本人の責任でない親の所得格差で恵まれた人が、そうでない人を見下すことだ。とても恥ずかしいことなのだが、それに気づかない人が少なくないのだろう。

 そこへ、今、不良内閣がつけ込んでいる。デタラメでもいいから政府のすることを正当化させようとして、御用学者を動員することは昔からあったことだけど、それすらできない安倍内閣は、ついに学問そのものを否定するようになったというわけで、まさに 「焚書坑儒」だ。

 しかし、政治のお粗末に気づくのは人文系だけではない。フィールズ賞を受けた数学者の広中平祐氏は、時の中曽根首相から教育改革について意見を求められたら、こう言った。
 「スペインに優れた学者が少ないのは、フランコ独裁政権時代に閣僚たちが内政に意見できないので教育に口出ししたからだ」




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by ruhiginoue | 2015-06-27 06:24 | 学術