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by ruhiginoue

松崎いたる共産党板橋区議会議員が訴えられた件

 日本共産党の板橋区議会議員で、同党の議員団幹事も務めた松崎いたる議員が、議会での発言およびブログなどSNSでの発言が原因で、板橋区の元職員から名誉毀損で訴えられ、この裁判の弁論が始まった。

 この件の分類を「政治」と「司法」のどちらにするか迷ったが、いちおう政治としておく。法律より松崎区議の問題だからだ。
 
 松崎区議は、同じブログのサイトを利用していたので、何年も前から互いに知っていた。しかし、この人の政治的な見識に疑問を感じることがあったうえ、その疑問は次第に彼の品格にも及ぶようになった。そうしたら、彼は訴訟の被告となったのだった。

 松崎区議は、元職員がナノ銀と呼ばれる微小な銀を放射性物質の除去に利用できると説いたことに対し、非科学的であると批判したところ、元職員から訴えられたという。
 そして、同じ批判をしている人は他にもいるのに自分だけ訴えられたと言い、また、科学的に正しいかを裁判で争うのは不適切だと主張し、これをツィターなどに投稿している。
 それならば「自分は正しくて、他の人も同じことを言っている」と言うだけでなく、適切で穏当な批判をしたことを説明しなければならない。それを松崎区議はしないのだ。

 そして訴状を読むと、やはり科学的に正しいかどうかという問題ではなかった。この訴状には複数の弁護士名が元職員の代理人として載っていて、そのうち誰の作文かは不明だが、法律用語の羅列ではない判り易い文書だった。だから松崎区議が読んでも理解できないということは考え難い。
 なのに、松崎区議は肝心な部分を出さず、争点ではない科学的な正しさを言ってばかりであった。

 この訴状によれば、やはり被告松崎議員が訴えられた原因は、原告を批判しただけではなく、口汚く罵ったうえ、客観的事実ではない憶測や連想による事実を公然と摘示して元職員を貶めたということであった。
 そもそも原告の元職員は、博士号を持つ研究者でもあり、その本業で使用していたナノ銀が、放射性物質の除去に使えるという人の話を聞いた。これは俗によく言われていることで、独自に研究したという人もいる。それで原告も、自分の親が福島県の出身ということもあって興味をもち、自ら実験したところ数値の低下が見られた。なので、詳しいことは不明だが、不可解でもいちおう効果はあるといえ、利用したらよいと提唱した。これに基づきいわゆる実験キットのように商品化した業者もある。
 だから、原告は不可解であることを前提にしながら、なんらかの効果があることが実験の結果に出ていると言っているのだ。これについては賛否双方から色々と推測されている。

 ところが松崎区議は、他の色々な指摘や意見を述べた人たちとは異なり、執拗に「インチキ」「デタラメ」「ニセ科学」「犯罪」など汚い言葉づかいで故意の不正だと非難したうえ、そのような者は本職の研究もきっとインチキであると言い出した。
 これにより同議員は訴えられたのだが、この訴状の中で、「研究とか実験の結果が信用できないというのと、虚偽であると言うのでは大きな差がある」という訴訟外の第三者による指摘が紹介されている。この第三者も指摘するように、研究の信憑性を否定するだけなのとインチキとまで言うのとでは、意味がまるで違ってしまう。
 インチキとは故意に騙そうとしたことであり、ニセ科学のニセとは違うものをそうであるように偽装して見せかけることである。
 だから、「あの人の研究は間違いだ」と言うのは「そう思ったから」でいいけれど、「インチキ」「ニセ」と言うのなら故意に人を欺いたことを立証しなければいけなくなる。これは難しいはずだ。

 そもそも、効果に議論のあるものは、丸山ワクチンや養命酒など色々とあり、手を消毒するアルコールスプレーにしても、ほとんど意味がないという意見もある。歯磨きの色々な商品が謳う効能なども同様だ。
 だから、そんな商品は気休めとかマヤカシであると批判するだけならよいが、犯罪とまで言い、基になる研究が間違いと主張するだけならともかく故意の不正とまで言ってしまったら、それは別の問題になってしまう。

 訴状の通り、実際に松崎区議はそのような発言をしてる。「信じられない」「間違いではないか」などと言う人なら他にも複数いるが、そうではなく松崎区議は「インチキ」であり「カラクリ」があると言っている。そんな言葉を使っていて、それについて記録が残っているのだから物的証拠がある。こうなると、被告松崎区議の一連の言動は、名誉棄損で違法という判決の出る可能性が、相当あると言えるだろう。

 ただし、裁判の結果は、勝負事なのでどうなるかは水物というものであるし、原告の元職員のしてきたことに問題が無いとは断言できない。

 そうは言っても、被告松崎区議は、科学的問題を指摘しただけと言いながら実はそうではなく、しかも根拠を欠く憶測や連想を付け加えており、このうえで品性を疑われる罵声を執拗に浴びせていた。
 そこから、原告の本業にまで誹謗を及ばせている。これについて、ネット上でも批判する者がいた。親戚が共産党員でその活動を尊敬しているという人がちゃんと名乗った上で、議員の立場でありながら個人攻撃の弱い者いじめは不適切であり、大資本とか大企業を追及するなら共産党に相応しい仕事だが、小さい相手を糾弾するなんて如何なものかと指摘していた。
 それに、自分が疑惑をもったなら、まずは検証や確認の作業をし、そのうえで問題が判明したら、それに予算を出した役所の責任を追及する、というのが手順だ。
 そうするのではなく、実名を出して個人攻撃したうえインチキの証拠は今集めているところだと書いてしまうのだから、松崎区議は非常識である。

 そのうえ、大資本・大企業が相手でも怯まずに追及するというのではなく、逆に松崎区議は、小さな相手でも容赦しないのが日本共産党のやり方だと述べた。これではまるで中国の文化大革命時代に、プチブルでも走資派の兆しは見逃さないと嘯いて粛清してまわった紅衛兵みたいだ。こんなことを議員が言うのでは、日本共産党は危ない政党だと思われてしまう。だから共産党の支持者や組織内部からも松崎区議への批判や危惧の声があがったのだ。

 それに、原告は裁判にする前、共産党の国会議員に紹介してもらい、自分を非難する松崎区議に説明をして理解を求めたが、松崎区議の公然たる非難は止まらなかったので訴訟にしたということであり、松崎区議は一度や二度口が滑ったとか勢いあまってインチキなどと言ってしまったというレベルではないのだ。
 また、口汚く罵ったことで訴えられたのに、科学的に正しい批判をしたら訴えられたという虚偽をツィッターに書いてもいた。そして議会での発言を議事録で読むと、訴えられたのは名誉毀損だから言葉の問題であると発言している。つまり裁判に関しツイッターで嘘をついたことを認めているのだ。

 これでは、裁判の結果がどうであれ、今の時点でこのような非常識を繰り返して恥じず、訴えられたらその原因を偽ったのだから、これは政治の問題ではなく、松崎いたる板橋区議の人間性の問題である。
 これでは、共産党から手助けしてもらえなくて当然である。松崎区議は、原告が公務員だったとか、ちょっとした有名人であるとか、区の予算が使われた、などとと反論した。しかし、その人は既に別の理由で解雇されており、もう職員ではないのだから、ナノ銀除染は個人的趣味の範疇のことであり、区とは関係がない。そんなことを糾弾するのに議員が血眼になるのは滑稽だし税金泥棒ですらある。これに煩わされるなんて、共産党だって他の党だってごめんだろう。他に重要なことが山積しているのだから。
 なので、共産党が裁判には関知しないというのは当然すぎることで、これに不満をタラタラの松崎区議は間違っているし、バカ丸出しである。

by ruhiginoue | 2015-08-22 22:42 | 政治